〔現在の仕事内容〕
現在、法務部に所属し、海事法務を担当しています。契約に関する相談をはじめ、契約紛争・貨物クレームの対応、海難事故への対応などが主な業務になります。私はドライバルク船事業と風力事業を担当しています。海事法務は特殊な分野で、船荷証券、傭船契約、保険、海難救助、国際条約、各国の法律など専門的な知識が要求されます。一度海難事故が発生すると初動がとても大切になりますが、係争へ発展すると解決まで何年もかかることもあります。日々、具体的な案件に取り組みながら、経験を積み、理解を深めているところです。
MOLならでのカルチャーの中で、新たな成長と
社会に貢献するインフラづくりに挑戦したい。

MOLへ入社する前は、総合電機メーカーで、約5年間、火力発電所や地熱発電所向けの機器調達業務に携わっていました。サプライヤーの選定から契約、価格交渉、納期のフォローまで一貫して関わっており、アジアを中心にさまざまな国のプロジェクトを担当し、世界各国のサプライヤーから機器を購入していました。インフラ事業に関わり、人々の生活を支える仕事に就きたいというのが、前職を志望した理由でした。前職では海上輸送の手配はサプライヤーが担っていましたが、業務の中で海運業が世界経済を支える重要なインフラであることを認識し、海運業界に興味を持つようになりました。また、脱炭素化社会が叫ばれる中で、新たなエネルギーへの取り組みにも関心がありました。MOLには長い歴史の中で、さまざまな状況に柔軟に対応してきたカルチャーがあり、現在もまた環境問題に対応すべく新たな挑戦を続けています。私もそんな環境に身を置くことで、新たな成長と社会に貢献できる社会インフラづくりに挑戦してみたいと考え、入社をしました。
新エネルギーに関わるインフラ構築。
新たなビジネスを立ち上げる貴重な経験。

入社後、現在の風力事業ユニットに配属され、約3年間、営業を担当しました。当時、再生可能エネルギー事業の一分野である風力事業は次世代の柱となる新規事業として推進している最中でした。なかでも洋上風力発電所の建設・メンテナンスに関する幅広いサービス提供体制の構築に取り組んでいました。私は主に洋上風力発電所にメンテナンス技術者を運ぶCrew Transfer Vessel(CTV)の営業を担当。CTVの要件や建造可能なヤードの調査、顧客の開拓などに携わりました。お客様は主に発電事業者や風車メーカーになりますが、日本においても、当社においても、新しい事業でしたので、限られた情報・環境の中で、ビジネスモデルを考え、構築していく難しさと面白さがありました。新しいビジネスの立ち上げに関わる貴重な経験ができました。その後、1回目の産休・育休に入り、復職後、同じ風力事業ユニットで新規事業を推進するチームに異動。まだ当社が手をつけていない事業の調査・推進が主な役割でした。例えば、現在日本ではまだ港湾の中の小規模な洋上風力発電所が多いのですが、今後、洋上風力発電所の規模が拡大していく中で、沖合にも建設される可能性があります。その場合、より多くの作業船が錯綜することとなるため、船をコントロールするMarine Coordination Centerが必要になります。そのための調査を、海外の事例などを参照し、実施していました。
それぞれのライフイベントに合わせて、
柔軟な働き方が可能な制度の整備と環境。

新規事業推進チーム風力発電事業開発チームでは、再度、産休・育休に入ることになり、残念ながら1年という期間の中で形にできるものがなく、悔しい想いをしました。復職後、現在の海事法務・保険チームで、海事法務の業務にあたっています。現在、異動して間もないこともあり、また新たなことに挑戦している最中です。当社で培われた伝統的な海運事業における知識だけでなく、以前所属していた風力事業などの新規事業や、環境規制の変化への対応に必要な知識を常にアップデートする必要があります。現在、育児と仕事の両立のために、時間的な制約がありますが、時短や時間休暇、在宅勤務など、さまざまな制度を活用しながら取り組んでいます。当社では時代の流れに合わせた柔軟な働き方が可能で、それぞれのライフイベントに合わせた働き方を選ぶことができます。法務部はさまざまな部署から異動してくる方が多く、いろいろなバックグラウンドを持った方がいます。お互いを尊重しなら、それぞれの社員が個性を発揮して業務に取り組んでいます。多様な知識や知見を得られ、とても成長しやすい環境です。転職して海運業界を目指した者として、いずれは船の営業や運航管理を経験したいと思っています。