教えて!さんふらわあ_その2

もくじ

快適な海の旅を楽しめる「さんふらわあ」ですが、あらためて考えてみるといろんな疑問が浮かんできませんか? 「なぜ?」「なに?」「どうなっているの?」といった船に関する素朴な疑問に、「さんふらわあ」が答えるシリーズ。今回は、乗船の際に感じるちょっとした疑問や不安についてお答えします。

Q1. 個室ごとにエアコンがついているけど、室外機はどこにあるの?

「さんふらわあ さっぽろ」スーペリアインサイドルームに設置されているエアコン。

A. エアコン室外機は、船内の空調機室にあります。

「さんふらわあ」の個室には、個別にエアコンが付いている部屋があり、リモコンを使って好みの温度に設定できます。エアコンの室外機は、船内の空調機室に設置されています。空調機室内にあるので、「室外機」ではないですね(笑)。

空調機室内の空気調和装置。

室外機の大きさは、家庭用エアコンの室外機よりひと回りほど大きい程度。1つの室外機で複数台のエアコンに対応しています。
個別のエアコンが付いていない部屋については、空調機室に設置された大型の空気調和装置によって過ごしやすい温度になるよう、冷風および温風がつくられて供給されています。

Q2. 「さんふらわあ」のレストランの食事って、船の中で料理しているの?

A. 食事はすべて船内で調理しています。

基本的に、調理はすべて船内で行います。品目によって、船内で原材料の状態から調理するもの、下ごしらえしたものを使用するものがあります。例えば唐揚げは、限られた時間内で大量に調理する必要がありますので、陸上で下ごしらえされたものを船内に運び、船内の調理場で揚げています。

船内調理場のフライヤーで揚げたてを提供。
ハンバーグは手づくり。肉汁たっぷり。

船内では原則、火は使えませんので、IHや電気ヒーターの調理器具を使用しています。「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」の場合、調理スタッフは4~5名で、夕食の準備は15:30頃から開始します(レストランの営業開始時間は18:30=大洗港発の場合)。

ちなみに1航海で使う食材の量は、500人乗船の場合、お米500kg、お肉180Kg、お魚(刺身)25kg、野菜は、レタス300玉、キャベツ40玉、ニンジン30本、ジャガイモ350個くらいです。
食材の量、ちょっとイメージができないくらい多いですね。「さんふらわあ」のおいしい料理の秘密は、直前に船内で調理されることだったんですね!

数々のおいしい料理をつくる「さんふらわあ あいぼり」の調理長が、船内レストランで提供しているおすすめパスタのレシピを披露します。

Q3. 船が揺れたときに、イスやテーブルが倒れることはない?

A. テーブルは固定され、イスは転倒防止対策が取られています。

レストランやパブリックスペース、客室内のテーブルは、基本的に床に直接固定されており、イスについては、床とイスをつなぐ鎖やロープが取り付けられており、動かないようになっています。したがって、万が一船が大きく揺れたとしても、テーブルが倒れたり、イスが移動したりすることはありません。

深夜便「さんふらわあ しれとこ」の例。
深夜便「さんふらわあ しれとこ」の例。
床とイスがロープで結ばれています。

また、レストランのテーブルやトレーの表面には、滑りを防止する材質のシートが貼られており、船の揺れによってテーブルからトレーが滑り落ちたり、お皿やコップなどがトレー上で滑ったりすることを防いでいます。

Q4. もし、航行中に急病人や大けがをした人が出た場合、どうするの?

A. 緊急時は海上保安庁に連絡して移送します。

航海中に急病人が発生して、医師の診察や治療が必要となった場合は、海上保安庁へ連絡して移送を依頼することになります。海の上ですから、もちろん救急車は来られません。その代わりに海上保安庁のヘリコプターや巡視船が来ることになります。

海上保安庁のヘリコプター「こはくちょう」。
海上保安庁のヘリコプター「こはくちょう」。

「さんふらわあ」には、ヘリコプターをホバリングさせながら要救助者を吊り上げる作業を行うスペースがあります。作業を実施する場合は、風向きを考慮した針路、速力を維持させる必要があります。巡視船に移送する際はフェリー側も通常の航路から外れて、巡視船と落ち合う場所(ランデブーポイント)に向かうことになります。その場合には、乗船中のお客さまが不安を感じないように、船内アナウンスを行って事情をご説明します。
他にも、目的港が近い場合は急いで入港し、港で待機している救急車へ移送することや航海途中の近くの港に搬送するケースもあります。航行している場所がどこか、急病人の容態がどうかによって、最善の方法を選択します。

深夜便「さんふらわあ しれとこ」デッキのヘリコプターのホバリングスペース。
深夜便「さんふらわあ しれとこ」デッキのヘリコプターのホバリングスペース。
夕方便「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」デッキのホバリングスペース。
夕方便「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」デッキのホバリングスペース。

緊急の連絡には、電話やメール、無線などを使用しますが、陸上と違って海上では、救援に来てもらうまで時間がかかります。すぐに医療従事者の方の協力が必要な状況では、ドラマや映画であるような「お客さまの中にお医者さまはいらっしゃいませんかー!」といった船内アナウンスをすることもあります。
船内には応急処置用の医薬品や器具が備えられています。乗組員は医療行為に類似した事はできませんので、応急処置から先は陸側の援助に委ねることになります。

いかがだったでしょうか。皆さんが感じていた「さんふらわあ」についての不安の一部は小さくなり、ファンになっていただけましたか?
次回は大きな「さんふらわあ」が動く仕組みについてお答えします!お楽しみに!

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