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世界最高水準の安全運航を目指して

コンテナ船の航路 5.ロッテルダム 4.アデン湾・ソマリア沖 3.シンガポール 2.カイメップ(ベトナム) 1.日本 安全運航は、人命・貨物・船舶の安全、環境保全の観点から、海運業を営む当社にとって、社会的使命であるとともに、顧客をはじめとするステークホルダーから選ばれる企業になるための最重要課題です。当社は、安全運航体制の確立を最優先課題として取り組んだ前中期経営計画を礎とし、今中期経営計画「GEAR UP! MOL」において、安全運航プロセスの「見える化」を図るとともに、「世界最高水準の安全運航」を目指しています。
ここでは、船上での取り組みや陸上からの支援など当社の特色ある安全運航強化策を、当社運航のコンテナ船が東京を出港して、シンガポール経由ロッテルダム(オランダ)に至る航海を例にとってご説明します。

1.東京大井ふ頭出発

船上安全運航キャンペーン


当社運航船を訪れ、安全運航について説明する武藤社長

安全キャンペーンとして当社役職員が訪船。今回は、衝突事故、座洲・座礁事故、人身事故、自力航行不能となる機関事故の予防策について会社の取り組みを説明し、乗組員からは、現場の体験を通じた意見があがりました。
安全キャンペーンとは、当社全運航船を対象に、年2回、1.5ヵ月程度のキャンペーン期間を設けて、海難事故や人身災害事故の防止のために、本船乗組員と陸上役職員がフェイス・トゥ・フェイスで意見交換を実施するものです。最近発生した事故の事例などに基づき具体的な対応策について説明するだけでなく、本船からの改善提案を積極的に聞きとり、ほかの運航船との情報共有を図りながら、安全運航強化策へフィードバックしています。

陸上重大海難事故対応訓練


2012年4月に実施した重大海難事故対策訓練の様子

緊急対応体制の継続的な改善と整備を目的として、本社において年に2回、大規模海難事故の発生を想定した事故対応訓練を実施しています。
2012年4月に実施した訓練では、社長以下関係役員と関係部署・船舶管理会社からあわせて約60人が参加し、津軽海峡で当社LNG船が機関室火災により漂流し、沿岸に座礁したとの想定のもと、模擬記者会見を含め、実践さながらの緊迫したやりとりのなかで課題や問題点に対応しました。

2.カイメップ(ベトナム)

3.シンガポール

船上OJTインストラクター制度


係船作業を指導中の様子

シンガポールから『OJT(On the Job Training)インストラクター』が乗船。
この制度は、ベテランの船長と機関長経験者が航海中の船に乗り込んで、動いている現場でしかわからない不安全行動や潜在危険を見つけ出し、その場で改善指導するものです。ニアミスや良い取り組み事例などの情報も各船に展開し、現場における危険に対する感度を高め、ヒューマンエラーの防止に役立てています。

陸上BRM(*)訓練


全方位視野に対応した高機能操船シミュレーター

事故事例の再現など、実際の船橋(操船室)と同じ状況を作り出すことができる操船シミュレーターを利用した訓練を実施しています。船長、航海士がチームワークを発揮し、情報を相互に有効活用しながら、エラーを防止し安全運航を達成することを目的としています。2012年6月には、民間企業として国内初となる全方位(360度)の水平視野と下方視野の機能を持った高機能操船シミュレーターを導入しました。
当社は、この訓練プログラムを世界6ヵ国にあるトレーニングセンターにも展開し、休暇中の船員に定期的に実施しています。

(*)Bridge Resource Management

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4.アデン湾・ソマリア沖


安全運航支援センターで使用しているモニター画面

船上海賊・テロ対策の強化

本船は、海賊・テロ事件が多発するアデン湾、及びその周辺海域(ソマリア沖)に差し掛かりました。この海域では依然として海賊による襲撃事件が頻発(2011年には237件の海賊事件が発生し、28隻の船がハイジャックされました)しており、乗組員の拉致・殺害といった凶悪事件も起きているため、乗組員の緊張も高まります。本船が安全航海のためにとっている手段をいくつかご紹介します。

危険海域の航行を極力回避することが第一ですが、海賊の出没する海域では当直員を増員して、24時間の目視と暗視鏡やレーダーによる監視を強化しています。


写真提供:防衛省

アデン湾のIRTC(安全回廊)では、海賊に襲撃されやすい船舶については、日本の海上自衛隊をはじめ、外国の軍艦による護衛船団に参加して航行します。また、海賊の活動範囲が広域化してきたことなどから、業界団体などを通じて日本政府に対して、護衛海域の拡大や日本籍船への武装警備員の乗船を可能とする法的な措置を要望しています。


船橋周辺に備え付けられたレーザーワイヤー

海賊による襲撃に備え、放水銃やレーザーワイヤー(鉄条網)を装備し、防弾チョッキやヘルメットなども装着しています。
また、万一海賊に乗り込まれてしまった場合には、乗組員はシタデルと呼ばれる船内の退避場所に退避し、乗っ取りを防ぐように行動します。堅固な構造のシタデルには、数日分の水や食料、外部との通信設備などがあり、軍艦などの救援が到着するまでの間、乗組員に危害が及ぶことを防ぎます

陸上安全運航支援センター(SOSC)

海賊・テロ対策を含め、本船の安全運航を陸上側から即時支援しているのがここ、安全運航支援センターです。
2007年2月に設立されたSOSCでは、「船長を孤独にしない」というスローガンを掲げ、当社の船長経験海技者7名ほかによる24時間当直体制で、1年365日安全確保のための本船船長の決断を支援しています。具体的には、当社関係船約950隻の位置・動静をモニターし、異常な荒天・津波の情報、あるいは海賊・テロ事件の発生を速やかに本船や陸上の関係者に知らせ、船長の視点での助言を行っています。

5.ロッテルダム港到着

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その他の活動

Safety Conference


クロアチアで開催された「Safety Conference」

2007年から当社船員の主要供給4拠点(フィリピン・インド・クロアチア・日本)で、安全運航対策の強化について意見交換を行う「Safety Conference」を開催しています。本社からも役職員が出席し、直接、各国船員から要望を聞く場ともなっています。

船員の教育・訓練


訓練専用船「SPIRIT OF MOL」での研修風景

学生に対して実施する 「士官候補生プログラム」、職位ごとに必要とされる技能を定めた「MOL Rank Skill Training and Evaluation Program」、実践的訓練を実施する「MOLトレーニングセンター」などさまざまな教育・訓練により安全運航を支える人材を育てています。

詳しくは、船員の教育・訓練をご覧ください。

家族会


フィリピンで開催された家族会

船員家族を対象とした家族会を世界各地で定期的に開催しています。本社から役員が出席し、会社の現状説明や質疑応答を行うとともに懇親会も開催し、長期にわたり家を離れる船員の家族をサポートし、絆を強めています。

詳しくは、当社船員の働きやすい労働環境と家族へのケアをご覧ください。

担当役員からのコメント

さらなる安全運航の高みへ 「商船三井のシーマンシップ」


根本 正昭 執行役員

2006年に発生した連続重大海難事故を契機に、あらゆる視点から、従来の安全運航体制を再点検し、再構築しました。その上で、この特集でも取り上げたハード(船舶設備)とソフト(船員、船舶管理、安全文化)の両面におけるさまざまな取り組みを実践した結果、船の事故や船員の傷病は着実に減少しています。

安全運航の実現には優秀な船員の育成・確保が何よりも重要です。国籍が20ヵ国以上にわたり、さまざまなバックグラウンドを持つ船員に対し、乗船前に十分な教育・訓練を実施しています。また、経験を積んだ船員に対しても、経験や感覚によって生じる安全意識に対するズレを是正する必要があることから、ベテランの船長、機関長が一定期間便乗して指導やアドバイスを行っています。
留守になりがちな船員の家族に対しては家族会を開催して絆を深めています。また、毎年各地で開催している「Safety Conference」では、当社の経営陣と現場の船員が率直な意見交換を行い、相互理解に努めています。

安全運航管理体制の強化などのさまざまな取り組みは安全運航を維持するための基本となります。しかしながら船は時として予想困難な自然のなかで自己完結が要求される世界であり、海象気象の急激な変化や突発的な事象に対して完璧に対応できるマニュアルやテクノロジーはありません。そのような危険な局面で真価を発揮するのは「シーマンシップ(Seamanship)」です。かつての船乗りは、テクノロジーを過信せず、人間の五感、知恵、本能をフルに使って航海していました。危機を予見する能力、危機を乗り越えていくための判断力、精神力、体力、チームワークといったシーマンシップの原点に立ち返り、多国籍の多様な船員に対し商船三井のシーマンシップを涵養していくための取り組みを強化していきます。

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