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原油タンカー"BRIGHT ARTEMIS"海難事故の件(No. 2)

2006年08月16日

遭難船乗組員の人命救助作業中、接触事故により船体に破孔が生じた、当社保有の原油タンカー"BRIGHT ARTEMIS"(ブライト アルテミス)は、修理のためペナン沖に向けて航行しています。事故当日の14日、事故現場(スリランカ/スマトラ島間の公海上)で船体損傷部から最大4,500トンと推定される量の原油が流出しましたが、その後の流出は起きていません。

当社は、原油流出状況確認のため、油防除対策専門家6名を乗せたチャーター機(註)を、16日現場海域に派遣しました。同乗した当社海務監督からの無線連絡によりますと、現場海域では、ところどころに数メートル四方程度の油膜がみられますが、広範囲の油膜は認められない模様です。また、同乗した油防除対策専門家からは、現状では処理剤散布などの手段を講じることは適切ではないとの意見を得ています。事故後、現場海域を航行した当社の原油タンカー2隻および自動車船1隻の船長から油膜は認められなかった旨の報告がありました。

原油が揮発性の高い軽質油であることに加え、付近の海水温が約30度と高めであること、モンスーンシーズンで風が強く波が荒いことなどが要因となり、流出油の分解、蒸発が進んでいる可能性があります。

当社は今後も継続して現場の状況を監視する所存です。

(註)チャーター機はシンガポールを日本時間16日午前7時10分に出発し、現場海域を含む北緯06度30分、東経90度00分から、北緯05度40分、東経88度50分にかけての海域上空を12時から14時まで約2時間かけ高度約50メートルでジグザグに飛行し、観察しました。