絶景vol9アイキャッチ

もくじ

厳冬期にもなれば白銀の世界へと変わり、北国らしい景観が広がる北海道。今回はそんな北海道の中でも、特に寒さが厳しい道東エリア(十勝・釧路・根室・オホーツク)の厳冬期の印象的な風景をお届けします。「さんふらわあ」の寄港する苫小牧からクルマで2時間半ほどの十勝地方の中心地・帯広をベースに訪れるのがおすすめです。

≫首都圏~北海道を結ぶ「さんふらわあ ふらの」について詳しくはこちら
 

ジュエリーアイス(十勝管内豊頃町)

ジュエリーアイス(十勝管内豊頃町)1

近年人気がじわじわ上昇中のジュエリーアイス。1月中旬~2月中旬頃にかけて、十勝川の凍った氷が海に流れ出し、河口付近の豊頃町大津海岸に大量に打ち上げられます。オホーツク海側に押し寄せる流氷と異なり、透明度が高く、まるで宝石のように太陽の光を通すことから、いつしかジュエリーアイスと呼ばれるようになりました。

ジュエリーアイスのサイズは、巨大な板状のものから、手で持てるほどのものまで様々。光の角度によっては鮮やかなブルーに輝く氷もあるので、そのような氷を探すのも楽しいです。凝った人は、氷を組み合わせてオブジェを作って撮影する人も。特に朝日や夕日に照らしながら撮影されたものの美しさが話題です。

ここは帯広からもクルマで40分ほど、ジュエリーアイスがメディアで取り上げられるようになったことから、知名度が向上し、今や豊頃町の人気観光スポットになりました。朝日や夕日の時間帯には混み合うほど。2018年には、無料駐車場やトイレの数が増え、温かい飲み物が飲めるお店もできています。

タンチョウのいる風景(釧路管内鶴居村)

タンチョウのいる風景(釧路管内鶴居村)1

タンチョウの鳴き声は、将来に残していきたい音として「日本の音風景100選」に選ばれました。釧路地方の冬(12月~2月)は、そんなタンチョウを観察しやすいシーズンです。帯広からクルマで1時間40分ほどの釧路湿原周辺ではタンチョウが空を飛ぶ姿をたびたび見かけるようになります。

また、給餌場でタンチョウを間近に観察できるのもこの季節ならでは。釧路市阿寒の国際ツルセンターや、釧路市に隣接する鶴居村の鶴見台、鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリの3箇所が主な見どころスポットです。いずれも100羽レベルでタンチョウが集まります。日の出前の早朝なら、タンチョウのねぐらを望遠する鶴居村の音羽橋もおすすめです。

フロストフラワー(釧路管内弟子屈町)

フロストフラワー(釧路管内弟子屈町)1

厳冬期の湖沼では、条件さえ揃えばフロストフラワーと呼ばれる現象が観察できます。フロストフラワーは「氷の花」とも呼ばれます。結氷した湖の上に、真っ白くて、花のような霜の結晶が無数にできるのです。

フロストフラワーが発生する条件には、マイナス15℃以下で、無風または微風で、気温に比べて水温が高めで、氷が張っていてその上に雪が積もっていないことが含まれています。これらすべての条件をクリアすると、結氷した湖面に湯気が生じ、フロストフラワーが発生します。

結氷しない道南の湖沼ではまず見られることがありません。道東でフロストフラワーを観察しやすい場所の一つが、弟子屈町屈斜路湖の和琴半島です。湖畔周辺に天然温泉があることから、湯けむりが発生しやすいのです。帯広からでも3時間弱かかるエリアですが、厳冬期にだけ見られるレアな自然現象。見られたらラッキーですよ!

≫首都圏~北海道を結ぶ「さんふらわあ ふらの」について詳しくはこちら

十勝川雲龍(十勝管内音更町)

十勝川雲龍(十勝管内音更町)1

十勝晴れと呼ばれるほど、冬の十勝は晴天率が高く、放射冷却現象が毎日のように発生します。夜の気温はマイナス20℃ほどに極端に下がります。

そんな十勝を流れる大河、十勝川では、早朝に白い龍が高確率で現れるというのです。それが「雲龍」。十勝川の上空に白い龍が横たわっているかのように見えることからそう呼ばれるようになりました。しかし、その正体は「川霧」。川の水温が外気温より高いために発生します。

発生条件は日の出直後の時間帯で、気温がマイナス15℃以下であること。その十勝川を一望できるスポットが、帯広中心部からクルマで20分ほど、音更町十勝川温泉近くの十勝が丘展望台です。朝日に照らされて十勝平野に横たわる白い龍に会うことができるでしょう。

神の子池(オホーツク管内清里町)

神の子池(オホーツク管内清里町)1

最後にご紹介するのは、清里町の神の子池。エメラルドグリーンの美しい色をした池は、近年人気観光地として知られるようになりました。しかし、それも夏の間だけ。雪の積もる冬季は、神の子池に通じる林道が閉鎖されるため、簡単にアクセスすることができなくなります。

そんな神の子池は冬のほうが美しいという声もあります。アクセスするには、スノーシューを履いて片道45分~1時間かけて行くしかありません。そもそも帯広からでもクルマで3時間半ですので冬の神の子池は、観光客もおらず静けさに包まれます。あたり一面真っ白の中、神の子池の美しく鮮やかなエメラルドグリーンがよく映えます。もしかすると、冬のほうがインスタ映えするのかもしれませんね。

ご紹介したように厳冬期の道東には、おそらく多くの人が見たことのない印象的な風景が広がっています。みなさんも「さんふらわあ」に乗って、北海道の厳しい冬をぜひ楽しんでください!

厳冬の自然を求めて!
首都圏から北海道へ行くなら
「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」で!
首都圏~北海道航路「さんふらわあ」はこちら
首都圏~北海道航路「さんふらわあ」はこちら

関連記事RELATED