もくじ

首都圏から北海道行きの「さんふらわあ」に“徒歩”で乗船する場合、東京駅から高速バスやJRなどの公共交通機関を利用して、茨城県・大洗港のフェリーターミナル(大洗港FT)まで行くことになります。「カジュアルクルーズ さんふらわあ」Webマガジン編集部の2名が、2019年7月に東京駅発の直通高速バスで大洗港FTまで行き、北海道・苫小牧西港行きの「さんふらわあ さっぽろ」に乗船しました。
2022年8月現在、直通高速バスは運休し、特別ダイヤで運行していますが、東京駅でバス乗車券を購入するところから、大洗港FTでのフェリー乗船手続きに至るまで、その行程や道中のポイントなどをご紹介します。
※動画は2019年7月に取材した直通高速バス(2022年8月現在運休中)のご紹介です。特別ダイヤでも、東京駅でのバス乗車券購入や大洗港FTでの乗船手続きの様子はご参考にしていただけますので、ぜひご覧ください。

 

東京駅から大洗港へ

東京駅のバス乗り場からは、JR水戸駅までの便が1日に20本以上運行していて、以前はそのうちの1便がJR水戸駅経由で大洗港FTまで乗り換えなしの直通運行をしていました。2022年8月現在は大洗港FTまでの直通運行がない特別ダイヤのため、JR水戸駅まで高速バスで行き、乗り換える必要があります。
東京駅のバス乗り場を14時30分に出発すると、水戸駅には16時30分頃に到着します。水戸駅では17時25分に出発する路線バスに乗り換えて、大洗港FTに17時55分到着です。
※新型コロナウイルスの影響により、ご利用のバスが運休になる可能性があります。ご利用の前に、必ず最新の情報をバス会社のホームページ等でご確認ください。

まずは、高速バスの乗車券を購入するために、『JR高速バスのりば』へ向かいます。JR東京駅の「八重洲南口」改札から駅を出て右に行くとすぐにガラス張りの『JR高速バスのりば』があります。
ただ、とても広い東京駅構内。「八重洲南口」改札を探し出すのが大変…。そんな方は、大きくてわかりやすい「八重洲中央口」改札を目指しましょう。改札を出て駅建物を出たらすぐ右に進みます。1分ほど歩けば『JR高速バスのりば』の建物にたどり着きます。

東京駅発の各方面行きバスきっぷが買えます。

購入するバスきっぷは「水戸駅」まで。
往復利用や複数人なら回数券がお得

高速バスの乗車チケットは、自動発券機でも有人窓口でも購入できます。東京駅から水戸駅までの高速バス運賃は片道2,120円。水戸駅から大洗港FTまでの路線バス運賃は片道620円です。こちらは一般的な路線バスの利用方法と同じく降車時に支払います。なお、水戸駅-大洗港FTの路線バスではSuica、PASMOなど全国交通系ICカードは支払いに利用できないので注意が必要です。

水戸駅で高速バスを降りる際、運転手にこのチケットを渡します。(チケットは2019年7月取材時のもの)
東京駅周辺には、インバウンド観光客がたくさん(2019年7月取材時)。

有人窓口で高速バスのチケットを購入。2名であることを告げると、2名分合計で240円お得な「2枚回数券(ツインチケット)」(4,000円)を渡されました。自動発券機でも同じくお得になります。また、全国交通系ICカード利用なら、ツインチケットと同じ割引運賃でご利用いただけます。(※茨城交通(株)担当便ではICカードはご利用いただけません。運賃お支払い時のICカード提示により、現金支払いでのIC割引運賃を適用します。)
ちなみに、取材当時のカウンターには外国からの観光客が多く訪れており、窓口の方が流暢な英語で対応されていました。

水戸駅行きのバスは「4番のりば」からの出発です。発車予定時刻の10分ほど前にのりばに向かい、バスに乗り込みます。
なお、高速バスは席の事前予約ができません。全席自由席で、乗車当日の先着順です。座席定員制なので、もし満席になってしまったら乗車できませんが、水戸駅行きの便は14時30分発(水戸駅北口⑧番 16時23分着)、15時発(水戸駅北口⑧番 16時53分着)、15時30分発(水戸駅北口⑧番 17時23分着)と複数運行しています。夕方便の「さんふらわあ」に乗船するためには、水戸駅17時25分発-大洗港FT17時55分着の路線バスに乗車する必要があるので、遅くとも東京駅15時発(水戸駅北口⑧番 16時53分着)の高速バスを利用したいところです。

東京駅前を出発したバスは、すぐに「宝町」インターから首都高速道路に入ります。数分走ると、右側に見えてくるのは東京スカイツリー。バスの中から後方へ小さくなっていくスカイツリーを眺めていると、「東京を離れて、フェリーで北海道へ行くのだ」と、実感が湧いてきます。

東京のシンボルともしばしのお別れ。

バスの車内で、無料Wi-Fiが使える!

車内で無料Wi-Fiが使えるので、スマホでの動画視聴もOK。

東京駅-水戸駅の高速バスの所要時間は2時間前後。この時間も有効に使いたいものです。お疲れの方は、バスの揺れに身を任せて、ひと眠りするのもよいでしょう。
何して過ごそうか…と思案していた時、バスの座席ポケットの中に、無料Wi-Fiの接続方法を示したシートを発見!「MICHINORI Free Wi-Fi」のサービスが利用できるのです。移動中にフリーWi-Fiが利用できるのは、何かと便利ですね。

バスは首都高6号線を走り、三郷JCTで常磐自動車道へ。
東京駅を出て1時間ほど経過した頃、最初の停留所「石岡」に到着しました。なおこのバスは、東京駅以外からの乗車はできず、各停留所では降車のみ可能です。
その後、友部JCTを経由して、常磐自動車道から北関東自動車道へ入ります。取材時に乗車したバスは「石岡」停留所から約15分後、「茨城町西インター」停留所に到着。その後、茨城町東インターから一般道でJR水戸駅へ向かいました。若干の道路混雑の影響で、JR水戸駅南口バス停には予定の10分遅れで到着。

取材当時にわたしたちが乗っていた高速直通バスは、水戸駅を出発して一路大洗港FTを目指します。途中、「アクアワールド茨城県大洗水族館」の看板が目に付くようになり、大洗がすぐそこであることを感じます。そして、大洗町のシンボルである高さ60mの「大洗マリンタワー」が、ついに見えてきました。大洗港FTはもうすぐです。

<編集部コメント>
東京駅-大洗港FTの高速直通バスが運休になっている特別ダイヤ期間中は、高速バスを水戸駅北口⑧番で降車し、同じく水戸駅の北口バス乗り場(③停留所)発の路線バスに乗り換えが必要です。

バスの車窓から見ても、なかなか存在感がある大洗マリンタワー。

取材当時に乗っていた高速直通バスが予定より約10分遅れて、16時54分、無事大洗港FTに到着しました!
渋滞が心配だから大洗まで電車で行きたい!という方のために、東京駅から電車での行き方もご紹介します。
東京駅から水戸・大洗方面へ電車で行くには、7・8番ホームから発車するJR上野東京ライン(水戸/勝田行)や特急ひたち号(いわき/仙台行)が便利です。東京-水戸駅間が、JR上野東京ラインだと約2時間15分、特急ひたち号なら約1時間15分で移動できてしまいます。運賃は東京-水戸駅で2,310円(特急ひたち号は指定席料金1,580円が別途必要)。水戸駅まで乗車したら、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線に乗り換えて15分程で大洗駅(運賃330円)に到着します。大洗駅からは時間が合えば大洗町内循環バス「海遊号」が便利ですが、大洗駅からフェリーターミナルまでは歩いて17分程で着くので、フェリー旅の前にちょっとお散歩気分を味わってみるのもいいですね。
※大洗町内循環バス「海遊号」の時刻表は大洗町のホームページでご確認ください。

白とブルーのコントラストが美しい大洗港フェリーターミナル。

『ガルパン』のキャラたちが出迎えるフェリーターミナルで乗船手続き

大洗港フェリーターミナルに設置されていた「ガルパン」キャラクター等身大カットアウトパネル。
ここ大洗港FTにも、『ガルパン』聖地巡礼者が多数訪れます。

フェリーターミナルの建物内に入ると、大洗町が舞台の人気アニメ『ガールズ&パンツァー』の主要キャラクターである隊長・西住みほと装填手・秋山優花里、ちょっとだけ登場する大洗女子学園船舶科の生徒2人の等身大カットアウトパネルがお出迎えしてくれましたー!

乗船手続きは、予約時に発行された予約番号とアクセスキー、またはQRコードがあれば、16時から自動チェックイン機で行うことができます。ただし、『パシフィック・ストーリー(東京〜札幌間)』などのバスとフェリーの連絡きっぷの場合や、運賃・料金の精算が済んでいない場合などは、自動チェックイン機ではなく、窓口での手続きが必要となります。窓口での乗船手続き開始時間は16時からなので、すでに1時間以上経過しています。私たちの前には10組ほどのお客様が並んでいました。
なお、徒歩で乗船する場合には、余裕をもって17時半頃までに、大洗港フェリーターミナルに到着しておきましょう。
※2022年8月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環で体温検査を実施しているため、乗船されるお客様は「全員」窓口前にお越しいただく必要があります。詳しくは首都圏~北海道航路「さんふらわあ」のホームページをご確認ください。

車で乗船する場合も、窓口に並ばずに自動チェックインできます。※予約時に条件をご確認ください。
苫小牧での下船後、この乗船券の提示で割引などの特典が受けられるサービス『さんふらわあ特典パスポート』も。

窓口で予約番号とアクセスキーを告げ、名前を確認されると、ほどなくバーコードと名前の入ったカードタイプの乗船券兼ルームキーのほか、乗船上の注意事項、乗船の案内などの紙が渡されます。私たちはスーペリアインサイド(洋室)でした。同時に、乗船場所や乗船開始時間などの説明を受けました。徒歩での乗船は18時から開始とのこと。2階の乗船口連絡通路(人導橋)を通って船内に入ります。

なお、車やバイクの運転手以外の方は、乗船時には車両に同乗できないので(下船時は同乗可能)、徒歩で乗船口(人導橋)から乗船することになります。

乗船開始時間の18時まではまだ少し時間があるのと、乗船してしまうと「さんふらわあ」の雄姿が見られなくなるので、船体を眺めに一旦フェリーターミナルの外へ。

皆さんすでに乗船されてしまい、誰もいなくなった待合所。

フェリーターミナルの2階には、待合所があります。自動販売機ではビールも販売されており、北海道限定の「サッポロクラシック」も!乗船前から北海道気分が味わえます。

2階の乗船口。この人導橋を通って「さんふらわあ」の中に入ります。

いよいよ「さんふらわあ さっぽろ」に乗船します。船に接続した乗船口(人導橋)を歩き、船内へ。それでは、北海道・苫小牧に向けて、行ってきます!

ぜひこの記事をご参考にして、快適でスムーズな移動・旅行をお楽しみください。

※本記事は2019年の記事を、2022年8月に情報をアップデートしたものです。バスの運行ダイヤや料金、乗り場などが変わることもありますので、ご利用の際はご注意ください。
※今回ご紹介した内容は、フェリー(夕方便)と高速バスがセットになったお得な連絡きっぷ「パシフィック・ストーリー」とは、切符の取扱など一部異なりますのでご注意ください。
「パシフィック・ストーリー」のご利用についてはこちらをご確認ください。

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