もくじ

韓国からの留学生(「Shin Woohyun」さん)による、「さんふらわあ」を利用した大洗~北海道旅行の体験記をご紹介します。茨城県・大洗~北海道・苫小牧を結ぶ「さんふらわあ」の夕方便・深夜便に往復で乗船し、グルメや観光スポットの情報も充実した内容となっています。留学生目線による、フェリーを利用した学生一人旅の様子をお楽しみください!

旅程:2022年9月7日~9日(2泊3日)

旅程:2022年9月7日~9日(2泊3日)

大洗町

東京駅から水戸駅行きの高速バスに乗り、水戸駅から大洗駅行きの電車に乗ってアニメ:ガールズ&パンツァー(通称ガルパン)の舞台である大洗町に到着。道中における日本の風景は、都内で生活する私にとって斬新で貴重な経験になった。

大洗駅行き電車(大洗鹿島線)
大洗駅行き電車(大洗鹿島線)
車窓から見える大洗の風景
車窓から見える大洗の風景

あまりアニメには詳しくないが、大洗町を舞台にしたアニメ:ガルパンのキャラクターたちが大洗駅や商店街など町のいたるところに。他の観光地とは違う雰囲気でアニメ好きな人にはたまらない気がした。

大洗駅
大洗駅
大洗の商店街
大洗の商店街

次は、名所である大洗磯前神社へ。福の神様を撫でて幸運を祈り、神社に五円玉を投げたりして愛する人たちの健康を祈ることも経験できた。

福の神様
福の神様
大洗磯前神社
大洗磯前神社

神社の中にもガルパンの絵馬があったので、ここでもガルパンの人気を実感できた。

神磯の鳥居
神磯の鳥居

当日はそこまでいい天気ではなかったのにも関わらず、神磯の鳥居が海に囲まれている姿は本当に不思議な感じで神聖な雰囲気があった。日の出が有名と聞いたので、機会があれば日の出もこの目で見たいと思った。

その後、海鮮を楽しむため、旅行前に調べたアンコウ鍋の食堂を訪問した。しかし、残念ながら臨時休業中であったため、別のお店でアンコウと同じぐらい有名な岩ガキの定食を食べた。新鮮な生ガキと刺身の3点盛り、カキフライが味わえてカキを満喫できるお店だった。

日野治の岩ガキ定食
日野治の岩ガキ定食

次に、明太子を作る工程を直接見学できるめんたいパークに向かった。

「かねふく」めんたいパーク
「かねふく」めんたいパーク
めんたいパークの加工室
めんたいパークの加工室
出来たての明太子

明太子は韓国伝統の食べ物で、私の好きな食べ物でもある。日本でも人気ということを知って、めんたいパークを訪問することに決めた。こんなに専門的に作る工場は今まで見たことがなく、ただただ驚いた。

めんたいソフトクリーム
めんたいソフトクリーム

めんたいパークでは明太子が入った『めんたいソフトクリーム』、『明太豚まん』、『明太子おにぎり』などたくさんの明太子料理が楽しめる。その中で、『明太豚まん』と『めんたいソフトクリーム』を食べた。どちらも美味しかったが、特におすすめは『めんたいソフトクリーム』。明太子クリームパスタを凍らせたような予想ができない味なので一度経験してみてほしい。

大洗マリンタワー
大洗マリンタワー

その後は、めんたいパークから徒歩10分ぐらいの距離にある、大洗で一番高い建物・大洗マリンタワーに行った。

大洗マリンタワーから見たフェリーターミナル
大洗マリンタワーから見たフェリーターミナル

大洗マリンタワーの最上階である3階展望室(地上55m)では、苫小牧行きのさんふらわあにトラックが荷物を積み込む姿を一目で見られた。これから乗る船があの船なんだという感情でワクワクした。また、想像していたより船が大きかったので驚いた。

ガルパン喫茶

2階にはガルパン喫茶があり、戦車やガルパンのグッズ、訪問した人たちが描いたガルパンのキャラクターのイラストを見ることができた。

生メロンフロート
生メロンフロート

戦車を押すと店員が来る不思議な呼鈴やお茶をしながら見える眺めは印象的で、マリンタワーに訪問する際はガルパンカフェに行くことをおすすめしたい。夏季限定の生メロンフロートはメロンがたっぷりで食べるととても幸せな気分になった。

さんふらわあ夕方便

大洗マリンタワーを観光した後、徒歩で大洗港フェリーターミナルに行き、苫小牧行きのさんふらわあ夕方便の乗船手続きを行った。乗船手続きの方法は、スタッフさんが発券してくれる窓口(乗船手続きカウンター)と自動チェックイン機の2通りあり、今回は窓口で乗船手続きを行ったが、とても簡単に乗船券の発券ができた。
※2022年8月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環で検温を実施しているため、乗船されるお客様は「全員」窓口前にお越しいただく必要があります。詳しくは首都圏~北海道航路「さんふらわ」ホームページをご確認ください。

自動チェックイン機
自動チェックイン機
窓口(乗船手続きカウンター)
窓口(乗船手続きカウンター)
客室コンフォート
客室コンフォート

客室は「コンフォート」を利用。「さんふらわあ就航50周年割引」キャンペーン適用で、旅客運賃が20%割引になったためとてもお得に感じた。「コンフォート」は私と同じような一人旅やバイク旅をする人が多く利用している様子だった。客室はカプセルホテルのような空間で、スリッパや枕、キルケットが備わっていた。また、客室に備え付けのテレビでおよそ100タイトルの映画を選んで見られるので長い船での滞在時間を楽しく過ごすことができた。

船に乗る前に心配していた船酔いは、さんふらわあが200m級の大型船で安定感があったためかそこまでつらくなかった。わずかに揺れていることが分かる程度で、心配していたほどではなかった。ただ、元々酔いやすい人は、酔い止め薬を出港前に飲むか、さんふらわあの船内ショップで販売しているドロップタイプの酔い止め(医薬品ではない)を購入して飲んだ方が安心かもしれない。
今回乗船した「さんふらわあ さっぽろ」は、2017年に就航した比較的新しい船で船内の施設がきれいで充実していた。加えて、良かった点を3点紹介したい。
1点目は、船内レストランの夕朝食バイキングだ。おいしい料理が海を眺めながら食べられて、今まで経験したことがない高揚感を覚えた。カップルや夫婦だとロマンティックな雰囲気を楽しむことができるのでは、と思う。糖質制限をしている私も食べられる野菜や肉が数多くあったので好み通り食べられることも良かった。夕食は肉料理が豊富で、朝食は胃にやさしい野菜や果物がメインだったのでとってもおすすめ。

船内レストランの夕食(バイキング形式)
船内レストランの夕食(バイキング形式)
船内レストランの朝食(バイキング形式)
船内レストランの朝食(バイキング形式)
デッキから見た景色
デッキから見た景色

2点目は、船のデッキから眺める景色だ。デッキから左方向に視線を移すと本州の横顔を見ることができる。また、右方向には果てしない水平線が見られるので日常から離れてリフレッシュしている気分が味わえる。運が良ければイルカなどの海洋生物に会えるみたいなのでそれも一つの楽しみだと思う。

3点目は、電子機器から離れて一人で考える時間が確保できることだ。さんふらわあでは電波が通じない海域を通る時があるので我々が普段接する情報と一時的に触れなくなる。そこでスマホから離れ今まで手にしなかった本を読んだり、将来について考えたり、今までの出来事を振り返ったりすることができる。時には俗世から離れてこの時間を有益に生かすこともいい点だと思う。家族や恋人と旅行をする場合は、普段スマホやパソコンに使っていた時間を家族、恋人に使うこともできる。それによって家族、恋人との絆はより深まると思う。

苫小牧

海の駅ぷらっとみなと市場
海の駅ぷらっとみなと市場

17時間45分の航海が終わり、苫小牧港に到着した。まずは苫小牧駅行きのバスに乗り、苫小牧駅にある苫小牧観光協会で自転車を借りて「海の駅ぷらっとみなと市場」に向かった。市場では北海道の海産物、農産物を販売していた。

市場で販売している海産物
市場で販売している海産物
市場で販売している農産物
市場で販売している農産物
逢海の海鮮浜焼き
逢海の海鮮浜焼き

私は市場の中にあるお店で海鮮浜焼きを食べた。苫小牧の新鮮な貝(カキ、サザエ、ホタテ、ホッキ)をその場で丸焼きにして食べることができ、とても満足。日本に留学に来て直接火にかけて貝を食べたことが初めてだったので、良い思い出になったし、おいしかった。

苫小牧はホッキが一番有名でホッキカレーなども売っていたので、次回はホッキカレーを味わってみたい。海鮮が好きで北海道の新鮮な魚介を食べたいという人にはおすすめの場所である。

札幌

札幌駅
札幌駅

自転車で苫小牧駅に戻った後、次に向かった場所は札幌駅だった。北海道庁所在地である札幌は、北海道へ旅行する人がみな一度は訪れる必須の観光地である。写真で見ていた時計台やテレビ塔、大通り公園は写真より何倍もきれいで、今までは結婚したら横浜に住もうと思っていたが、札幌もいいなと思うほどだった。道路には路面電車が走り、天気は晴天で涼しい風が気持ちよく体を包んですべてが完璧な空間だと思った。

札幌時計台
札幌時計台
札幌テレビ塔
SUAGE+のパリパリ知床鳥のカレー
SUAGE+のパリパリ知床鳥のカレー

札幌駅から20分ほど歩き、すすきの駅近くのスープカレーのお店に夕飯を食べに入った。お店は全国にチェーン店を持っているスープカレー専門店のSUAGE+本店。ベースとなる3種類のスープと1~10段階の辛さを自分で選択できたので、SUAGEスープと6辛で「パリパリ知床鳥のカレー」を注文して食べた。辛い物好きな私にとってちょうどいいぐらいの辛さで、野菜と肉の食感とスープとの絡みが良く、クオリティが高い料理だった。プレーンラッシーというヨーグルト系の飲み物も辛いスープと合ってとてもおすすめの味。

SUAGE+のプレーンラッシー
SUAGE+のプレーンラッシー

スープカレーを食べた後、北海道発祥の夜パフェを体験するため夜パフェ専門店に行った。ここのパフェはとてもきれいで一つの芸術作品だと思うほどだった。甘いものが苦手な私にもちょうどいい甘さで、デザートを楽しむことができた。恋人がいる人は恋人と一緒に来ると良い思い出となり、忘れられない経験になりそうだと思った。

夜パフェ専門店パフェテリア・ミルのデコラティブ道
夜パフェ専門店パフェテリア・ミルのデコラティブ道
夜パフェ専門店パフェテリア・ミルのシマエナガパフェ
夜パフェ専門店パフェテリア・ミルのシマエナガパフェ
夜の札幌テレビ塔
夜の札幌テレビ塔

さんふらわあ深夜便

客室カジュアルルーム
客室カジュアルルーム

札幌を満喫した後、大洗行きのさんふらわあ深夜便に乗るために、札幌駅からバスに乗って苫小牧港に向かった。深夜便の客室は、通常「カジュアルルーム」と「デラックスルーム」の2種類で、2022年8月現在「デラックスルーム」の販売が一時中止していることもあり「カジュアルルーム」を利用。往路の夕方便と同様、「さんふらわあ就航50周年割引」キャンペーンを適用することができ、旅客運賃は20%割引になった。

冷凍食品自販機

深夜便の良かった点は、利用した「カジュアルルーム」は、1区画あたりの定員が4名で、往路の夕方便で利用した「コンフォート」より1区画あたりの客数が少ないこともあり、静かでぐっすり寝ることができたということ。加えて、「カジュアルルーム」は全室1段ベッドで、広々としており、空間を有効に活用できるため、快適に過ごすことができた。また、冷凍食品やカップラーメンが自動販売機で販売されているため、いつでも自分が好きな時間に食事ができることも良かった。そして何より、日中クルーズを楽しめることだ。2025年には新しい船に入れ替わるようなので、また乗りたいと思った。

最後に

船を利用した旅行は滞在時間が長い、船酔いするなどの偏見があった私にとって、今回のさんふらわあを利用した茨城・大洗~北海道旅行はその偏見を覆す旅だった。時間に追われている現代、移動そのものを楽しむゆっくりした船旅も良い選択肢であると思うので、さんふらわあを利用した旅行をぜひ経験してほしい。

旅行費用 合計:¥48,270(税込)

旅行費用 合計:¥48,270(税込)
「さんふらわあ」で思い出に残る船旅を。
首都圏~北海道航路「さんふらわあ」はこちら
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