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国際的シンクタンクに参画し、CO2回収・再利用・貯留事業の展開加速を目指す

2021年06月11日

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、低・脱炭素社会を実現する手法の一つとして認識されているCO2回収・貯留に関する国際的シンクタンクであるグローバルCCSインスティテュート(Global CCS Institute、本部:豪州、以下「GCCSI」)に参画しました。

GCCSIは、低・脱炭素社会実現の為に必要な技術と認識されているCO2回収貯留(CCS:Carbon dioxide Capture and Storage)技術の展開を加速すべく、CCSに関連する動向調査、知識共有、認知度向上等を推進している国際的なシンクタンクです。政府、民間企業、研究機関、非政府組織等多様な会員を有し、豪州メルボルンに本部、ワシントンDC、ブリュッセル、東京、北京、アブダビに拠点を構えています。

当社の参画に際し、GCCSIのCEO Brad Page氏より「今世紀半ば頃に正味ゼロ排出を達成するためには、世界の多くの場所で、非常に大量のCCSが必要であることは明らかです。大量のCO2を輸送して恒久的に保管することは、CCSチェーンの重要な要素であり、ビジネスチャンスの拡大につながります。サプライチェーンの重要な要素を早期に発展させていくために、商船三井をはじめとするCO2輸送の経験を持つメンバー企業との連携を楽しみにしています」と歓迎のコメントを頂きました。

当社は2021年3月、欧州で産業向け液化CO2専用船を30年以上管理するラルビック・シッピング社(Larvik Shipping AS、本社:ノルウェー、以下「LS社」)への出資により、液化CO2海上輸送事業に参画しました。当社がこれ迄培ってきた安全運航の知見とLS社のノウハウと実績を合わせ、液化CO2輸送船の船型大型化の実現に向けた検討にも取り組み、グローバルに液化CO2海上輸送事業の更なる発展に貢献します。

当社は、GCCSI入会によって得られる知見とネットワークを活用し、CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)事業バリューチェーンの上流・下流への事業拡大、案件獲得と展開加速を目指し、低・脱炭素社会の実現に貢献します。


当社CCUS事業案件

2020年12月:豪州洋上CO2回収貯留ハブ・プロジェクト(deepC Store)に参画 (註1)

2021年3月:ノルウェー Larvik Shipping社へ出資、液化CO2海上輸送事業へ参画(註2)

2021年5月:リトアニア Klaipeda港における液化CO2輸出インフラストラクチャ及び水素生産プロジェクトの共同検討に関する覚書を締結(註3)



【GCCSI概要】
法人名:Global CCS Institute(グローバルCCSインスティテュート)
設立:2009年
代表者:Brad Page
所在地:豪州メルボルン(豪州法人)
事業内容:CCS技術が温室効果ガスの削減技術として、できるだけ迅速且つ費用対効果を高く、その役割を果たすことができるよう、CCSに関連する動向調査、知識共有、認知度向上等を推進。
設立経緯:2008年7月、北海道洞爺湖サミットにおいて、2010年迄に世界的に20の大規模なCCS実証プロジェクトを開始することが宣言され、同年9月、豪州ラッド首相(当時)がGCCSI構想を提唱。当構想に基づき、2009年6月設立。

【LS社概要】
法人名:Larvik Shipping AS(ラルビック・シッピング社)
設立:1988年
代表者:John Espen Tollevik
所在地:ノルウェー、ラルビック(ノルウェー法人)
事業内容:液化CO2船及び多目的貨物船、乾貨船の船舶管理業


(註1) https://transbordersenergyjp.com/deepc-store-news-background/co2

(註2) 2021年3月19日プレスリリース『ノルウェー Larvik Shipping社へ出資、液化CO2海上輸送事業へ参画』ご参照。

(註3) 2021年5月27日プレスリリース『リトアニアKlaipeda港における液化CO2輸出インフラストラクチャおよび水素生産プロジェクトの共同検討に関する覚書を締結』ご参照。