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海から回収したマイクロプラスチックをエネルギーへ転換することに成功
~海洋環境保護とサーキュラーエコノミーへの取り組み~

2021年11月18日

株式会社商船三井
株式会社ノベルジェン

株式会社商船三井(代表取締役社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)と、ノベルジェン株式会社(代表取締役:小倉淳、本社:滋賀県長浜市、以下「ノベルジェン」)が代表を務めるエコトリニティ(註1)は、商船三井の運航船に搭載した回収装置で採取したマイクロプラスチック(註2)と微細藻類等から炭化物を製造し、エネルギーを得る(註3)ことに成功しました。
今後、炭化物の材料として入れるマイクロプラスチック量を増やせば、得られるエネルギー量も増えるため、今回の実証実験結果から、海洋中のマイクロプラスチックを回収するだけにとどまらず、エネルギーとして活用できる可能性も示すことができました。

商船三井グループは、次世代の地球に生きるすべての生命のために、ステークホルダーとの共創を通して環境課題の解決に取り組みます。海洋環境保全、生物多様性保護、大気汚染防止などの重要課題に対し、グループ総力を挙げて、人・社会・地球のサステナブルな発展に貢献し、青い海から豊かな未来をひらきます。

また、エコトリニティは、自立分散型のゴミ処理装置とマイクロプラスチック除去技術をコアに安心安全なエネルギー・水・食料を生み出すシステムの社会実装に取り組みます。

回収したマイクロプラスチック
回収したプラスチックから取り出した
ペレットの原材料となる炭化物

(註1) 日本財団が推進する海ごみ解決を目指す”プロジェクト・イッカク”に参画する異分野融合チーム。
プロジェクト・イッカク:https://ikkaku.lne.st/
エコトリニティ:https://ecotrinity.jp/

(註2) 2020年11月24日プレスリリース「新造木材チップ船に搭載したマイクロプラスチック回収装置で試験採取を実施」および、2021年3月24日プレスリリース「丸住製紙向け新造木材チップ船にマイクロプラスチック回収装置を搭載」参照

(註3) 実証試験方法および結果
マイクロプラスチックと微細藻類等を混合し300℃で一定時間加熱する事で有機物を分解し、炭化物を製造。今回の実証試験で得た炭化物を発熱量分析にかけたところ、木質ペレットと同等程度の17.1MJ/kg(1メガジュールはおよそ239キロカロリー)の発熱量が得られた。

商船三井について
商船三井は1884年設立で、東京に本社を置き、海運業を中心に様々な社会インフラ事業を展開しています。資源、エネルギー、原材料、製品等様々な物資を輸送する約800隻の船隊を運航しています。詳細はwww.mol.co.jpをご覧ください。

ノベルジェンについて
ノベルジェンは2019年設立の研究開発ベンチャーで、新規有用生物機能・新規有用遺伝子機能を活用した社会課題解決型事業を行なっています。微細藻類を用いたマイクロプラスチック除去技術を用いた水質浄化技術や生物由来医療用接着剤の開発も行なっています。詳細はwww.novelgen.jpをご覧ください。