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舶用排ガス脱塵処理装置を開発

2010年03月23日

当社は株式会社赤阪鐵工所と共同で、C重油を使用する舶用ディーゼル機関の排気ガス脱塵処理装置(DPF※1)を開発しました。粒子状物質(PM※2)の除去を目的とした装置で、内航フェリーディーゼル主機関(※3)への搭載実証試験では、PMを80%以上除去する効果を上げました。
C重油を燃料とする舶用大型ディーゼル主機関での、自己再生型DPFによる船上実証試験の成功は世界で初めてです。

装置の特長

この装置はセラミック(炭化珪素)繊維を素材としたフィルターを内蔵し、排気ガスが通過する際にこのフィルターでPMを捕集する。フィルターが捕集したPMを内蔵ヒーターが自動的に燃焼除去する自己再生型で、フィルターの目詰まりを起こさない。このため連続使用が可能で、乗組員のメンテナンスフリーを実現できる。

※1 DPF : Diesel Particulate Filter

※2 PM : Particulate Matter

※3 当社グループ会社 ダイヤモンドフェリー運航
"さんふらわあ こがね" (9,710総トン) 主機 (9,267kW)

大気汚染防止へのニーズの高まりから、排ガス黒煙に対する多様な取り組みが進められています。この装置を搭載することで、入出港時および着岸中の輸送貨物や近隣施設への排ガス黒煙による影響を軽減できます。今回の試験成功を受けて更なる改良を行い、大型外航船舶のディーゼル主機関・補助機関への展開を目指します。
当社は今後も、環境負荷軽減技術開発に取り組んで参ります。

赤阪鐵工所
1910年創業の舶用ディーゼル機関メーカー。自社開発の4サイクル機関と、三菱重工業ライセンスの2サイクル機関を製造販売する。
累計生産台数は約1万台。