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「働き方改革」座談会

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商船三井グループが進める“働き方改革”に必要なものとは


商船三井では、2016年9月に働き方改革委員会を設置し、短期・中期・長期で取り組むべき項目を整理し、改革に着手しました。2017年4月に社長が委員長に就任し、「Smart ON! Smart OFF!」をスローガンに、活動を展開しています。今後の「働き方改革」を考えるため、様々な部門で働く若手・中堅・管理職社員5名と社長、働き方改革担当役員に集まってもらい、それぞれの視点から見た現状の課題やその解決のためには何が必要かについて語り合いました。

2017年5月9月開催

参加者
池田 潤一郎(社長)、市川 香代(執行役員 働き方改革担当)、岡田 裕彦((株)MOL JAPAN出向 グループリーダー)、山本 真丈 (タンカー安全管理室 マネージャー)、松永 康男(経営企画部 マネージャー)、伏谷 俊一郎( 総務部 アシスタントマネージャー)、冨沢 瑠美 (ドライバルク船一部 入社4年目)、[ファシリテーター]高橋 秀紀 氏( (株)スコラ・コンサルト)

目的と取り組み
商船三井の「働き方改革」の目的は、「生き生きと働ける組織風土による人的競争力向上とイノベーションの実現」です。これは、新経営計画で策定した「10年後のありたい姿」を実現するうえで、必要な既存業務を高い効率で遂行することに加えて、従来の型にとらわれない自由な発想やそれを形にしていく風土、組織力が必要であるという考えに基づきます。目的達成に向けて、時間生産性を向上し、これまでの枠を超えたイノベーティブな業務(*)に取り組む時間を捻出すると同時に、社員一人ひとりが充足感を感じながら働くことができる組織風土づくりに取り組んでいます。
(*)グローバル営業、戦略志向、バリューイノベーションなど。

取り組み課題

短期 : 会議運営、資料報告、ファイリングといった従来の仕事の進め方の改革
中期 : 人事制度改革、ITの積極的活用、オフィスレイアウトの刷新
長期 : 個々人の業務能力・スキル向上/視野の拡大、イノベーティブかつ創造性を発揮できる企業風土づくり


(株)MOL JAPAN出向
グループリーダー
岡田 裕彦

岡田:当社のいいところは、私自身がそうだったように、若い時から仕事を任せてもらい、責任をもって仕事に取り組めるところです。しかし、最近はプロセスを重視する傾向があり、若い人が積極的に意見を出せているかどうか心配に感じることがあります。ただし、意見を受け入れる側の上司が、しっかりと意見を受ける土壌をつくることも必要であり、そのためにはコミュニケーションの活性化が最も有効な手段であると思います。
また、「働き方改革」は、会社のためだけではなく、むしろ個人のためにあるものだと認識しています。


総務部
アシスタントマネージャー
伏谷 俊一郎

伏谷:当社は役職の上下に関係なく、個々人の距離感はとても近いと感じています。私自身は、現在の部署に来たばかりということがあり、お互いをよく知るために直接会って話をしたいと考えています。ただ、Face to Faceだと細かいニュアンスが伝えられる一方、相手の時間や場所を拘束してしまいます。そのため、メールやSNSなどをうまく組み合わせて、一番よい伝達方法をとることも効率化を図るうえでは重要だと思います。しかし、異なる部署間になると、メールだけで連絡を済ませてしまいがちです。会社の素地としては素晴らしいものがあるので、もっとバランスのとれたコミュニケーションを心がければ、会社の風土・環境はさらに良くなっていくと思います。


ドライバルク船一部
入社4年目 冨沢 瑠美

冨沢:私が在籍しているドライバルク船事業には、「働き方改革大臣」という旗振り役の方がいて、メルマガを書いたり、部署内から集めたアイデアを仕分けして優先度の高いものから実現するように働きかけたりしています。しかし、課題もあります。皆が必要と考えるような改善のアイデアでも、それを実現するためには、業務時間とは別に時間を確保する必要があるものもあります。そのため、上司にも関与してもらい、既存の業務とのバランスをとることも重要だと実感しています。私たち社員は、会社を好きになって、会社のために働くことが楽しいと感じられるようになりたいですし、社会のために働くことで充実感を得たいとも思っています。私自身は自分が出したアイデアを聞いて「やってみよう」と言ってくれる人が周りにいると、頑張ろうという心意気が生まれます。


タンカー安全管理室
マネージャー 山本 真丈

山本:私は乗組員として船上勤務を行っている時に、人の改善意欲を引き出すのは、継続的な指導とサポートだと感じました。なぜならば乗組員は皆、安全運航や効率運航という目標の下で働いていますが、新しいアイデアや改善の意見を出して、業務を効率化しようとする発想にはあまり至っていない様に感じられたからです。しかし、私がどのようなプロセスで改善すればよいかを具体的に指導すると、若い人でも業務を効率化するように取り組んでいました。海上と陸上では働き方が違いますが、アイデアを実現するためのプロセスをきちんと示し、サポートすることが重要だと思いました。
現在は海技員として陸上で業務を行っていますが、改革の難しさを感じています。例えば船上で乗組員をサポートするロボットを開発しようという取り組みがありました。いろいろな案を募り、私自身も案を出しました。結果的に数案が採用され、この後どのように進行するのかと思っていると、提案した本人にそのプロジェクトを実現化するようにと指示があったのです。今後このような取り組みが日常的に行えるような職場にしていきたい意図は理解できるのですが、彼らには既存業務があり、片手間でこのプロジェクトを担当するのは相当の時間がかかるだろうと感じました。この時、「案を出す人」=「実行する人」というのは少し違うのではないかと感じました。


経営企画部
マネージャー 松永 康男

松永:山本さんの話しには、とても共感できます。他にもやらなければならないことがある中で、もし「既存の仕事はやらなくてよいからそのプロジェクトを任せたい」と言われたら、大歓迎だったと思うのです。
「働き方改革」のゴールを明確にし、全社で共有することで、全体感が増すと思います。「働き方改革」はテーマが広いので、ゴールはフェーズ1、フェーズ2、フェーズ3というように分かれていてもよいかもしれません。誰かが言ったことにほかの人が共感して形にしていく。そうやって成功事例を積み上げていくことが大切だと思います。


社長 池田 潤一郎

池田:皆さんの話しを聞いていて思ったことが二つあります。
一つ目は、皆さんが意見を出して、それが実行される、実施される、何か形になるということは、まだまだ少ないということ。私は常々、自由に意見を出せる企業風土にしたいと言っていますが、やはり、アイデアは出すだけでは面白くなく、それを形にするプロセスを踏むことが大事です。
二つ目は、マネジメントする立場として、新しいバリューを生み出すためにはどうあるべきか、ということ。極端に言えば、今やっている100のうちの20を捨てて、より価値のある新しい20をやっていく。そのくらいの覚悟がなければ、新しいことは生み出されない。「変える」という強い意志がないとこれからは生き残れない。マネジメントとしては、部門の責任者をそのように評価しなければならないですし、各部や各グループでマネジメントする立場の人にもそのような発想を持ってほしいと思います。


執行役員
働き方改革担当
市川 香代

市川:「働き方改革」は全社プロジェクトとしてスタートしましたが、短期間で完遂できるものではなく、非常に長期間、未来永劫ずっとやり続けなければなりません。そういう意味では、まず自部門の目標達成に向かって身近な改善を自発的かつ継続的に行っていくことが重要です。全社プロジェクトは一人ひとりのプロジェクトでもあり、「自分が変えたい。自分はこれができる。」という、小さな積み重ねが会社全体へと広がり、大きなうねりになって欲しいと思います。
一方、トップダウンで展開していくことも必要です。例えば、社内のルール化や人事制度改革などもそれに該当します。また、好事例を部門を越えて横展開するための仕組みづくりにも取り組みます。
理想は、仕組みやプロジェクトが無くても、常に皆がアイデアを出し合って新しいバリューを生み出していく、そういう風土や土壌がこの会社に息づくようにしたいと思います。

ファシリテーターからのコメント


(株)スコラ・コンサルト
(ファシリテーター)
高橋 秀紀 氏

高橋:「当事者意識」と「主体性」という言葉があります。「当事者意識」は自分をどうしていくかということで、「主体性」は積極的に相手に働きかけていくことです。大きな組織には「主体性」が求められます。だからお互いにコミュニケーションを図り、踏み込んでいかなければなりません。
それにより一石二鳥を実現するアイデアが生まれるとともに、継続することで、生き生きとした組織風土が醸成され、個々人の業務能力・スキル向上/視野の拡大などにもつながっていくと期待します。

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