MOLチャリタブルトラスト:農業プロジェクトにおけるNGO会談を主催

2022年3月18日(金)、モーリシャス南東部に位置するマエブールのヴィル・ノワール地区でNGOのEco-Sudが運営する農業生態学センターにて、MOLチャリタブルトラストから助成を受けたNGOによる懇談会が持たれました。この懇談会はNGO同士の繋がりの構築や知見の共有を目的とし、農業と持続可能な開発に関するプロジェクトを推進する計5つのNGOの関係者と、MOLチャリタブルトラスト運営委員会議長を務めるMOL (Mauritius) Ltd.代表 山下らが参加しました。

話し合いの中では参加したNGOそれぞれが取り組むプロジェクトの詳細、経験、専門知識が共有されたほか、モーリシャス南東部における持続可能な地域密着型農業の実現を目指した種子や苗などの集積・共同利用することが決定され、また栽培技術、土壌、堆肥、栽培する植物や適した季節といった様々なテーマについても議論されました。参加した山下は「非常に内容の濃い会合であり、各NGOの方々との議論を通じて多くのことを学ぶことが出来た。各プロジェクトが成功し、ひいては南東部において活気に満ちた健全な農業コミュニティが構築されることを期待している」との所感を述べています。

当社では、MOLチャリタブルトラストを通じて各活動を助成するだけでなく、助成を通じて各団体や地域との関係構築を重視し、更なる地域社会・市民社会のためのアクションに繋げていく考えです。

参加したNGOからの声

1. F.A.L.C.O.N Association 代表 マノジ・シーボルン氏

"農業青年クラブ"を地域の村々に増やし、若者を農業プロジェクトに参加させるというのが、このプロジェクトの背景にある考え方です。私たちは、スポーツ省やその他の協力者の支援を受けながら、教育訓練を通じて若者をサポートします。

F.A.L.C.O.N Associationとは:
島内南東部地域の若者を対象に、持続可能な農業生産システムに関するトレーニングを実施するNGO。青年スポーツ省との協力により、同地域にユースクラブの開設も行う。
https://www.facebook.com/ecofalconorg/

2. Association Pour le Development Durable 代表 サショーダ・ラグーナデン氏

私たちは、野菜栽培を目的とした、キッチンガーデニング関連のプロジェクトを推進しています。この懇談会はとても興味深く、多くのことを学びました。ここで得た他のNGOとの繋がりは、今後のプロジェクトでも大いに役立つと思います。

Association Pour le Development Durableとは:
島内南東部地域の特に貧困地域の生活向上を目指し、マングローブの栽培を含む沿岸保護に関する啓発と技術習得を通じて地域住民の能力向上を支援するNGO。
http://www.addmauritius.org/

3. FORENA リーア・チャコワ氏

私たちのプロジェクトは、WAKASHIOの座礁で損害を受けた15人の女性のために、野菜の栽培だけでなくマングローブの栽培もできる苗床を作ることです。この懇談会にて、知識やアドバイスを共有し、植物や種などの交換に有益な、他のNGOとの繋がりが出来ました。

FORENAとは:
島内南東部地域の女性を対象とし、マングローブや絶滅危惧植物の保全、栽培のためのトレーニングを実施するNGO。
https://www.facebook.com/fondationressourcesetnature/

4. Eco-Sud セバスチャン・ソバージュ氏

"ROC(レジリエント・オーガニック・コミュニティ)"プロジェクトは、COVID-19による初回ロックダウン中の、2020年12月にヴィル・ノワールにて開始しました。農業生態学センターで研究を行っており、地域社会の人々が、適切な方法で家庭にて栽培する方法を学ぶ支援を行い、上げ床や、さまざまな堆肥化技術といった、持続可能な農業の最先端技術を紹介しています。

Eco-Sudとは:
自然生態系の保護や、食料自給促進に向けた農業生態系システムの開発を行うことで、経済・社会・環境開発の両立を目指すNGO。
https://ecosud.mu/

5. RESPECT アービン・ビーカリー氏

Eco-Sudを訪問するのはとても興味深いことでした。欧州の文化に近い昔ながらの野菜作りが実践されています。私たちは、Mauriwood Film Industry Artists Associationの支援を受けて、温室栽培の訓練の場として、南東部マレ-タバック地区での温室の建設を進めています。

RESPECTとは:
有機栽培による温室野菜の生産や、伝統的な農耕方法の復興を支援するNGO。収穫した野菜のオンライン販売スキーム開発・運用もサポート。


Eco-Sudの農業生態学センターを訪問し、知識を共有するNGOの方々。

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