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地球温暖化の防止

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2015年12月にパリで開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において、パリ協定が採択されました。気候変動枠組条約に加盟する196ヶ国が全て参加することとなった画期的な枠組みです。世界共通の長期目標として世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える(1.5℃に抑えることがリスク削減に大きく貢献とも言及)ことを目標とするものです。世界全体で今世紀後半には、人間活動による温室効果ガス(GHG)排出量を実質的にゼロにしていく方向が打ち出されました。

国際海運は国際海事機関(IMO)においてGHG排出抑制策を立案することとなっており、2013年には、新造船設計時にCO2排出規制を課すEEDI(エネルギー効率設計指標)と、SEEMP(船舶エネルギー効率管理計画書)の船舶への設置が義務づけられました。また、2019年からは、船舶からのCO2排出データ等の報告義務が課せられます(DCS)。IMOではこれにより収集されたデータを分析し、GHG排出削減に向けた戦略を策定していきます。

「新型PBCF」


新型PBCF

当社グループの商船三井テクノトレード(株)は、全世界で3,100隻を超える船舶に採用されているプロペラ装着型省エネ装置PBCF(Propeller Boss Cap Fins)の省エネ効果をさらにアップした「新型PBCF」の販売を開始しました。新型PBCFは当社、(株)三井造船昭島研究所、商船三井テクノトレード(株)が共同で開発したもので、フィンの形状や高さなどを改良することで、プロペラ推力増加やプロペラ軸にかかる負荷低減を実現し、未搭載船と比較して5%前後の効率アップを検証済です。


PBCF によりボスキャップ後流でのハブ渦が拡散されることで後端の低圧部が消滅し、
ボスキャップ抵抗低減効果が得られます。

次世代型自動車船「FLEXIE」


本形状は、商船三井テクノトレード(株)および(株)三井造船昭島研究所との共同研究の成果です。

英語で“柔軟さ”を意味する「FLEXIBLE」をモチーフに、リフタブルデッキの高さ設定の自由度を高めることで積載時の効率性を実現する本船の特長と、多様化するお客様の輸送ニーズに対応する当社の営業スタイルを表しています。
2017年竣工予定の次世代型自動車船「FLEXIE」の形状デザインは、船首部をラウンド形状とすることで、風圧抵抗を低減し、現行の自動車船に比べ、約2%のCO2削減効果を見込んでいます。

新型風防を開発、当社コンテナ船に設置
~船首に設置して風圧抵抗を低減、CO2削減効果の検証を開始~

(一般財団法人)日本海事協会が産学官と連携して取り組んでいる「業界要望による共同研究」のスキームから研究支援を受け、商船三井テクノトレード(株)、 (株)大内海洋コンサルタント、(株)三井造船昭島研究所、(国立大学法人)東京大学と共同で、コンテナ船における風圧抵抗を低減する風防を開発し、商船三井が運航するコンテナ船“MOL MARVEL”の船首部に取り付け、実際の航海でのCO2の削減効果を検証します。

近年のコンテナ船の大型化に伴い、甲板上に積載するコンテナの高さも増大し、それによる風圧抵抗も無視できない程度まで増加していることから、費用対効果に優れた積極的対策が求められています。今回の新型風防の開発にあたっては、風洞試験を通じて船首の空力形状を検討し、風防本体の重量の削減に加えて風圧抵抗の低減効果が最大限得られる様、積載されたコンテナの最前列を囲う馬蹄形デザインを採用しました。本風防は(一般財団法人)日本海事協会が定める波浪衝撃荷重に関する規則に対して十分な設計強度を有しています。また、風防の後方両舷側には整流用コンテナを斜めに配置する事により船側面を平滑化し、さらなる風圧抵抗の低減を実現します。

これらの対策により、6,700TEU型コンテナ船が北太平洋航路を航海速力17ノット(時速約31km)で航行する場合、年間平均約2%のCO2削減効果を見込んでいます。また、風防による荒天航行時の青波(*)の打ち込み対策としての効果も期待されます。

(*)船の船首甲板上に打ち付けられる大波のこと

VPC(Variable Phase Cycle)二相流サイクル

VPCはこれまで未活用であった低温熱源の排熱を回収する装置で、主機関掃気冷却器の排熱を利用し発電します。低沸点媒体を使用することで、低温熱源からの動力回収が可能となります。
当社は、(一財)日本海事協会、三井造船(株)と共同で、対象船を選定し、実船搭載によるCO2削減効果を実証する予定です。

機関掃気冷却器に設置された熱交換器で、作動媒体が蒸発することなく熱回収することがVPCの特長です。これを可能にするのが二相流ノズルと二相流タービンです。作動媒体はノズルを通過する際に気液二相流となり、気相が加速されると同時に気相から液相に運動量が伝達され二相流ジェットとなり、これによりタービン動翼を回転させて動力を回収します。液相のまま熱交換することから、機器がシンプルになります。

VPC
VPC

再び風をつかう

船舶は、大昔より風を帆に受けて航海を行ってきましたが、エンジンの発展により一般商船で帆が使われることはなくなりました。CO2排出量の削減が求められるなか、大昔から存在する帆を活用した推進は今一度検討されるべき手段と考えられます。当社は風の力を、現代の最新技術により最大限有効活用することができる新型帆装装置「Power Assist Sail」の開発を進めています。「Power Assist Sail」の開発は(一般財団法人)日本海事協会および三井造船(株)、(株)三井造船昭島研究所と共同で進めています。

  • 帆本体はアルミ合金製、マストおよび駆動部分は鋼製であり、耐久性に優れる。
  • 風向・風速、船速、船首方位に応じて最大の推力が得られるように、帆角度を自動制御する。
  • 荒天時、あるいは無風時には、マスト下部を水平に屈曲させて格納可能な機構を設けており、船舶の運航に与える影響を最小限に留めることが可能である。

「Power Assist Sail(新型帆装装置)」の研究開発

船舶は、大昔より風を帆に受けて航海を行ってきました。エンジンの発展により、一般商船で帆が使われることはなくなりましたが、CO2排出量の削減が求められる中、帆による推進は今一度検討されるべき推進手段と考えられます。そのため、当社では、(一般財団法人)日本海事協会、三井造船(株)および(株)三井造船昭島研究所とともに、大昔から存在する風の力を、現代の最新技術により最大限に有効活用することができる新型帆装装置「Power Assist Sail」を開発。陸上プロトタイプによる試験を終了しました。

Power Assist Sailは、横風時には飛行機と同じ揚力を、追風時には抗力を、それぞれ主に利用することで船舶の推進力増加に寄与します。
帆が小型であることを生かして、既存の船舶の設計を大幅に変更することなく搭載できることを目指しています。そのCO2排出量削減効果は2~5%を想定しています。

本研究開発は(一財)日本海事協会の「業界要望による共同研究」のスキームにより研究支援を受け、当社と三井造船(株)、および(株)三井造船昭島研究所と共同で実施しています。

ウインドチャレンジャー計画
東京大学が主宰する「ウインドチャレンジャー計画」に参加し、風力を利用した帆を主体に推進機が補助する船の研究を行っています。当社のほかに海運2社、(一般財団法人)日本海事協会、造船会社などが参加する同計画は2009年9月に開始され、現在、複合材料を使用した大面積硬帆翼の開発のほか、開発対象船型の要目検討、流体解析手法、ウェザールーティング手法の開発を行っています。

LNG燃料船

液化天然ガス(LNG)は、船舶の燃料として使用される重油と比較して、CO2、NOx、SOx、PM(煤塵)の排出量の大幅な削減が可能となります。当社ではあらゆる船種でLNG燃料船を検討しています。LNG燃料船の実現には、専用エンジンの開発が重要課題の一つとなっています。当社では、ガス炊き低速ディーゼルエンジンのデモンストレーション運転を実施するなど、早期実現に取り組んでいます。

最適運航支援システム (ICTの利活用/スマートシッピング推進室)

最適運航姿勢計算システム

船舶のCO2排出量削減に向けた技術として、運航姿勢(喫水、トリム)の最適化が注目されています。燃費削減を実現する最適運航姿勢に着目し、CFD(*)計算、水槽試験および実船試験を行い、運航姿勢最適化によるCO2削減効果(最大4%)を確認しました。当社は現在、共同研究の枠組で任意の船型に対して、少ない船型情報から最適運航姿勢を精度良く計算するシステムを開発中です。

(*) CFD:Computational Fluid Dynamics。 計算流体力学。

低摩擦型船底塗料

塗膜にできる微細な凹凸に水をとらえて凹凸部分を減少させ、摩擦抵抗を減らします。これまでの当社性能解析実績では、個船ごとにバラつきはあるものの、3%以上の省エネ効果を確認しました。現在は次世代型塗料(A-LF-Sea)の検証に入っています。

高効率排熱エネルギー回収システム搭載船

高効率排熱エネルギー回収システム高効率排熱エネルギー回収システムを搭載した大型ばら積み船“AZUL BRISA”が2014年6月16日、竣工しました。「高効率排熱エネルギー回収システム」は、主機関の排熱エネルギーを、発電機能を有する過給機(ハイブリッド過給機)と、蒸気タービンを組み合わせた発電機(ターボジェネレーター)で回収・発電します。この電力は、船内の電力をまかない、さらに主機関の軸加勢モーターを介して推進に利用して、発電機および主機関の燃料消費量を減らすことでCO2の低減に貢献します。本船は洋上での試運転において、5%以上のCO2削減効果が確認されました。
また、同様のコンセプトで開発された、主機関の排熱エネルギーを利用した推進アシストシステムが評価され、2014年(公社)日本船舶海洋工学会日本船舶海洋工学会賞(発明考案等)に選ばれました。

「ECO SAILING」の徹底

当社では、燃料削減と環境負荷低減に取り組む省エネ推進の考え方を、「ECO SAILING(エコセーリング)」と呼んでいます。環境技術の研究・開発と併せて、運航手法による努力による燃料削減の取り組みも徹底しています。具体的には、(1)減速運航の適切な実施、(2)気象・海象の予測、(3)最適トリム、(4)最適航路の選定、(5)船の浸水表面積の軽減、(6)機器類の運用・保守の最適化、(7)省エネ船型の開発、(8)PBCFの装着などの対策を実施しています。

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