現在の仕事内容

現在、LNG・エタン事業群 第二ユニットに所属し、主に海外のお客さま向けの案件を担当しています。新規に獲得したLNG船の長期傭船契約について、契約締結後の履行段階をマネジメントすることが主な役割です。具体的には、中国向けに建造しているLNG船プロジェクトにおいて、造船所・金融機関・株主・お客さまの間に立ち、契約条件の運用や各関係者との渉外を行っています。
また、ヨーロッパ向けのLNG燃料供給船案件では、現地スタッフと連携しながら運航やお客さまとの協議に関する相談・判断に携わり、財務・技術・海務など他部署とも連携しつつ、プロジェクト全体を推進する役割を担っています。

複数の利害が交差する中で、
最適な「落としどころ」を描く。

現在担当しているアジア向けLNG船のプロジェクトは、全隻とも全長約290メートルの同一仕様の船で、造船所・船主株主・傭船先のいずれにも中国のステークホルダーが関わっている点が特徴です。すでに4隻が竣工し、残りは建造中です。
金融機関とのファイナンス契約や造船所との造船契約の履行段階にて発生する論点について、お客さまと船主・株主との議論をリードしています。各関係者の意向と当社の採算・リスクを踏まえ、時に相反する利益関係の中で全員が納得できる着地点を探ることが求められています。
一方、欧州向け案件では、当社保有の船を定期傭船で貸し出しており、現地スタッフが日々の運航や保守を担当しています。私は現地から寄せられる技術的相談や運航上の相談に対し、技術部や海務部と連携しながら判断し、船主としての責任を果たしています。若手社員を主担当に据え、私は品質担保と育成を両立させる立場として関わっています。
この仕事で重要なのは、単純に各関係者の妥協点を探すだけでなく、当社として確保すべき利益をどう関係者間の合意形成に織り込むかという点です。契約上の権利義務、ファイナンス、技術的制約、運航リスクなどの論点を整理し、説明責任と説得力を持って提案を組み立てていく過程に、この仕事ならではの面白さを感じています。

インフラ志望から海運へ。
人と事業の広がりでMOLを選択。

大学では経済学部に所属し、就職活動ではインフラ業界を中心に企業研究を進めていました。物流・不動産・鉄道などさまざまな企業を見ていく中で、特に強く惹かれたのが海運業界でした。インフラを支える仕事はいずれもスケールの大きさがありますが、その中でも海運は海外とのつながりが多く、自分の仕事のフィールドが世界全体へと広がっていくイメージを持てたからです。「国内に閉じず、国際的な環境で仕事をしたい」という思いが、海運を選んだ大きな理由でした。
その中で商船三井を選んだ決め手は、「人」でした。就職活動の中で、大学のハンドボール部の先輩を含め、当社の社員の方々と何度かお話しする機会がありました。そこで感じたのは、先輩に対して抱いていた柔らかな印象と近い雰囲気の人が多く、「この人たちと一緒に働きたい」と自然に思えたことです。事業のダイナミックさやグローバル性に加えて、人の魅力が最後の一押しになりました。
入社後、最初の配属は環境・サステナビリティ関連のコーポレート部署でした。ここでは、グループ全体のCO2排出量の測定・集計や削減目標の設定支援、経営会議体向けの資料作成など、環境経営の一部を担う業務に従事しました。その後、国内の新規事業開発を行うチームに異動し、新規事業の立案と推進、および非海運企業とのネットワーキングを行いました。
現在所属するLNG・エタン事業群は二部署目です。最初の半年間は事業群全体の数字を俯瞰する「営業統括」業務を担当しました。この経験を通じて、部門全体の収益構造や案件の位置づけを理解できたことは、現在のプロジェクトマネジメント業務の土台になっていると感じています。

調整力と専門性を磨き、
複雑なプロジェクトを牽引できる存在へ。

当面の目標は、今担当しているアジア向けLNG船のプロジェクトや欧州向け案件を通じて経験値を深め、複雑な利害関係が絡む案件であっても、落ち着いて道筋を描ける担当者になることです。そのためには、契約・ファイナンス・技術・運航といった要素をバランスよく理解し、「どの条件を動かすと、どこに影響が出るのか」を直感的にイメージできる力を磨いていきたいと考えています。
また、プロジェクトにおける「調整役」にとどまらず、自分なりの案を構想し、関係者の理解を得ながら形にしていける存在になることも目指しています。そのために、各ステークホルダーの論理や背景を丁寧に汲み取りつつも、当社としての価値やリスクを正しく説明し、納得感のある提案ができるよう、日々の案件対応の中で試行錯誤を重ねています。
チームの中では、先輩と後輩のちょうど間の立場として、これまでに先輩方から学んだものを自分なりに整理し、後輩へ引き渡していく役割も意識しています。自分のやり方を押しつけるのではなく、考え方や失敗から得た学びをオープンに共有し、後輩がそれぞれのスタイルを築くための材料を提供できるような先輩でありたいと思っています。
将来的には、LNGというエネルギー分野の変化を見据えながら、より戦略的なプロジェクトや事業づくりにも関わっていけるよう、専門性と視野を広げていきたいです。