現在の仕事内容

海洋技術ユニットは、商船三井が力を入れる再生可能エネルギー事業の技術面を担当しております。その中でも、私は洋上風力関連プロジェクトを中心に従事しています。洋上風力発電においては、風車部材の輸送、風車の据え付け、送電ケーブルの敷設、メンテナンス技術者の輸送など、各フェーズに応じて専用の船舶が必要となります。私の役割は、こうした多様な用途の船舶に対し、最適な仕様を検討し、国内外のお客様や、造船所を始めとするステークホルダーと協議しながら形にしていくことです。また、当社は洋上風力発電事業や、その周辺事業への投資にも力を入れており、技術の観点から事業の成立性を精査する役割も担っております。技術面からプロジェクト全体を支え、事業の成功に貢献することが私の使命です。

スケール・インフラ・グローバルを軸に海運業界へ。
最終的な決め手は、人と組織風土の魅力。

大学では機械工学を専攻し、「スケールの大きいことに関わりたい」「人や物を支えるインフラに携わりたい」「グローバルに働きたい」という3つの軸を持って就職活動をしていました。就活時は海運業界のほか、鉄道業界、航空業界、商社など、運輸・インフラ系の業界を中心に見ていました。
その中で商船三井に興味を持った理由は、自分の3つの軸に最もフィットしていたからです。船というハードウェアを用いてスケールの大きい事業に関われること、技術バックグラウンドを活かして深く関われるポジションがあること、そしてグローバルに仕事ができる環境があることが大きな魅力でした。
入社の最終的な決め手は人と組織風土でした。選考の中で出会った先輩社員の方々が温かく、会社全体の雰囲気が良いと感じられたことは大きかったです。入社前の印象と入社後の実感にギャップがなく、「この会社で良かった」と今でも思えています。

辞書のない領域で、多様なステークホルダーを束ねる海運エンジニアとしての役割。

洋上風力のビジネスは、「調査」「設計、建設」「保守、管理」といった複数のフェーズに分かれており、フェーズごとに必要な船の種類も大きく異なります。私が所属する洋上風力チームでは、風力発電設備設置船、電力ケーブル敷設船、作業員を輸送するCTV (Crew Transfer Vessel)、やSOV (Service Operation Vessel)など、多様な船について仕様を検討し、造船所と協議しながら、実際の建造に至るまでプロジェクトを技術面からリードしています。「現場で本当に使いやすい船とは何か」、「船舶を利用するお客様や乗組員に満足してもらう仕様は何か」をゼロベースで検討しています。需要側と供給側の声をすり合わせ、船の仕様や図面という形に落とし込んでいくプロセスは、非常にやりがいがあります。
さらに、洋上風力関連の出資案件においては、技術面の責任者として、その案件が技術的・安全性の観点から成り立つかを評価し、投資判断に資する情報を整理しています。この領域では、技術だけでなく、ファイナンス、リーガルの知識も求められるため、日々学びながら業務に取り組んでいます。
また、風力事業ユニット(営業チーム)と二人三脚でお客さまのもとに足を運び、既存ビジネスと異なる顧客要望案件に対し、技術面からサポートする業務(技術営業)にも携わっています。
難しさを感じるのは、「辞書のない世界」でプロジェクトを前に進める点です。一般商船と比較し、洋上風力関連船の多くは前例やスタンダードが少なく、ステークホルダーも非常に多様です。その間に立ち、技術的妥当性と各者の要望を両立させながら、全員が納得できる解を探ることが、この仕事ならではの難しさであり、同時に大きな面白さだと感じています。

技術と事業の両面から、新規プロジェクトをリードする人材へ。

今後のキャリアとしては、現在携わっているような洋上風力関連のプロジェクトに引き続き深く関わりながら、より大きなプロジェクトを技術と事業の両面からリードできる人材を目指したいと考えています。特に、プロジェクトマネジメントの力を高め、「漠然とした構想段階のものを具体的なプロジェクトとして前に進める」役割を担い続けたいと思っています。
また、技術職としての強みを活かしつつ、出資や投資案件にも関わることで、事業全体を俯瞰できる視点を身につけたいと考えています。社内にはコーポレート・ベンチャーキャピタルや、海外拠点で現地投資案件に携わるポジションもあり、将来的にはそうした場で、技術バックグラウンドを活かしながら事業・投資をリードするキャリアにも挑戦してみたいです。
会社としても「キャリアは自分でつくる」というメッセージを発信しており、技術職であっても将来的に営業系や投資系のチームにローテーションする可能性があります。私自身も、技術にとどまらず、プロジェクト全体を見渡しながら、新しいことに挑戦し続ける立場でありたいと考えています。