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最適トリムシステムを開発
自動車船にて最大4%の省エネ効果を確認

2011年04月05日

社は株式会社三井造船昭島研究所(社長:髙品 純志、以下三井造船昭島研究所)と共同で、船舶の最適トリムシステムを開発しました。

6,400台積み自動車船に最適トリムシステムを適用し検証したところ、従来と比較し最大4%の燃費改善効果が確認できました。この燃費削減効果は船舶より排出されるCO2の削減に大きく寄与します。

最適トリムシステムは、当社船長の豊富な経験に基づいた船舶の航行姿勢の知見を水槽試験・実船試験を通じて定量的に評価し、乗組員が容易に活用できるようグラフに表したものです。 船舶の航行姿勢は船尾トリム状態※となるのが一般的ですが、三井造船昭島研究所にて行った水槽試験の結果、船体を適度な船首トリム状態※にして航走することで造波抵抗が低減することを確認し、実船試験においてもその効果を確認しました。(下図参照)

最適トリムシステムは、自動車船以外の船種への適用を含め、当社の推進する次世代船構想「船舶維新」プロジェクトの要素技術の一つであり、最適運航システムと組み合わせ更なるCO2排出量削減を積極的に進めます。

<参考>
※船舶における「トリム」とは船体の長さ方向の傾きのことを指し、具体的には船首喫水と船尾喫水の差を表す。「船首トリム状態」とは、船尾喫水に比べ船首喫水の方が深い状態を指し、「船尾トリム状態」とはその逆。