製品輸送

 資源を運ぶバルカーやエネルギーを運ぶタンカーとは違い、加工した製品を運ぶ船もあります。
 このページでは、自動車を運ぶ自動車船と、衣類や生活雑貨など多種多様な貨物を運ぶコンテナ船を紹介します。

自走して荷役、効率輸送を実現する駐車場のような船
  •  PCC(Pure Car Carrier)またはPCTC(Pure Car and Truck Carrier)と呼ばれ、自動車や建設機械など自走できる貨物を専門に輸送するために設計された船です。1965年に日本初の自動車専用荷役装置を設けた専用船「追浜丸」を就航させたのは商船三井です。


  • さまざまな車両にフレキシブルに対応する
    FLEXIEシリーズの自動車船

  • 荷役を待つ車が並ぶターミナルに着岸する自動車船


  • 構造・特徴
     クレーンなどの荷役設備を持たず、船側と船尾部分の出入り口から岸壁側に「ランプウェイ」を橋渡しし、その上を専門のドライバーが自動車を運転して、岸壁から船内に積み込み、あるいは船内から岸壁へ荷揚げします。このような荷役方法をRO/RO(ロールオン/ロールオフ)方式と呼びます。船内は何層ものデッキ構造になっており、立体駐車場のような構造です。
     立体駐車場のような自動車船は、その独特の船型から風圧を受ける面積が大きいので、風にあおられ斜めに進む「斜航」の発生率が他の船型より大きくなっています。これを軽減し燃費効率を上げるため、商船三井の自動車船は、船首を斜めにカットしてラウンド状とし、船側部には全長にわたって段差を設け、横風による影響を軽減しています。
     貨物デッキは、乗用車だけでなく、大型バスやトラックなどの車両や建設機械なども積めるように、一部は車高に合わせて高さを調節できる「リフタブルデッキ」になっています。できるだけ多くの車を積めるよう、車と車の間隔は前後30センチ、左右10センチほどに積載し、輸送中に動かないように固縛します。
     「追浜丸」就航時は1,200台積みでしたが、現在では8,500台積みもあります。この積載できる台数は、長さ4.125m、幅1.55mの乗用車を基準として換算しています。

     2018年に竣工した、商船三井のFLEXIEシリーズは6,800台積みで、多様化するさまざまな車両にフレキシブルに対応できる自動車船です。デッキ数は14層で、そのうちの6層が高さの調整可能なリフタブルデッキです。デッキを調整することで高さ5.6mの貨物まで積載可能、また、「ランプウェイ」の耐貨重は150トンで、自動車船で輸送されるほとんどの大型貨物に対応できます。


ランプウェイから乗用車を積み込む

  • 前後30センチ、左右10センチ、
    等間隔で積み込まれ固縛された車両

  • 大型機器の積み付け


国際規格のコンテナで、ドアツードア輸送を実現
  •  国際規格の海上コンテナに貨物を収納して運ぶ船です。路線バスのようにあらかじめルートとスケジュールを設定して、定期的に決まった港に寄港します。コンテナ化された貨物はトラックや鉄道への積み替えが容易なため、荷役の迅速化とともに海陸一貫によるドアツードアの輸送を実現しています。

     商船三井が1968年に初めて就航させたコンテナ船「あめりか丸」は700TEU型でした。1970年以降、国際海上コンテナ輸送は大きく発展し、それにともないコンテナ船も一気に大型化しました。1970年代には2,000TEU、80年代後半には4,000TEU、2000年代に入ると10,000TEU型が竣工しました。その後も船型の大型化は進み、現在商船三井は、世界最大級の20,000TEU型コンテナ船を運航しています。


  • 20,000TEU型コンテナ船。
    全長400m、全幅58.8m

  • クレーンで船から降ろされたコンテナは、
    そのままシャーシーに積まれ


  •  荷役設備のあるコンテナターミナルに寄港するため、一般的に船にはクレーンなどの荷役設備を装備していません。船倉には、コンテナを効率良く積載し、かつ固縛して安全を保つための垂直なレール「セルガイド」があります。甲板上には、固縛などの作業を行うための足場とする「ラッシング・ブリッジ」を設けています。また、安定した寄港スケジュールを維持するために、他の船種より高速航行が可能です。


  • セルガイドに沿ってコンテナを積み込む

  • ラッシング・ブリッジで乗組員が
    積荷のコンテナを確認


海上コンテナの種類、サイズ、番号、TEU

海上コンテナには、貨物の形状や内容にあわせて使えるように、いくつかの種類があります。多種多様な貨物を輸送する最も一般的な「ドライコンテナ」、冷凍・冷蔵貨物を輸送する「冷凍コンテナ(リーファー・コンテナ)」、嵩高物、重量物を積載するため天井を開放した「オープン・トップ・コンテナ」、天井だけでなく、両側面や扉面も開放した「フラット・ラック・コンテナ」、液体貨物を運ぶ「タンク・コンテナ」など。

いろいろな種類がある海上コンテナですが、サイズ、強度、外形、番号制度などは国際標準化機構(ISO:International Standardization Organization)によって規格化されています。

  • 冷凍コンテナ(リーファー・コンテナ)
    冷凍ユニットを内蔵し、所定温度を保持する

  • フラット・ラック・コンテナ長尺物、重量物、
    またはコンテナ詰めできない大型貨物を輸送する


  • コンテナのサイズは、長さが20フィートのコンテナと40フィートのコンテナに大別されます。
  • コンテナ本体に付けられた番号から、コンテナの所有者、タイプ、サイズがわかるようになっています。
  • コンテナ船の積載能力や輸送実績などは「TEU」で表します。TEUは、Twenty-foot Equivalent Unitの略で、20フィートコンテナを1TEUと数えます。40フィートコンテナは、1本を2TEUとカウントします。
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