絶景Vol3アイキャッチ

もくじ

フェリー「さんふらわあ」が就航する大分や別府からも行きやすい熊本県の阿蘇地方。そこには写真や動画に残したい"インスタ映え"な絶景スポットがたくさんあります。中でも初夏と秋の早朝は、各地で雲海を望むことができ、多くのカメラマンが訪れます。 阿蘇地域の雲海の特徴は、阿蘇五岳と呼ばれる阿蘇山と雲海を一緒に眺めることができること、そして初心者でも「気軽に」雲海を見にいくことができることです。 阿蘇地域には、多くの旅館やホテルが点在し、各雲海スポットへは車で30分程度。宿泊して朝食の前の時間にさっと見に行けるアクセスのいい雲海スポットを、地元Webメディア「おるとくまもと」編集長・モリナガさんがご紹介します。 ※場所によっては立ち入りを規制している場合や周辺道路の通行が規制されている場合があります。詳しくは観光協会などにご確認ください。

定番はやはりここから「大観峰展望所」

定番はやはりここから「大観峰展望所」1

阿蘇の雲海といえばこの風景を思い浮かべる方が多いかと思います。眼前に涅槃像(ねはんぞう)と言われる阿蘇五岳、その手前に雲海が広がる絶景を見に、多くの方が訪れています。駐車場に車を停めてすぐにこの景色であることや場所がわかりやすいことから、初めて阿蘇に来た方でも迷わずに雲海を見ることができる場所としても有名です。

定番はやはりここから「大観峰展望所」2

残念ながら雲海が発生していなかったとしても、広がるカルデラの風景とその先にある阿蘇五岳を眺めることができます。写真は初夏のものですが、田んぼが色とりどりでパッチワークのような絶景が広がります。

定番はやはりここから「大観峰展望所」3

大観峰(だいかんぼう)近くの「大観峰バス停」付近からも雲海のある風景を眺めることが可能です。

<編集部コメント>
大観峰は、阿蘇外輪山の北側、標高およそ936mの場所に位置し、「ミルクロード」と呼ばれる県道沿いにあります。ミルクロード一帯は牧草地に囲まれており、放牧時には阿蘇特産の「あか牛」が草を食むのんびりとした景色が楽しめます。
ちなみに阿蘇五岳とは、阿蘇山を形成する根子岳・高岳・中岳・烏帽子岳・杵島岳の5つの山のこと。涅槃像とは、お釈迦様が寝ている姿のこと。写真の左側に位置する根子岳がお釈迦様の顔で、仰向けに寝ている姿に見えることから「阿蘇五岳の涅槃像」と呼ばれています。根子岳山頂の凹凸がまるでお釈迦様の鼻や口、一番高い高岳が胸、中岳がお腹(へそ)、杵島岳と烏帽子岳が膝のように見えます。
夜には天体観測や夜景が見えるスポットでもある大観峰は、地元・熊本ではデートスポットとしても人気の場所。熊本市内からのドライブルートとしても定番です。

パワースポットでもある「押戸石の丘」

パワースポットでもある「押戸石の丘」1

全国的に人気の温泉地である黒川温泉があることでも知られる、南小国町のパワースポット押戸石(おしといし)の丘。

パワースポットでもある「押戸石の丘」2

小高い丘の頂上には大小300以上の石群があり、中でも最も大きな「押戸石」と呼ばれる巨石は、方位磁石を近づけると針がくるくると回り、不思議な力が宿ると言われています。

パワースポットでもある「押戸石の丘」3

丘の頂上からは360度遮るものがないパノラマビューの風景を眺めることができ、阿蘇方面、小国方面の雲海を同時に見られる絶景スポットです。

パワースポットでもある「押戸石の丘」4

見渡す限りの草原景観は、1000年以上続く地域の営みによって守られ、草原の維持と持続的農業は世界農業遺産にも登録されています。

駐車場に車を停めてから、丘の頂上まで15分ほど登るので、気軽にというわけではないですが、早朝の心地よい風の中、絶景の草原を散歩するのもいいものです。

パワースポットでもある「押戸石の丘」5

押戸石の丘に通じる道でもある国道212号線では道路と雲海の風景が美しく、ついつい車を停めて見とれてしまいそうです。

<編集部コメント>
押戸石の丘は、実写版の映画「進撃の巨人」のロケ地としても一躍有名になりました。その昔、古代人が祈りを捧げた場所だったと伝えられています。

押戸石の丘の上には、他にもいくつもの奇石・巨石があります。ピラミッドのような形をした「巨岩石」、古代文字(ペトログラフ)が刻まれた「鏡石」、日時計として使われていた「はさみ石」など、いずれも古代人が人工的に配置したといわれる石群。古代のロマンを感じずにはいられません。

押戸石の丘駐車場へのアクセスは、通称「マゼノミステリーロード」を通って行きます。近くには、春と秋の限られた数日間しか一般開放されないため「秘密の渓谷」と言われているマゼノ渓谷があり、タイミングがよければ、雲海と秘密の渓谷の両方を楽しめます。

一度で二度おいしい!?「かぶと岩展望所」

一度で二度おいしい!?「かぶと岩展望所」1

外輪山の稜線と阿蘇五岳、カルデラ、雲海を同時に楽しむことができるかぶと岩展望所。2016年に発生した熊本地震の影響によりしばらくの間立入禁止となっていましたが、復旧も進み、2017年から再び立ち入ることができるようになりました。無料の駐車場やトイレ、自動販売機もあるため、ここで朝のコーヒーなんかを飲むと、最高に気持ち良いです。

一度で二度おいしい!?「かぶと岩展望所」2

少し角度が違いますが、晴れている日も絶景を望めます。

<編集部コメント>
かぶと岩展望所がある場所は、大観峰と同じミルクロード沿いで、大観峰よりも熊本市内寄り。車でのドライブやバイクでのツーリング途中の休憩所としても適しています。

ガイドツアーが実現したらぜひ!「波居原牧野」

ガイドツアーが実現したらぜひ!「波居原牧野」1

特別な許可が必要な波居原牧野(はいわらまきの)からは、阿蘇のあか牛と雲海を同時に見ることができ、阿蘇らしい景色を楽しめる絶景スポットとして注目が集まっています。現在、地元観光協会においてガイドツアーを検討中で、一般の方もガイドとともに立ち寄ることができるようになるかもしれません。

<編集部コメント>
牧野とは、放牧や採草などの畜産・農業を行うために欠かせない草原のこと。阿蘇の人々は、昔から野焼きをしたり、家畜や動植物の保護をしたり、努力を続けて牧野を守ってきました。地域にとって大事な資源であり生活に欠かせない場所なので、一般の人が許可なく立ち入ることができないのです。

その他にも、阿蘇地域には絶景雲海スポットが点在。ぜひとも阿蘇に雲海を見にいらしてください。

<編集部コメント>
ご紹介した場所以外の阿蘇の雲海スポットとしては、熊本県道28号線沿いにあり、阿蘇カルデラを西側から望める「俵山展望所(俵山峠展望所)」、大観峰展望所とかぶと岩展望所の間にある「阿蘇スカイライン展望所」、まるで空に浮いているかのような“そらふね桟橋”があり、インスタ映え・TikTok映えする写真や動画が撮れると人気の「田子山(たんごやま)展望所」などが挙げられます。その他にもまだまだたくさんあります。関西在住の方は「さんふらわあ」を利用して、阿蘇の絶景雲海を見に訪れてみてください。

雲海を楽しむために

阿蘇の雲海は、さまざまな気象条件が重なることで発生しますが、発生確率が高い気象条件が揃いやすいのが梅雨明け~秋の間の早朝となります。基本条件としては①朝晩と日中の急激な温度変化②適度な水分があること③風のないおだやかな気候の3つが挙げられます。こう書くと難しそうですが、私は雨が降って少し寒くて、次の日の朝から気温が上がりそうという時には6時前に起きられるように目覚まし時計をセットします。

雲海を見ることができる時間帯は日の出前~朝9時頃までですが、ぜひ見ていただきたいのは、雲海に朝日が昇る様子です。これを見るには、日の出時間の少し前には現地に到着しておくことが重要です。

阿蘇の朝は気温が下がりやすいため、普段より1枚は多めに羽織って出発されることをお勧めいたします。

ご参考までに、私の持ち物をご紹介いたします。

雲海を楽しむために1

✓服装は1枚多め(思っているより寒いです、露で濡れたりもするので、防水性の高いものがオススメです)

✓帽子(朝、起きてすぐ行く際、寝癖を直すのが面倒なので)

✓タオル(あると色々便利です)

✓スマホorカメラ(せっかくなら写真・動画を)

✓暖かい飲み物(お茶を水筒に入れてます)

✓動きやすい靴(朝露で結構滑ります)

<注意事項>

・朝、暗いことも多いので道路横断の際は細心の注意を払ってください

・安全運転を心がけてください。早朝ですので、前日はお酒を飲み過ぎないように

・草原の中に勝手に入らないようにしてください

・過剰な場所取りはお控えください

・路肩への駐車は追突される危険性がありますので、駐車場がある場所をお勧めします

 

また絶景の雲海を楽しむなら移動手段として、やはり車があった方が便利ですよね。
関西エリアからは、カーフェリー「さんふらわあ」を利用したマイカーでの移動がおすすめです。

大阪南港や神戸港から「さんふらわあ」に徒歩乗船し、大分港・別府国際観光港からレンタカーを借りて阿蘇へ向かうことも、もちろんOK。「九州セレクトプラン」を利用すれば、宿泊がセットになっているのでお得です。泊まるホテルや温泉旅館は、阿蘇周辺の黒川温泉や内牧温泉、杖立温泉など、お好きなところから選べます。

梅雨明け~秋にかけて、発生確率が高まる雲海。阿蘇地域にお越しの際には、ぜひとも少し早起きして、絶景をお楽しみください!

雲海を見に阿蘇へ行こう!
大阪・神戸発の「さんふらわあ」なら
マイカーやバイクも一緒に九州まで楽々移動できます。
関西~九州航路「さんふらわあ」はこちら
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