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コンテナ船“MOL COMFORT”同型船に対する安全強化策の件(2)

2013年08月12日

本年6月中旬にインド洋で発生した当社運航のコンテナ船“MOL COMFORT”(エムオーエルコンフォート)の破断・沈没事故を受け、当社は関係者、及び当社が技術コンサルタントとして起用したロイドレジスター(*1)と徹底した事故原因の究明に努める一方で、国土交通省の「コンテナ運搬船安全対策検討委員会」にも全面的に協力しています。

当社は、事故発生後すみやかに予防的な措置として同型船(6隻)への安全強化策を実施してまいりましたが(*2)、この度、“MOL CELEBRATION”(エムオーエル セレブレーション)、“MOL COURAGE”(エムオーエル カレッジ)、“MOL CREATION”(エムオーエル クリエーション)の船体の強化工事を完了しました(*3)。“MOL CELEBRATION”は8月10日に神戸にて、残る2隻も順次、アジア/北欧州航路のサービスに復帰いたします。
この強化工事は、船体強度をIACS(国際船級協会連合, *4)に準拠した一般財団法人 日本海事協会の基準の約2倍に強化することを目的に計画されたもので、今般、上記3隻に関しその工事が計画通り実施されたことにつき同協会から確認を得ました。さらに、ロイドレジスターからは「今回実施した強化工事は、現在考えられる予防措置として最適と考えられる」との見解を得ております。

なお、同型船の残る3隻のうち、“MOL CHARISMA”(エムオーエル カリスマ)と“MOL COMPETENCE”(エムオーエル コンピテンス)はすでに三菱重工業株式会社(以下“三菱重工業”)の造船所に着いており、9月末~10月初旬に同様の強化工事を完了します。また、本年6月に竣工した“MOL COMMITMENT”(エムオーエル コミットメント)は三菱重工業の造船所にて、2014年2月上旬までに当該工事を完了する予定です。

*1)ロンドンに本部を構える船舶承認及び建造検査に関する専門機関。8000TEU型以上の大型コンテナ船に関し、建造中も含め100隻以上(船主所在地はデンマーク、スイス、フランス、中国、台湾、 チリ、シンガポール等多岐に亘る)の設計図面の承認、建造検査の実績を持っている。7月4日付 プレスリリース「技術コンサルタントとしてロイドレジスターを起用」ご参照。

*2)6月27日付「コンテナ船“MOL COMFORT”同型船に対する安全強化策の件」ご参照。

*3)工事が完了した3隻の実施状況

船名 強化工事実施場所 工事期間
MOL CELEBRATION 三菱重工業 長崎造船所 7月12日~8月3日
MOL COURAGE Keppel Tuas (シンガポール) 7月3日~8月7日
MOL CREATION 三菱重工業 横浜製作所 7月4日~8月11日

*4)International Association of Classification Societies ; 各国の船舶検査機関(船級協会)が集まり、国際的な統一基準(含む船体強度)等を策定している。