Vol.11 虹からひまわりへ#2 日本海を去った「白い船」
午後10時過ぎ、室蘭駅のホームに降り立った。
室蘭はこの先に線路のない行き止まりの「盲腸駅」である。駅舎こそ立派だが、駅前にはラジカセから大音量を響かせ、スケートボードに打ち興じる少年たちの姿しかない。ビートのきいた音楽とコンクリートに打ちつけられたスケボーの乾いた音。そして少年たちの騒ぎ声。それらがかえって、盲腸駅のさびしさを際立たせていた。
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