台湾で人気のブログ「七先生與艾小姐」(チーちゃん〈犬〉と艾「あい」さん)を書いているブロガーによる、「さんふらわあ」乗船記をご紹介します。台湾の読者向けのブログ記事を日本語に翻訳し、抜粋した内容です。訪日外国人観光客目線による、北海道から東京までのフェリー旅の様子をお楽しみください!

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【最新おすすめ日本国内旅行の交通手段】

便利で楽しい!北海道・苫小牧から茨城県・大洗への「さんふらわあ」に乗船。
北海道を出発して、一晩眠ったら東京近郊!?

日本の国内旅行に新しい旅のスタイルが拡大!

日本国内主要都市間の移動には、飛行機、電車、車を使うのが一般的でしたが、最近注目を浴びているのが、「さんふらわあ」のようなカジュアルフェリーを使う移動です。
船旅というと、豪華客船で各地を巡るために、まず「運賃が高い」というイメージが思い浮かびます。加えて日数がかかり、旅のほとんどを船の上で過ごすことになるので、船内での体験が主になり観光はほとんどできない、という印象でした。
しかし先日、初めて北海道から「さんふらわあ」を利用して東京に行ったことで、私の船旅に対するイメージが変わりました。フェリーによる船旅は、客船ほど豪華ではなく、近距離を往来する小型フェリーほど簡素でもなく、ルームタイプが選べて料金体系も多岐にわたるので、多種多様な目的の乗客にとって大変使いやすそうでした。

フェリーによる移動のメリットはたくさん!空間がとても広々としていて、参加できる船内イベントもある。ただ座っているか、ごく狭い範囲でしか動けない飛行機や電車、あるいは、楽しくても運転がちょっとしんどくなる車とは違うところです。
少し補足しますと、札幌から車を運転して東京に行こうとすると、最短でも15時間程かかります。全て高速道路を使うと通行料は2万円以上。さらにガソリン代や、函館から青森までの津軽海峡フェリーの運賃(普通車でもおよそ2万円)、レンタカー費用、途中で休憩・宿泊する費用を加えると合計でかなりの額になりそうです。(私は体力面だけでこの方法はあきらめているので細かく計算したことはありません)

今回、フェリーを利用して北海道から東京まで移動したのは、自分が経験したことのない方法を試してみたいと思ったことのほかに、もう一つ目的があります。自分がフェリーで船酔いをしないかどうか試してみたかったのです。実は人生において究極の夢があります。それは犬のチーちゃんと一緒に豪華客船で世界一周をすることです!(笑)
なので、一晩試してみてダメだったら世界一周の船旅は早いうちに諦めがつくというわけです。

「さんふらわあ」に乗るには、まずは乗船券の予約からです。首都圏~北海道航路の「さんふらわあ」ホームページ(HP)では、ほとんどの情報を中国語繁体字でも見ることができますが、予約は日本語と英語の2種類の言語しか対応していません。しかし、パソコン用ページならページ全体を中国語に翻訳できるので、それほど大きな問題はなく予約ができました。
予約を確定すると、乗船手続きの際に必要な予約番号、アクセスキー、専用の QR コードが発行されます。このQRコードはフェリーターミナルの自動チェックイン機で手続きをする時に使い、乗船手続きカウンターで手続きをしたい場合には予約番号とアクセスキーを使います。また、同じ情報が、予約時に登録したメールアドレスにも送られるので安心です。予約完了後は期限までに支払い、予約の変更がある場合はオンラインで修正ができます。

チケットを手に入れたら出発の準備です。乗船場所は北海道苫小牧市の「苫小牧西港フェリーターミナル」。前日に苫小牧駅付近のホテルに泊まったので苫小牧駅から道南バスに乗るとすぐに到着しました。大洗港からの出発でも、苫小牧港からの出発でも、レンタカー、電車、バスなど最新のアクセス方法が「さんふらわあ」のホームページに掲載されているので参考にしてみてください。

フェリーターミナルに入ったら、乗船手続きカウンターまたは自動チェックイン機で乗船手続きを行い、乗船券を入手します。ジャジャーン!これが人生初の「さんふらわあ」乗船チケットです!このチケットは乗船の際に係員がスキャンして確認するほか、部屋のルームキーでもあるのでしっかりと保管しておいてくださいね。

乗船する前に時間がある人は、記念に写真を撮るのもおすすめ。乗船手続きカウンターのそばには自販機と授乳室もあるので、お子様と一緒でも楽しめそうです。そして何より、「さんふらわあ」船上限定商品を見つけて目がキラーン!なんと可愛いキティちゃんがいるではありませんか!

この日、私は17時頃と少し早めに着いて乗船準備万端だったので、船の上にはきっとたくさんの面白いものがあるだろうと思い、乗船開始時に乗船することにしました!

船に乗ると、すぐ目の前にエスカレーターとエレベーターがあるので、大きな荷物の持ち運びで船旅開始前から疲れ果ててしまうなんていう心配はありません!

フェリーの客室は主に5階から7階に配置されています。乗船後エスカレーターに乗って5階に着くと、すぐに係員が乗客を迎え、部屋に入ってくつろげるよう案内してくれます。

今回、私が宿泊するのはプレミアムルームです。中に入ると思わず声が出ました。それは、右手のクローゼットにあるルームウェア、スリッパ、タオル、各種アメニティのせいではなく・・・
加湿空気清浄機のせいでもなく・・・
温水便座と大きなバスタブを備えたバスルームのせいでもありません。

答えは・・・

広々とした客室です!

部屋の中にはゆったりとしたシングルベッドが2つ、さらにソファもあります。
ソファは厚みもあり、横になっても快適です。

室内はとても広く、ソファベッドを広げても全く狭さは感じません。ソファを広げても床にはまだ29インチ(約73cm)のスーツケースを2つ広げられるだけの余裕があり、3人でここに泊まるとしても快適でしょう。ましてや今回は私1人で独占です。

テレビ、冷蔵庫、湯沸かし器、湯飲み、ティーバッグ、ティッシュペーパー、ミネラルウォーター、半身鏡、ドライヤー、フェリー宿泊規則・・・などがデスク側に集められています。

特にお伝えしたいのは、室内用のルームウェアやスリッパでレストランに入ってはいけないこと、そして、他の乗船客の迷惑にならないよう、レストラン内では携帯電話で通話をしないことです。
台湾人のメンツを傷つけないためにも、おせっかいではありますが、皆さんが違反をしないようにお知らせしておきます!

パソコンやスマホのヘビーユーザーにとって重要なことは、部屋のコンセントが足りるかどうか、ということではないでしょうか?
今回宿泊したプレミアムはコンセントの数が多いだけでなく、とても強力でした!一晩経たないうちに充電完了です。
また室内でもうひとつ私が驚いたのは、浴室のシャワーから5秒も待たずにお湯が出てきたことです!こんなことは初めてです。しかも船の上ですよ?本当に不思議なことですね。

さらにすごいのは、この客室タイプは7㎡近くあるバルコニーがついていることです。昼でも夜でも、部屋からパブリックスペースに出る必要もなく、海を見たり、海風にあたったり、海の音を聞いたり、ということが自分の部屋でいつでもできます!

これは夕方、乗船直後に撮影したバルコニーの景色です。

バルコニーの外は立ち入り禁止区域なので、景色を眺めているときに突然人が通り過ぎてあなたに挨拶していく心配もありません(笑)

昼間の景色はさらに素晴らしいです。また、独立したバルコニーがあるもうひとつの長所は、遠慮なくさまざまなシチュエーションの写真が撮れることです。例えばこんなふうにドライヤーをかける真似をしてみたり。

あるいは外に出て空を指差し、誰かがいるふりをして「ほら見て海と空が一体になった景色は本当にきれい。ここに来て一緒に見ましょうよ!」とやってみたり。

続いてはパブリックスペースの紹介です!まずはレストラン!

レストランは6階にあり、毎日、朝食・昼食・夕食を提供しています。朝食はバイキング方式で、昼食は次の日の下船時間間近なため軽食になります。
乗船した日の夕飯は、メインディッシュにサラダ・デザートのバイキング。食事代金は朝・昼・夜で異なり、一回ずつ買うほかにお得なセット券もあります。食券は営業時間内にレストラン入口にある自動券売機で購入して中に入ります。

レストランは、かなり広くて明るいです。下の写真は私が乗船した日、レストランの営業開始10分前に入って撮影させていただいたものですが、時間が経つにつれて人が多くなります。もし海側の窓際に座りたいなら、早めに並んでおくのがおすすめです。

朝食バイキングの品数はホテルほど多くはありませんが、とても美味しかったです。しかも、海の景色があまりに美しかったので、この日の朝は、我を忘れてサラダを3皿と果物を山盛り食べてしまいました!(実はサラダと果物が美味しかったせいなのですが)パン、焼き魚、スクランブルエッグ、ここには写っていませんがマンゴープリンも美味しかったです。
朝から美しい海の景色を眺めながら、こんなに美味しい食事が楽しめるなんて、人生に悔いはないです(笑)

今回、唯一の欠点だと思うところは、室内の電波状況があまり良くないことでした。もしバルコニーのない部屋に宿泊するなら、インターネットはパブリックスペースで利用することをおすすめします。ここにはたくさんの椅子とテーブル、電源コンセントもあります。
ちなみに、私は影響ありませんでした。宿泊したのが、専用バルコニー付きで窓を開ければ電波が受信できるプレミアムルームなんですから!(お金を払ったからには何度でも強調しなくちゃ!)

少し飽きたら、ゲームを楽しむことができます。なんと!ゲームコーナーもあるんです。

5階にはショップ、キッズランド、ペットルーム、ベビールーム、展望浴場とサウナ、飲み物/アイス/牛乳などの自動販売機があります。
ショップでは、「さんふらわあ」の限定商品以外に、フェリーの寄港地である北海道と茨城県をはじめ、日本各地の特色ある地酒やグルメ商品などを販売しています。
もし酔い止め薬を忘れても、ショップには酔い止めドロップや酔い止めバンドなどが販売されています。(法律上、薬は取り扱いができないそうです)

それから、「さんふらわあ」とサンリオがコラボした船内限定商品も忘れてはいけません。「さんふらわあ」に乗った人だけが買える貴重な商品は、お友達や自分へのお土産にピッタリです。

今回、ストラップと巾着袋、各1つをフォロワーさんイベント用に準備しました。ご興味のある方はフォローしてくださいね!
https://reurl.cc/zyZ6pk

ショップの向かいがキッズランドです。
乗客の中に家族連れが多いことに気づきました。理由は、船の旅が子どもたちを遊ばせるのにとても適しているからだと思います!下の写真のお父さんはとても子煩悩で、私が昨夜撮影に行ったときにも同じ態勢でお子さんを遊ばせていました。

キッズランドの向かいにはマッサージチェアがいくつかあって、乗客はいつでもここでリラックスできます。

ペット専用のペットルームもあります。ペットルームは事前予約制で、出入りには特別なルームキーが必要です。

ペットルーム内には、ペットが休むケージの他に、ペットを遊ばせる大きなドッグランがあります。また足を洗う洗い場やペットを乗せるカートがあります。(本当にチーちゃんを連れて来たかった)

男女別の展望浴場とサウナです。

展望浴場の外には各種飲料、アイス、牛乳の自動販売機があります。日本ではお風呂に入ったあとに、牛乳を飲んで体力と水分を補給しますよね。これこそが現地の生活を体験するということです!

船内には赤ちゃん専用の部屋もあります。パパやママがミルクを作ったり、ベビーフードを加熱したり、あるいは広くて快適な空間でおむつ交換をしたい時は、ここに来ればOKです!

洗濯をしたい方のために、コイン式の洗濯機と乾燥機も設置されています。長期間旅行をするバックパッカーには便利なサービスだなあと思っていると、バックパッカーが実際にランドリーを利用しているのを見て、私の予想が正しいことが証明されました!

楽しい時間はいつも早く過ぎていくものです。乗船後、写真を撮って記念品を買い、部屋に戻ってパソコンを打ち、展望浴場でお風呂とサウナに入ったあと爆睡。次の日は、目覚めてお湯がすぐに出てくるシャワーで頭を洗い、同行者がいるフリをした写真やバルコニーからの景色を撮り、レストランで美しい海の風景を眺めながら美味しい朝食を食べて、部屋に戻ってちょっと荷物を整理。
およそ18時間にわたるフェリーの旅は船酔いの症状を感じる暇もなく終わりに近づいてきました。
外のデッキをあちこち歩き回って撮影し、最後は名残惜しい気持ちいっぱいで荷物をひいて下船しました・・・

14時前に下船したら、大洗港フェリーターミナルです。ここから毎日15時発で東京駅行きのバスが出ていて、浅草・上野など東京都心にアクセスできます。

大洗港フェリーターミナルには、乗客の休憩スペース、無料のWi-Fiが整備されています。ここで待っていると、間もなく東京駅行きのバスが到着。途中でいくつかのバス停に立ち寄るので、都心までの乗車時間は3時間ほどです。バス内でも無料のWi-Fiが使えるので、スマホを見たり、少し眠ったりしているうちに、あっという間に東京駅に着きました。

※まとめ※
人生初のフェリーによる船旅は「さんふらわあ」に捧げました。正直、親戚や友人たち、あるいはネット上の友人から日本国内、例えば東京・大阪・北海道・・・などの主要観光地間を遠距離移動する時、交通手段はどうしたらよいか?と質問をされると、私は飛行機とか新幹線とか、お決まりの回答をしていました。(レンタカーは費用がとても高いのでおすすめからは外していました)
今回実際に北海道から東京近郊まで「さんふらわあ」に乗ってみて、今後同じ質問をされたら、フェリーは間違いなく私がおすすめする優先交通手段になることでしょう!「さんふらわあ」は、大洗(茨城県)~苫小牧(北海道)航路の他に、関西~九州航路(神戸~大分、大阪~別府、大阪~志布志〈鹿児島県〉)もあります。

フェリーの客室タイプや料金体系は選択肢が豊富で、旅行者は自身の予算やニーズに合わせて最適なプランを選ぶことができます。そしてフェリーはのびのびと身体を伸ばせる空間が、飛行機や電車と比べて格段に多いです。時間に余裕があり、狭い所に押し込められるのが好きではない人に適していると思います。
今回のようなフェリーによる日本国内の移動方法は、台湾の訪日旅行クラスタ内ではまだそれほど普及していませんが、それほど有名にならないうちに先んじて体験すれば、時代の先端を行っている感覚で、ブームの先駆けになれると思います。ぜひ皆さんも「さんふらわあ」で特別な体験をしてみてはいかがでしょうか!

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