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東京国際コンテナターミナルにて リーファーコンテナ自動モニタリングシステム導入

2009年04月21日

当社は株式会社ウィルコ社(*1)と共同で、リーファーコンテナの庫内温度を自動的にモニタリング(監視)するシステムの実証実験を行いました。実験で十分な結果が得られたことから、このほど東京国際コンテナターミナル(*2)に導入しました。東京湾のコンテナターミナルでは初の本格的な導入です。

今回導入したのは電力線通信(*3)を使用したシステムで、リーファーコンテナへ電力を供給する電力線を通じ、コンテナ内部のモデムからターミナルの管理室のモニターにコンテナ庫内の情報が自動的に伝送されるものです(図参照)。

コンテナターミナル内の稼動リーファーコンテナの庫内温度はこれまで、モニタリング用の専用ケーブルを接続するか、目視による定時点検によって管理してきました。本システムの導入により、リーファーコンテナの電源プラグをターミナル内の電源供給機につなぐだけで24時間自動的にモニタリングし、庫内温度の安全かつ確実な管理を実現しました。モニターしたデータは記録として残るため、庫内の温度変化を時系列的に把握することも可能です。

電力線通信を利用したモニタリングシステムはこれまで、周辺環境などから起こるさまざまなノイズを拾ってしまうことが普及への障害となっていました。今回導入したシステムは、実証実験によりノイズの影響を受けることなく、情報を確実かつ瞬時に把握できることが確認されました。

当社は本システムを国内外の自営コンテナターミナルに順次導入することを予定しており、グループを挙げてコンテナターミナルでのリーファーコンテナ管理の品質を高め、サービス向上に努めます。

*1:株式会社 ウィルコ
電力線通信を中心とした通信機器の開発・設計・製造、およびシステムソフトの開発企業。

*2:東京国際コンテナターミナル
東京 大井埠頭にある当社自営コンテナターミナル。
ターミナルの運営・管理は国際コンテナターミナル株式会社(当社100%子会社)。

*3:電力線通信
電力線を通じて高周波数に変調したデータを送受信する技術。専用線を新たに敷設することなく、既存の電力線を用いてデータ通信ネットワークが構築できる。