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継続的な安全運航強化策

「世界最高水準の安全運航を目指して」では中期経営計画での取り組みを紹介しましたが、ここでは、当社の安全運航を支える体制と、継続的に取り組んできた特色ある安全運航強化策を説明します。

安全運航管理体制

安全運航を支える組織体制当社では2007年4月より船舶管理組織の改編を進め、現在では下図で示す体制で安全運航管理を行っています。 経営会議に直結し、社長が委員長を務める安全運航対策委員会は、安全運航の確保・徹底に関する基本方針・対策を審議・決定します。安全運航本部は対策の具体的な実行を担い、安全運航対策専門委員会が進捗状況の監視を行います。船舶標準仕様委員会は、フェイルセーフの観点に立った当社船の安全設備基準(MOL Safety Standard)や保船基準を審議します。

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安全運航強化策とその運用

2006年に発生した4件の重大海難事故を受け、当社は同年10月に安全運航緊急対応委員会を設置。その決定に基づき、事故の多角的分析を通じた原因と背景の徹底的洗い出しを実施し、これを排除するための行動計画を「安全運航強化策」として策定しました。安全運航強化策は、ソフト面(船員、船舶管理、安全文化)とハード面(船舶設備)に大きく分類されます。個々に責任担当部署・行動計画と達成期限が設けられ、進捗状況の確認や見直しを定期的に実施することで、継続的な改善に取り組んでいます。
「Never Forget 2006」(2006年の事故を忘れるな)を合言葉に取り組んできた強化策は、以下の通りPhase 4を迎え、200項目弱あった目標の半分以上を既に達成しています。

Phase 1:2007年 1月~2008年9月
Phase 2:2008年10月~2009年9月
Phase 3:2009年10月~2010年9月
Phase 4:2010年10月~2012年3月

Phase 4は中期経営計画「GEAR UP! MOL」の目標でもある以下の項目をスローガンに掲げ、その実現に向け取り組んでいます。

  • 「世界最高水準の安全運航」の実現
  • 全運航確保のためのプロセスの「見える化」
  • エラー連鎖を断ち切り、4ゼロを実現する

各項目の実現に向けた取り組みの詳細はこちらをご参照ください。

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具体的な安全運航強化策

安全運航支援センター(SOSC)

2007年2月、当社は本社内に安全運航支援センターを設立しました。運航船の位置・動静をモニターし、異常な荒天・津波の情報、あるいは海賊・テロ事件を速やかに各船や陸上の関係者に知らせ、安全確保のための各船船長の決断を、当社の船長経験海技者7名他による24時間当直体制で1年365日、「船長を孤独にしない」というスローガンで支援しています。この支援体制の成果の一つとして、運航船の荒天遭遇や緊急入域(*)を含む航海関係事故の発生件数が、SOSC設立以来、確実に減少しています。

  2007年 2008年 2009年 2010年
荒天遭遇・緊急入域を含む航海関係事故件数 12 9 9 3

(*)本船が作成した元々のコースラインから緊急に離路して台風等の荒天を回避する行動のこと。台風や荒天域を予測して、それを回避するような航路を策定する場合は含まない。

重大海難対応訓練

大規模海難事故の発生を想定し、年に2回、事故対応訓練を実施しています。2011年5月に実施した訓練では、瀬戸内海で当社バルカーが衝突事故を起こしたとの想定のもと、社長以下関係役員と関係部署・船舶管理会社から合わせて約60人が参加し、所要かつ臨機の対応の実践訓練を行いました。

安全キャンペーン


安全キャンペーンで訪船した武藤社長(左から2人目)

通常業務による訪船に加え、年2回、1~2ヶ月程度のキャンペーン期間を設けて、海難事故や人身災害事故の防止のために、社長以下役員と従業員による訪船を奨励しています。最近発生した事故の事例等に基づき具体的な対応策について船陸間で意見交換を行い、安全運航強化策へフィードバックすべき提案は、持ち帰り検討の上、次期Phaseに反映させるか他の運航船に直ちに展開し、安全運航の更なる強化に役立てています。

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人材の確保・育成

「SPIRIT OF MOL」


訓練専用船「SPIRIT OF MOL」

2007年7月、新人船員の船上での基礎訓練の強化を図ることを目的に、訓練専用船「SPIRIT OF MOL」を就航させました。訓練生はまず本船で約3ヶ月間、安全教育と基礎教育を集中的に受け、専門の海技知識の他に船員としての行動規範等も身に付けます。また、多国籍の多感な若者が同じ船上で訓練体験を共有することで、異文化を理解し当社船員としての誇りや強い連帯感が生まれています。

BRM訓練

安全運航と高品質な輸送サービスを維持するためには、船員に対して当社の品質基準に基づいた技術指導と安全教育を継続的に行う必要があります。このため、各研修所においては様々な訓練を実施していますが、当社独自のものにBRM(Bridge Resource Management)訓練 - 事故事例を操船シミュレーターで再現して対応を体得する訓練 - があります。訓練内容は必要に応じて改訂され、安全運航強化のために活用されます。

Safety Conference


Safety Conference(インド)

社長を始めとする当社役員及び担当部署の参加のもと、当社船に乗り組む船員が多く在住する地域(フィリピン、インド、クロアチア等)でそれぞれ年に1回Safety Conference(安全委員会)を開催し、当社の安全対策への取り組みについて積極的に意見交換を行っています。

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労災事故への対策

労災事故を可能な限り減らすため、数値目標を設定して対策に取り組んでいます。それでも、900隻以上の船舶を運航している当社で事故を完全になくすことは、非常に大きなチャレンジであり、軽微なものも含めれば事故は完全にはなくなりません。このため、当社運航船で発生した事故や、他社で発生した事故の原因・要因を多角的に分析し、その結果を踏まえて実効性の高い対策を策定し、事故の再発・未然防止に取り組んでいます。

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