さまざまな船を紹介してきましたが、さらにそれぞれの目的に特化した船もあります。
 ここでは一部をご紹介します
重たい貨物、長い貨物、何でも運ぶ力持ち

 プラント部品や大型建設機械、新幹線など、ひとつの貨物の重量が30トンを超えるような重量物を専門に運ぶ船です。船倉はボックスシェープ型(突起物の少ない大きな箱型のスペース)と幅広のハッチ(貨物の出し入れのための甲板上の開口)を採用、さらに、強固で移動可能な仕切りで船倉を上下に区切ることができるなど、大きな貨物や長尺貨物などあらゆる貨物に対応できるように配慮された構造が特徴です。船倉内に入らない大きな貨物は甲板上に積んで運ぶので、甲板も強固に建造されています。また、重い貨物を自力で積み下ろせるよう、強力なクレーンを備えています。荷役中に船体が大きく傾斜するのを防ぐために、両舷に大容量のバラストタンクが設置されているのも特徴です。



大型船の入出港になくてはならない作業船

 「曳船(えいせん)」ともいわれ、船や水上構造物を押したり引いたりするための船です。サイズは用途に応じて様々で、港湾内で大型船の着岸・離岸を補助するタグボート(ハーバータグ)は150〜200トン級が主流で、外洋で大型プラントの海上輸送などに従事する船(オーシャンタグ)には数千トンクラスまであります。
 自船よりはるかに大きい船や構造物を動かす必要があるため、強力なエンジンを搭載しているのが特徴です。ハーバータグの場合、小回りが利くように360°回転するプロペラ(アジマススラスター)を備えており、舵を必要としません。作業時に船体を直に接触する対象船の船体に傷をつけないように、タグボートの外周には防舷物として古タイヤや樹脂などの緩衝材(フェンダー)が設けられています。



インターネット時代の海底ケーブルを敷設・保守

 海底ケーブルの敷設・修理・回収などの作業を行うための船です。作業中は船を定位置に保つ必要があるため、波や風で常に動く船を一定の位置に留める「自動船位保持装置(DPS)」を搭載しています。
 船内には、ケーブルを収容するための「ケーブルタンク」、ケーブルの巻き上げと繰り出しを行う「リニアケーブルエンジン」「ドラムケーブルエンジン」、埋設ケーブルの修理や調査に利用する「水中ロボット」などを備えています。甲板上のスペースは、作業スペースとして活用します。また、作業を常時監視し、安全に最適な状態で作業は進行するように、モニター画面で常時確認できる「ケーブルコントロールルーム」を設けています。



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