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商船三井 訓練船"SPIRIT OF MOL"竣工

2007年07月02日

当社は、最優先課題として安全運航体制の強化に取り組んでいます。安全運航を維持する優秀な船員を確保するため、自社保有の訓練船による実践訓練を7月中旬から開始します。
7月1日、常石造船(広島県福山市)において訓練船が竣工、当社の安全運航本部長である副社長の原田英博をはじめとする関係者が出席した命名式で“SPIRIT OF MOL”と命名しました。

【訓練船“SPIRIT OF MOL”概要】

全長 :106m
全幅 :16m
喫水 :5.80m
総トン数 :4,878トン
主機 :ディーゼル機関 X1 (6200ps)
船籍 :パナマ

【訓練船の特徴と今後の予定】
船橋(操舵室)の上層階に、訓練用の船橋を有するなど訓練船ならではの施設を有しており、専任の教官(約10名)が、一度に180名の訓練生に教育・訓練を実施します。
将来の当社船員となる同じ年代、異なる国籍(フィリピン・インド・ロシア・ベトナム・中国・インドネシア等)の士官候補生が同時に乗船します。異なる文化を超えた共同生活のなかで厳しい訓練を受けることにより、海技を習得することはもとより、安全運航を支える誇りや連帯感が醸成されるものと確信しています。
訓練船は近日中に、当社船員教育の主要拠点の一つであるマニラ(フィリピン)に向けて出港します。同地でフィリピン人・ロシア人の士官候補第一期生を乗船させ、7月16日から、主にフィリピン-インド間を航行しながら訓練を実施します。1回の乗船期間は4~6カ月で、乗船経験のない士官候補生を対象とした訓練を中心に行います。

【訓練船自社保有の狙い】
今後の運航船隊規模の拡大に伴い、多くの優秀な船員を必要とする当社にとって、特に世界的に不足が予想される職員の確保は、安全運航の維持に不可欠です。一方、国際条約で規定される海技免状を取得するには、指定の教育機関における所要のカリキュラム履修に加え、定められた乗船履歴が必須です。資格取得を目指す士官候補生に乗船の機会を与えると同時に、当社が優秀な船員を育成、確保し、安全運航を維持するための重要な教育施設として訓練船を運営していきます。同船にて訓練を受けた士官候補生は、当社船隊の安全運航を支える船員として活躍します。