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石炭ばら積船で赤外線サーモグラフィを活用した安全運航強化
~リアルタイムな温度監視による火災防止~

2015年11月20日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、フリアーシステムズジャパン株式会社(代表取締役:香川大造、本社:東京都品川区)が製品化した赤外線サーモグラフィ(註1)カメラ「FLIR C2」の石炭ばら積み船への搭載を開始しました。石炭貨物が船艙内で自然発火することを未然に防ぎ、安全運航体制を強化します。

船艙内に積載された石炭は、輸送中や荷役中に酸化発熱が進み、船艙内や揚港の集積地で発火する場合があります。このため、海上輸送に当たっては、積荷前に温度を計測し、一定値を越えている場合は船積みしない、海上輸送中も船艙内の温度やガス雰囲気を定期的に計測し、危険な兆候を把握するなどの諸対策が、国際ルール(国際海上固体ばら積貨物コード=IMSBC Code)で、規定されています。

本カメラは石炭の温度だけでなく、船上のあらゆる場所で高温・発熱箇所の早期発見も可能であることから、機関室内や居住区内の異常発熱個所の遠隔監視が可能となり、船上火災や火傷の予防にも活用します。

商船三井は、世界最高水準の安全運航の実現に向け、これまでに培ってきた経験およびノウハウを活かし、お客様の輸送ニーズを的確に捉え、資源・エネルギーの安定・安全輸送に積極的に取り組んでいきます。

(註1)赤外線を利用し、温度を可視化することができる技術。


積荷役中の石炭温度を遠隔監視


居住区内高温箇所の確認


機関室内高温箇所の確認