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運航船における事故・トラブル要因の多元的な分析を開始
~安全と効率性を追求した運航支援サービスの実現に向けて~

2017年12月04日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)と商船三井システムズ株式会社(社長:嶋延修、本社:東京都港区)(註1)は、日本アイ・ビー・エム株式会社(本社:東京都中央区)の統計解析ソフトウェア“IBM SPSS Modeler”(註2)を活用した運航船における事故・トラブル要因の多元的な分析を2017年12月に開始します。

商船三井グループでは従来より、運航船から報告される事故・トラブルデータを集計し、安全運航の「見える化」を実施してきましたが、今後は、複数のデータ(例:運航データ、船員データ、検船データなど)の相関関係や因果関係を多元的に分析することで、より効果的な事故防止策の策定や効果検証を実施していきます。また、乗組員からのニアミス報告等、一部の非構造化データ(註3)に対しては、テキストマイニング(註4)を活用する新たな分析手法を構築します。

今回の分析に先立ち、2017年7月から3か月間のトライアルを行い、いくつかの分析モデルを構築しました。一例として、発生した運航停止トラブルと乗船経験年数など乗組員に関する情報の因果関係の検証が可能となりました。

商船三井グループでは、ICT技術の利活用を積極的に進め、世界最高水準の安全運航の実現により、安全、安定的な貨物輸送を目指します。

(註1)商船三井100%出資連結子会社。商船三井グループ内のシステムとネットワークの構築、保守、管理などを担う。

(註2)大量のデータから予測分析を行い、ビジネスの課題を解決するためのよりよい意思決定を支援する、高度なデータ分析のためのソフトウェア。

(註3)画像や音声、文書など、従来のデータベースモデルにうまく適合せず、構造定義を持たない非定型なデータ。

(註4)文書からなるデータを、単語や文節で区切り、それらの出現頻度や共出現の相関、出現傾向、時系列などを解析することで有用な情報を取り出す、テキストデータの分析方法のこと。


事故・トラブル要因の多元的な分析 イメージ図