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低摩擦型船底塗料を新造自動車船2隻で採用

2011年07月25日

当社は中国塗料株式会社(社長:植竹 正隆、以下中国塗料)が開発した低摩擦型船底塗料「SEAFLO NEO」(シーフロー ネオ)を、新造船に採用しました。新造船での海上試運転結果の解析により、従来の塗料と比較し燃費改善効果が確認できました。この燃費削減効果は船舶より排出されるCO2削減に寄与します。

採用新造船

  • 南日本造船建造 6400台積み自動車運搬船「ETERNAL ACE」
    2011年7月25日竣工
  • 南日本造船建造 6400台積み自動車運搬船「BRILLIANT ACE」
    2011年3月30日竣工

船舶の水中部の摩擦抵抗は、船舶の全抵抗の多くの部分を占めています。その摩擦抵抗を低減することは、船舶運航におけるCO2排出の低減に非常に有効な方法となります。当社はCO2排出削減に有効な低摩擦型船底塗料を、今後も積極的に採用します。

<参考>

低摩擦型船底塗料「SEAFLO NEO」

中国塗料が開発した本塗料の最大の特長は、新開発の低粘度加水分解ポリマーを使用した超平滑塗面の形成にあります。塗装後の仕上がりを重視するよう設計されているため、海水との摩擦抵抗の少ない平滑な塗膜が得られます。この摩擦抵抗の低減により、船舶の燃費低減を可能とし、従来品に比べ3~5%の燃費低減効果があると期待されています。また、大気汚染物質でもあるVOC(揮発性有機化合物)を大幅に低減した環境にやさしい塗料です。

「SEAFLO NEO」と従来型塗料の塗膜表面

従来型塗料
表面粗度のイメージ
SEAFLO NEO
表面粗度のイメージ

当社は中期経営計画「GEAR UP! MOL」の環境戦略の一つとして次世代船構想「船舶維新」プロジェクト*を進めており、今回の技術はその一環であります。当社は環境負荷低減に資するあらゆる技術の導入に積極的に取り組んでいます。