エネルギー(海洋事業)

海洋資源開発や洋上のエネルギーの生産に活躍する船があります。
洋上に係留して原油やガスを生産する船、LNGの受入基地として機能する船など、ここでは海洋事業にかかわる多彩な船を紹介します。

原油やガスの生産に活躍する船
  • 浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)
     FPSOは「Floating Production, Storage and Offloading system」の略称です。海底油田から生産される油層流体をFPSO内に取り込み、デッキ上のプラント設備で原油とガスに分離します。原油はタンクに貯蔵し、定期的にシャトルタンカーで積み出します。ガスはFPSO上で燃料として消費されるほか、パイプラインで陸上に輸送したり、油井に再圧入したりします。これら一連のプロセスを1隻のFPSOの中で行います。FPSOは、中古タンカーを改造する場合が多く、船体補強工事の後、係留設備、生産設備、積出設備などを搭載します。


  • 浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)
    (写真提供:三井海洋開発(株))


  •  PSOなど洋上の石油生産貯蔵積出設備から陸上の石油精製基地まで原油を輸送するタンカーです。海上で原油を受け入れるため、厳しい海気象・潮流条件下でもアンカーなしで安全に荷役が行えるよう、ダイナミックポジショニングシステム(自動船位保持装置)やバウローディングシステム(船首で洋上荷役を行うための荷役装置)などを装備しています。


シャトルタンカー

  •  海底石油・ガス田の探鉱・開発・生産の各期間を通じて、海底設備の設置・保守・修理・撤去作業に従事する船です。
     各種作業に対応するため、ダイナミックポジショニングシステム(自動船位保持装置)、水中作業ロボット、深海対応クレーンなどを装備しています。


サブシー支援船

LNGの受入・再ガス化基地として機能する船
  • 浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)
     FSRUは「Floating Storage and Regasification Unit」の略称です。洋上のLNG受入基地として、LNG船からLNGを受け入れ、タンクに貯蔵し、需要に応じて再ガス化し、高圧ガスを陸上パイプラインに送出することが主な役割です。陸上LNG受入基地に比べると、低コストで短期間に導入可能なことから、世界各地で導入計画が進んでいます。


  • 浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)


  • 船上再ガス化装置付きLNG船(SRV)
     SRVはFSRUの一種で、「Shuttle Re-gasificationVessel」の略称です。出荷基地で液化したガス(LNG)を積荷として運び、船上で再び天然ガスに気化させて、海底に延びている天然ガスの受入パイプラインに直接送り込むことができます。
     また通常のLNG船として陸上のLNG受入基地にLNGを搬送することもでき、陸上にLNG受入基地の新設あるいは増設を行わずにLNGの輸入を可能にする、LNGの輸送・受け入れの柔軟性を高めるソリューションの一つです。


SRVイメージ図

再生可能エネルギーの創出に活躍する船
  • 洋上風力発電設備設置船(SEP船)
     SEP船は、現在欧州を中心に世界的に拡大している洋上風力発電に必要な風車タービンや基礎構造物の据え付けを洋上で行うことができる船です。 SEPとは「Self-Elevating Platform」の略称で、昇降可能な脚を持ち、その脚を海底に着床させて船体を海面より上の高さまで持ち上げる(ジャッキアップする)ことができます。ジャッキアップすることで船体を波浪の影響を受けないように安定させ、搭載している大型クレーンを使って洋上での安全で確実な据付作業を可能にしています。
     SEP船は洋上風力発電設備の据付作業のほか、海底油井/ガス井の洋上関連設備のメンテナンス支援作業でも活躍しています。


  • 洋上風力発電設備設置船(SEP船)

  • SEP船 イメージ図


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