体験学習、企業研修からミニクルーズ、バードウオッチングまで 「さんふらわあの船旅、ユニーク使いこなし術」アイキャッチ

もくじ

トラックや貨物を運んだり、学生が割安旅行の足に使ったり……でも、それだけがフェリーの使いみちではありません。船に乗って目的地に移動しながらの体験学習や社内研修、出発までの空き時間を利用した貸し切りクルーズや湾内クルーズ、船上ツアーなど、ユニークな目的と方法で「さんふらわあ」を上手に活用している方々がたくさんいらっしゃいます。今回はその幾つかをご紹介! 思ってもみなかった船旅のスタイルが見つかるかも?!

 

20年以上続いている水戸市の中学生体験学習

フェリーでの旅は、大勢で移動しながら、船内で一緒に様々なことを体験できるのが特徴。そこでまずオススメしたいのが「体験学習」や「社内研修」です。

「さんふらわあ」の大洗〜苫小牧航路では、20年以上前から毎年5月に、水戸市内の全ての中学2年生が参加する「北海道研修旅行」が貸し切りで行われています。総勢4500人の生徒さんが、5回に分けて大洗と苫小牧を往復します(計10航海)。

ただフェリーに乗って移動するだけではありません。ブリッジ、客室、デッキ、レストランなどの船内見学に加え、アテンダントクルーや機関士による職業講話(仕事の体験談など)も行われます。

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普段は入ることができないブリッジ(操舵室)などの見学も

子供たちにとっては、船に乗ること自体がすでに特別な体験。その上で、普段では見られないブリッジを見学させてもらったり、船のプロフェッショナルたちの声に直接触れたりすることは、一生モノの貴重な体験です。

水戸市では親子2代で体験!なんてケースもあるそう。その他の自治体でも、同様の取り組みが行われており、林間学校ならぬ“船上学校”はじわじわブームになるかも?

北海道への社内研修の一環で船旅を活用

北海道への社内研修の一環で船旅を活用1
北海道への社内研修の一環で船旅を活用2
事前に相談すれば団体のレストランの席を固めて確保することも可能

フェリー旅は、企業の「社内研修」にも利用されています。工場が苫小牧にある某企業は、工場へ研修に行くための移動手段としてまずフェリーに乗船。さらに船内での時間もプロジェクターを使ってフェリーについての講義や船内見学を行うなど、社内研修のプログラムに組み込んでいます。人数は50人程度だそうですから、貸し切りでなくてもOK。ホテルのような会議室はありませんが、レストランの一角を活用して対応しているそうですよ。

スポーツ系の合宿なら団体割引を上手に活用

フェリーの運賃には「団体割引」があるのをご存知ですか? 基本的に15名以上で10%〜25%(一部航路は8名以上30%)の割引が受けられるのです。

この割引制度を上手に活用しているのが、野球やサッカーなどスポーツ合宿の移動。船に乗ってしまえば引率する大人も安心ですし、マイクロバスのドライバーも休むことができます。

スポーツ系の合宿なら団体割引を上手に活用1
人数や時期によってはツーリストルームなどの貸し切りも可能に

そして何より、楽しみは移動中。団体の場合、基本的にまとまった部屋割りが行われます(例えば相部屋のツーリストルームやプライベートベッドが実質貸し切りになるなど。人数や時期によって異なる)ので、目的地に到着するまでたっぷりとおしゃべりしたり、ゲームに興じたり、試合の作戦を練ったり、20歳以上ならお酒を持ち込んで飲み明かしたり(ただし飲み過ぎ注意!)も可能。

思う存分、親睦を深めることができます。案外、こうした何気ないひと時がいつまでも思い出に残っていたりするもの。実際、お客様からはそのような声が届いているそうですよ。

停泊中なら船内見学も可能

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「さんふらわあ」の寄港する大阪南港、神戸六甲港、西大分港、別府観光港、そして志布志港では、停泊時の「船内見学」を受け付けています。対象は幼稚園・保育園・小中学校などの団体。料金は無料ですが、平日の入港から出港準備が始まるまでの時間に限ります。

停泊中なら船内見学も可能2
停泊中なら船内見学も可能3

見学内容は、エントランスから全客室(新造船はスイートルームも!)、外のデッキを回って、大浴場、レストラン、操舵室と船内を一巡します。

残念ながらエンジンルームは安全上の都合でNGですが、これまで乗ってみたかったけれどなかなか乗る機会に恵まれなかった、特に小さいお子さんたちに好評だとか。

所要時間は1時間〜1時間半。受付可能な日時や人数については、直接関西~九州航路「さんふらわあ」ホームページまでお問い合わせください。(大洗〜苫小牧航路では、発着時間の間隔が短いため、停泊中の船内見学は実施していません)

「さんふらわあ」でミニクルーズも可能!

「さんふらわあ」でミニクルーズも可能!1

意外と知られていませんが、船中泊しなくてもフェリー旅を満喫できます。こちらも、大阪〜別府、大阪〜志布志、神戸〜大分の航路の船を使って、季節ごとなどに運航されています。

ミニクルーズは大きく分けて次の2種類。

「さんふらわあ」でミニクルーズも可能!2

1,「昼の瀬戸内感動クルーズ」…通常夜間運航するフェリーですが、年に4回だけ昼間航行するクルーズです。午前中に神戸を出港し、夜10時に大分に入港するこのクルーズでは、通常の航海では見ることができない、日中の美しい瀬戸内海の絶景を、美味しい食事やコンサートなどを楽しみながら味わえます。

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2,「湾周クルーズ」…大阪湾、別府湾、志布志湾で年2回程度開催されています。細かい日時は毎年変わりますが、基本的に大阪は春と冬、大分は春と夏、志布志は春と冬に行われます。中身もその都度変わりますが、“低価格で「さんふらわあ」を体験できる!”がコンセプト。

午前中に出港し、湾内を周り、戻ってくるのは午後2時ごろと、乗船時間は短いものの、そのぶん乗船料金は大変お得になっています。もちろん、湾内の美しい景色を存分に味わえ、船内イベントも多数用意。特に“フェリー初心者”にオススメです。最近は、お孫さんを連れたシニアのお客様も多くお見掛けします。

詳しい内容や運航スケジュールについては、さんふらわあ湾周クルーズでご確認ください。

なんと、「さんふらわあ」で貸し切りショートクルーズも!

巨大なフェリーを貸し切ることができるって、ご存知ですか?こちらも大阪南港、神戸六甲港、西大分港、別府観光港、そして志布志港に停泊する「さんふらわあ」各船がその対象です。

利用できるのは、夕方の出港準備を開始するまでの日中3〜4時間。コースは港湾内を中心に運航いたします。

そして、船内での過ごし方も自由。

とある飲食業団体の記念事業として、お客様約700人の関係者を集め、親睦会と結婚式を同時開催。船内では軽食やアルコールが振る舞われ、大いに盛り上がったそうです。

そうした場合のケータリング料やイベントコーディネート料は別途かかりますが、船会社を通して紹介してもらえるそう。

後は費用との相談ですが……ご興味のある方は、直接関西~九州航路「さんふらわあ」ホームページまでお問い合わせ下さい。

何度も行きたいから「趣味」や「生きがい」のためにフェリーを活用!

フェリーは他の交通手段に比べ、低コストなのも魅力。そのため、定期的に趣味や生きがいのために利用しているという人は少なくありません。

何度も行きたいから「趣味」や「生きがい」のためにフェリーを活用!1

例えば「大洗」は、人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台。そのため“聖地巡り”を楽しむ人が、「さんふらわあ」の大洗〜苫小牧航路をよく利用しています。マイカーをそのまま載せられるので、聖地と聖地の移動にとても便利!

同じ「さんふらわあ」の大洗〜苫小牧航路では、大洗から苫小牧行に乗って、そこから北海道内を車で北上。北海道名物の「庭園」巡りをするお客様もいらっしゃるようです。季節ごとに咲く花が変わる庭園は、何度行っても素晴らしいそう。そこで、移動コストをなるべく抑えるために、フェリーは活用されています。

とある宗教団体のお客様方は、毎月の御本山へのお参りのために、大阪〜別府、大阪〜志布志、神戸〜大分の各航路を利用しているそう。これも“生きがいのためのコスト削減”ということになるのかもしれませんね。

ユニークな企画盛りだくさん、旅行会社のツアーに参加する

フェリーに乗りながら、他では味わえないことが体験できる旅行ツアーが、旅行会社から販売されています。

例えば「渡り鳥ウォッチングツアー」。これは「さんふらわあ」の大洗〜苫小牧航路を利用して、自然やバードウォッチング専門の旅行会社が主催しています。このツアーの目玉は航行中、海を渡る鳥をデッキから観察。デッキをぐるりと周回できる構造の深夜便の船が主に利用されています。皆さん、バズーカ砲みたいなレンズのカメラを持って、無我夢中で渡り鳥を追っているそう。きっと“いつまでも船が港に着かないで欲しい”と思っているでしょうね。

ユニークな企画盛りだくさん、旅行会社のツアーに参加する1

「初日の出ツアー」もフェリーならではの企画です。2018年は大晦日の午後3時に大洗港を出港し、横浜の八景島に深夜に到着、船の上から花火大会を見て、帰りに犬吠埼で初日の出を拝むというものでした。今回は新造船が初めて投入され大洗港には元旦の午前11時ごろに帰港。その前後には工場見学や初詣、船内では夕食・朝食はもちろん、イベントも盛りだくさん。もちろん、初日の出まで、しっかり睡眠をとることもできます。年末年始の宿代の高さを考えたら、コストパフォーマンスも相当優れているのでは?

番外編:なんとロボットを運んだことも!

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これは番外編……というか、一回だけ人気アニメ「パトレイバー」の実物大モックを、「さんふらわあ」で運んだことがあるそうです。全長7mのロボットを、トラックや乗用車専用の車輛甲板に載せて、全国のイベントを回りました。この時は、パトレイバーファンが大盛り上がり。特に大分では、「さふらわあ8」という架空のフェリーでパトレイバーを運ぶという劇中シーンが再現され、「夢が実現した!」と、ファンは大喜びだったそうですよ。

いざとなったらロボットも運べちゃう、そんな「さんふらわあ」で、あなたはどんな旅を楽しみますか?

カジュアルクルーズ さんふらわあ
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