〔現在の仕事内容〕
現在、LNG(液化天然ガス)を運搬する船舶を扱う部署に所属しています。LNGは化石燃料でありながら環境にやさしいクリーンなエネルギーとして、世界各国で非常に注目されている代替燃料です。MOLは1983年にLNG輸送に参画して以来、多くのノウハウと実績を積み重ね、現在、世界トップクラスのシェアを誇っています。MOLでは東京をはじめとして、ロンドン、シンガポール、ジャカルタなど、世界6拠点で船舶管理を行っています。私は既存LNG船の船主、船舶管理会社、また本船運航管理者として、本船に紐づいているさまざまな契約を管理、遂行する役割を担っています。
前職で学んだ海運業の基礎を活かしながら、
さらなる経験とキャリアアップを目指して。

前職では、新卒で外資系の自動車船の専門会社に入社し、約4年半勤めていました。運ぶものは自動車・建機/重機・工作機械などで、当社の自動車船部の競合他社にあたります。私は主に建機/重機を扱う部署で、カスタマーサービスを担当後、営業を担当しました。もともと海外との貿易に関心があり海運業を志望しましたが、中でも、陸にいながら船とやり取りし航海の司令塔の役割を果たす運航管理の仕事をやってみたいという想いがありました。そのチャンスを与えてくれたのがMOLであり、転職に踏み切りました。前職では自動車船のみでしたが、MOLでは自動車船以外にも多種多様な船種を扱っていることも大きな魅力でした。前職では営業業務を通して、海運業の基礎を学びましたので、それを活かしながら、さらなるキャリアアップが図れるのではないかと思いました。
念願のオペレーション業務を経験。
海運ビジネスの面白さが深まり、幅広い業務経験へ。

MOLに入社後、不定期船部の遠洋鋼材チーム(現在・商船三井ドライバルク)に配属され、念願の航海管理業務を担当しました。実際の業務は想像以上に難しく、最初の半年間はかなり苦労しました。その分、大きな成長を遂げたと思います。私が担当したのは、主に鋼材を運ぶばら積み船(ドライバルク船)で、貨物の中でも比較的扱いが難しいと言われるものでした。鋼材は石炭など他のばら積み貨物と違い、形があるものなので、悪天候の際には荷崩れしやすく、航路の選定には一層の注意が必要です。また、不定期船は、今回は鋼材を、次は銅精鉱を、次は石炭をと、カメレオンのように貨物が次々と変わり、世界中の港に寄港します。何を積むかによってカーゴホールド(船倉)のメンテナンス具合を変えたり、初寄港時の港湾・荷役業者の情報を調べたりと、運航担当としてやることは多岐にわたります。ダイナミックな不定期船の世界に4年間身を置き、海外船主との交渉やトラブル対応などで様々な困難な壁にも立ち向かえたことが大きな成長につながりました。それと同時に、海運ビジネスの理解と面白さが深まり、さらに幅広い業務を経験してみたいという意欲が増してきました。
運航管理業務から、さらに視野の広い業務へ。
会計や財務の知識も獲得し、事業全体を見渡す。

現在、私は主に日本のお客様を対象とした、既存LNG船に関わる契約管理業務を担当しています。一言で契約管理と言っても、LNG船に関わる契約にはさまざまな形態があり、複雑です。1隻のLNG船に対しても、例えば当社がお客様と一緒に船を所有する「船主」の立場であったり、船を管理・修繕する「船舶管理会社」の立場であったり、お客様から「運航を委託されている」立場であったり、色々な形で船に関わっていきます。トラブルが生じたときなど、自分が今どの立場で対応をすべきか考えながら適切に契約を遂行していきます。また、上述の「船主」の立場である場合、その船主会社の予算や損益を考える上で会計や財務の知識も必要となります。現在の部署は、今まで培ってきた運航の知見を活かせるだけでなく、そうした事業管理の側面もあり、大きなやりがいと面白さを感じています。
このような形でMOLでは非常に幅広い業務経験ができます。私は将来、MOLの魅力を発信したり、当社のファンを拡大していく戦略づくりなどにも携わってみたいですね。