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世界初の大型エタン輸送船“ETHANE CRYSTAL”が竣工
~日本の海運会社として初の本格的液化エタン輸送へ参入~

2016年11月10日


新造大型エタン輸送船“ETHANE CRYSTAL”

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)が建造を監督し運航する世界初の大型エタン輸送船(以下「VLEC」(*1))が11月9日、韓国・三星重工業巨済造船所にて竣工しました。

また、竣工に先立ち10月26日に行われた命名式には多数の関係者が参加し、リライアンス・インダストリーズ社(*2)(以下「リライアンス社」)のP.M.S. Prasad Executive Directorにより「ETHANE CRYSTAL」と命名されました。本船は、商船三井が関与するVLEC 6隻のうちの第1船にあたり、商船三井がリライアンス社と締結している長期契約の下、米国出しインド向けの液化エタン輸送に従事します(*3)。VLECには従来LNG船で十分実績のあるGTT MarkⅢメンブレンを貨物艙に採用し、LNGより比重の大きなエタンの輸送に対応できるよう強化しています。また、最新の環境規制にも対応できる脱硝装置を装備し環境に配慮しています。

液化エタンの大量輸送には、貨物及びVLECの特性上、LNG船とLPG船双方での知見が求められます。商船三井は、両分野で得た豊富な経験とノウハウを生かして、世界初となるVLECによる輸送事業に従事するとともに、今後も拡大が見込まれる液化ガス輸送需要に応えるべく、安全で確実な海上輸送サービスの提供に努めていきます。

(*1) Very Large Ethane Carrierの略で、約80,000m3以上の積載能力を有する液化エタン輸送船を指す。

(*2) 売上高380億ドル/年(2015年度、約3兆9000億円)を超えるインド最大の民間企業。

(*3) 詳細は2014年12月25日付プレスリリース「インド・リライアンス社と液化エタン長期海上輸送契約を締結」をご参照ください。

【“ETHANE CRYSTAL”概要】

(1) 全長 : 227.85m
(2) 全幅 : 36.49m
(3) 満載時喫水 : 11.5m
(4) 総トン数 : 57,494トン
(5) 貨物艙 : GTT Mark Ⅲ メンブレン
(6) 貨物艙容量 : 87,187.367 m3 (100%)
(7) 主機関 : DOOSAN–MAN B&W 6G60ME-C9.5
(8) 航海速力 : 16.75ノット
(9) 建造造船所 : 三星重工業巨済造船所
(10) 船舶管理会社 : MOL Tankship Management Asia Pte.Ltd.(本社:シンガポール)