トップページ > プレスリリース 2016年 > パプアニューギニア(PNG)LNGプロジェクト向け新造LNG船“KUMUL”が竣工 ~海外船社として初の中国建造LNG船プロジェクト第4船~

パプアニューギニア(PNG)LNGプロジェクト向け新造LNG船“KUMUL”が竣工
~海外船社として初の中国建造LNG船プロジェクト第4船~

2016年05月02日


LNG船 KUMUL

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)子会社のGemini LNG Shipping Limited(以下「Gemini社」)が発注したLNG船“KUMUL”が4月29日、上海の滬東中華造船(集団)有限公司(Hudong-Zhonghua Shipbuilding (Group) Co., Ltd.、以下「Hudong社」)にて竣工しました。

竣工に先立ち、4月8日には、Hudong社にて命名式が執り行われ、多数の関係者の出席の下、同船は“KUMUL”と命名されました。本船“KUMUL”は2010年3月および2011年1月に発表したExxonMobilプロジェクト「新造LNG船4隻をHudong社に発注」(*)の第4船であり、今後、ExxonMobil社との長期貸船契約に基づき、パプアニューギニアからのLNG輸送に従事します。

本プロジェクトは中国以外の船社として中国の造船所にLNG船を発注した初の事例であることに加え、中国の大手エネルギー会社である中国石油化工股份有限公司(China Petroleum & Chemical Corporation、以下「SINOPEC社」)をはじめとした、アジアのLNG買主向け輸送であること、さらに、本船は商船三井、中国の最大の船社である中国遠洋海運集団(China COSCO Shipping Corporation、以下「CCSC社」)とSINOPEC社による共同出資会社が保有することなど、多方面で中国に深く根ざしたものとなっています。

商船三井はGemini社からの委託を受け、造船所の建造品質と安全基準を引き上げ、高品質のLNG船を安全に建造するため、ExxonMobil社、CCSC社との協力関係の下、2011年1月からHudong社に技術者を派遣し、この中国建造LNG船プロジェクトを推進してきました。また、これにより商船三井には船舶建造に関する新たなノウハウが蓄積されました。

Hudong造船所に集結した技術者の協力により、2015年1月竣工の第1船”PAPUA”、6月竣工の第2船”SOUTHERN CROSS”、11月竣工の第3船”BEIDOU STAR”、そして第4船”KUMUL”と、全ての船が竣工し、ExxonMobil向けの長期貸船契約に投入されています。また、商船三井のグループ子会社が竣工後もこれら4船の船舶管理を担っており、安全運航に努めていきます。

商船三井は、現在、約70隻のLNG船に関与し、船隊のさらなる拡大を目指しています。このプロジェクト達成を通じて得た国際協業の経験、および中国関係者との連携を、商船三井の今後の国際 ビジネスの発展に活かしていくとともに、お客様に対して、安全かつ高品質のLNG輸送サービスの提供に積極的に取り組んでいきます。

(*) 詳細は2010年3月3日付プレスリリース「ExxonMobilとLNG長期貸船契約を締結」および2011年1月17日付プレスリリース「新造LNG船4隻の建造造船所に滬東中華造船(集団)有限公司を選定」をご参照ください。


4月8日に執り行われた命名式の様子

【“KUMUL”概要】

全長 : 290.0m
全幅 : 46.95m
満載喫水 : 11.50m
LNGタンク : メンブレン型
貨物タンク容量 : 171,800m3
主機関 : 低速ディーゼルエンジン+再液化装置
航海速力 : 19.5ノット
建造造船所 : 滬東中華造船(集団)有限公司
Hudong-Zhonghua Shipbuilding (Group) Co., Ltd
船舶管理会社 : Mitsui O.S.K. Bulk Shipping (Europe) Ltd.
保有比率 : 商船三井70%、
ECLSI社(CCSC社、SINOPEC社出資の合弁会社)30%