「さんふらわあ」を利用するトラックドライバーに密着!

もくじ

人だけでなく、たくさんの車も運ぶ「さんふらわあ」。関東~北海道航路を航行する「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」の場合、大型トラックを154台も積載することができます。 コロナ禍においても国内物流を止めることなく、さまざまな貨物を運び続ける大型トラック。今回は、そのドライバーさんを密着取材させていただきました。

北海道から関東圏へ冷凍貨物を運ぶ大型トラック

取材にご協力いただいたのは、札幌定温運輸株式会社の髙田紀昭さん。北海道札幌市にある同社の冷凍貨物倉庫から、神奈川県川崎市にあるグループ会社の倉庫まで、冷凍食材などを運ぶ行程に密着しました。

札幌定温運輸のトラックとドライバー

■取材行程
1日目:札幌の倉庫で貨物の積み込み
2日目:苫小牧港から「さんふらわあ」に乗船(船内でインタビュー)
3日目:大洗港に到着後、川崎の倉庫へ納品

なお、新型コロナウイルス対策の観点から、トラックには同乗せず、別の車で追いかけました。また、マスク着用やソーシャルディスタンス確保を行ってお話を伺いました。

荷室内にびっしり貨物を積み、しっかり荷崩れ対策

トラックドライバーは、トラックを運転するだけでなく、貨物の積み込みや荷降ろし作業も行います。取材初日、貨物の積み込みを行う倉庫に伺いました。
札幌定温運輸株式会社では社名のとおり、『一定の温度を保って運ぶもの』を扱っています。主に冷凍食品・食材で、倉庫内はマイナス25度です。

札幌定温運輸の冷凍倉庫

こちらは、北海道の各地から関東地方行きの冷凍貨物が集まる倉庫。あらかじめパレットと呼ばれる荷役台に貨物が積み上げられていました。小回りの利くフォークリフトが倉庫内を走り回り、各トラックの荷台にパレットごと貨物を積み込みます。
トラックドライバーは、積み込まれたパレット貨物をジョロダーで荷台の奥へと移動させます。

フォークリフトの作業が早くて正確でびっくり
フォークリフトの作業が早くて正確でびっくり。
荷崩れ防止のストレッチフィルムが巻かれています。
ラッシングベルトでロックし、扉を閉めたら積み込み完了

パレット貨物は2列で積まれ、貨物と貨物の間には荷崩れ防止用のボードが差し込まれます。最後尾には分厚い板を立てて、ラッシングベルトでロック。扉を閉めたら積み込み完了です。こうした荷室内での作業も、トラックドライバーさんのお仕事なのです。

「さんふらわあ」に乗船するのは翌日の夕方。トラックは翌日のお昼までこのまま保管されるため、髙田さんのこの日の業務は終了となります。

車両甲板にトラックを固定し、電源を確保して温度をキープ

取材2日目、札幌の倉庫から「さんふらわあ」が出航する苫小牧港へトラックを走らせます。港で乗船手続きを済ませ、乗船開始までしばらく待機です。
車両甲板のどこにどのトラックを留めるかは、当日の午前中に決定します。温度管理が必要な車両は、電源があるところに誘導されます。

トラックの乗船は、船体の後方から
トラックの乗船は、船体の後方から。
車両甲板内
車両甲板内を誘導されるトラック

乗船開始時刻となり、車両甲板に髙田さんのトラックが入ってきました。スタッフに誘導されて停止すると、あっという間にラッシング(固縛作業)が行われました。エンジンを切る前に車両甲板の電源につなぎ、冷凍状態を維持します。

車止めとワイヤーで固定されます
車止めとワイヤーで固定されます。
車両甲板の電源は220ボルト
車両甲板の電源は220ボルト。
電源の切り替え作業も迅速です
電源の切り替え作業も迅速です。
トラックを降り、必要な荷物を持って船内へ。

一般の乗船客は入れないトラックドライバー専用エリアに潜入!

今回乗船した「さんふらわあ ふらの」には、トラックドライバー専用のエリア(5階・6階の一区画)があります。1名用個室のドライバーズルームが70室、専用浴場や談話室が5階に、専用レストランが6階に設けられています。
専用浴場は男性用で、女性のトラックドライバーは、一般の乗船客エリアでの宿泊となります。

ベッド、テレビ、机、イスが備え付けられたドライバーズルーム。左舷側の部屋は窓付きです
ベッド、テレビ、机、イスが備え付けられたドライバーズルーム。左舷側の部屋は窓付きです。
ドライバーさん同士、談話室で顔見知りになるケースも多いそう
ドライバーさん同士、談話室で顔見知りになるケースも多いそう。 ※写真は感染症対策としてのアクリル板設置前のものです。
専用浴場。サウナもついています。
専用レストラン。一般の乗船客用のレストランとはメニューが異なります
ドライバー専用レストラン。一般の乗船客用のレストランとはメニューが異なります。 ※写真は感染症対策としてのアクリル板設置前のものです。
ドライバー専用レストランで提供される夕食メニュー例(一般のお客さまへの販売は行っておりません)。

船内での過ごし方などをインタビュー!

Q. 1回の運送スケジュールは?
A.
札幌から関東への往復で、1運行6日というパターンが多いです。

Q. 「さんふらわあ」乗船以外の宿泊はどうしているんですか?
A.
会社やグループ会社の倉庫には、シャワーを備えた宿泊施設があります。でも私は、シャワーだけ利用してトラックの中で寝泊まりしています。座席の後ろに寝られるスペースがあり、慣れれば快適です。

意外と広い!!運転席後方のスペース
意外と広い!!運転席後方のスペース。

Q. 運送ルートはいつも同じですか?
A.
いえ、貨物の目的地によってさまざまです。今回は札幌から関東ですが、仙台に寄って一部の貨物を降ろしてから関東へ行くとか、関西方面や九州まで行くこともあります。

Q. 初めて「さんふらわあ」を利用したのはいつですか?その時の印象は?
A.
10年くらい前です。運転せずに大洗まで行けるし、快適だと思いました。
「さんふらわあ さっぽろ/ふらの」が就航してからは、船内がすごくきれいだし、個室に泊まれるし、専用の大浴場もレストランも付いているので、快適さが増しました。

Q. 「さんふらわあ」の深夜便を利用することもありますか?
A.
集荷の時間が夕方便に間に合わない場合などは深夜便(「さんふらわあ しれとこ/だいせつ」)を利用します。深夜便にはレストランがないので、できるだけ夕方便に乗船したいです(笑)。

Q. 船内に持ち込むものは何ですか?
A.
着替えとお風呂セット、タオル、携帯充電器、耳かき、飴、ペットボトルのコーヒーと水です。お風呂セットは、面倒くさがりなので髪も顔も体も全部洗えるボディソープ、歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウォッシュ、電動カミソリなどです。

Q. 乗船から下船までの過ごし方は決まっていますか?
A.
乗船したら案内所で食券を購入して、部屋に荷物を置き、レストランの席を確保します。それからお風呂に入って、食事をします。
そのあとは、談話室に行って顔見知りのドライバーや同じ会社の人と話をしたり、情報交換したりしますね。私はお酒を飲みませんが、人と話をするのは好きなので。
一般の客室エリアに行くのは、ショップで買い物する時くらい。基本的にずっと専用エリア内にいます。
21時か22時くらいには個室に戻って、早めに就寝。朝5時には起きています。またお風呂に入って、7時くらいに朝ごはんを食べます。
それから、船内テレビの映画やスマホにダウンロードしている映画を見たり、少し仮眠したり。昼食を食べて、下船前にもう1度お風呂に入り、さっぱりした状態で仕事に臨むようにしています。

「何度も乗船しているけど、一般のレストランには初めて入りました」と髙田さん
「何度も乗船しているけれど、一般のレストランには初めて入りました」と髙田さん。

Q. 「さんふらわあ」に乗船するメリットは何でしょう?
A.
夕方便の場合は、レストランで食事ができるのがありがたいですね。少ない荷物で乗船できますから。
船内では時間があるので、疲れた体をゆっくりと休めることができます。あと、特に下り便(大洗→苫小牧)では窓がついた個室が陸側になるので、スマホの電波がつながりやすいのもうれしいですね。

大洗港からは高速道路で川崎へ。倉庫で荷降ろしして完了

翌日14時、大洗港に到着です。目的地の神奈川県川崎市の冷凍倉庫へ向かいます。大洗港から約3時間のドライブで到着しました。

扉のふちまでパレットを移動
トラックの荷台から荷物を次々とフォークリフトが運びます

トラックの荷台を倉庫に着け、フォークリフトが持ち上げられる位置までパレット貨物を移動させます。積んだ時とまったく逆の手順で、荷台から貨物が倉庫内へと降ろされていきます。

川崎倉庫で降ろす荷物をすべて降ろした後

この倉庫に降ろす荷物をすべて運び出し、本日の業務は終了。3日間に及ぶ密着取材もここまで。髙田さんは、このままトラック内で宿泊し、翌日朝から別の場所に残りの貨物を配送し、新たな貨物の集荷に回るとのこと。そして大洗港から苫小牧港へ向けて再び「さんふらわあ」に乗船して、札幌の倉庫へ貨物を運びます。
取材のご協力、ありがとうございました!これからも安全運転で日本の物流を支えてください!!

「さんふらわあ」の利用によって、札幌から川崎までの総運転時間は約4時間半でした。
貨物輸送に「さんふらわあ」をはじめとするカーフェリーを利用することは、大型トラックの走行による排気ガス・CO2排出量削減だけでなく、トラックドライバーさんの連続労働時間の短縮・労働条件の改善にもつながります。「さんふらわあ」は、運送会社やトラックドライバーの皆さんに寄り添い、日本の物流を支える重要なインフラとして、今日も安全運航しています。

物流の主要インフラでもある「さんふらわあ」は、
日本の物流を支える
トラックドライバーの皆さまの疲れも癒します。

北海道~首都圏航路「商船三井フェリー」はこちら

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