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2004年3月8日
世界初・舶用風力発電装置の実船実験を開始
〜チャレンジし続ける商船三井の環境技術〜
当社は、2002年から学校法人東海大学および西芝電機(株)との共同開発を進めてきた「舶用風力発電装置」を完成させ、木材チップ運搬船
”TAIHO MARU”に搭載し、実用化に向けた実験を開始します。
3月5日に(株)新笠戸ドック(山口県下松市)で本装置を設置した”TAIHO
MARU”は、3月10日に、オーストラリアに向けて出港予定です。実験航海中、本装置で発電された電力は、船橋の冷暖房に利用します。
「舶用風力発電装置」が、航行する船舶で利用されるのは、世界初の取り組みです。
1.舶用風力発電装置の特長
今回当社が導入する「舶用風力発電装置」は、東海大学 総合科学技術研究所 関
和市教授の開発による「直線翼垂直軸型」で、コンパクトな形状と風向を選ばない無指向性から、船上での使用に最適と判断したもの。さらに、大型化が可能で、今後の実用化推進において、あらゆる船型に対応できる型である。
本装置は、船上でも最も強い風をうける場所に設置した。本装置が発電する電力の系統は他の電源系統からは独立させてあり、本実験が他の系統に影響を及ぼすことはない。
本装置は、風を受けとめ電力をおこす「発電機」、おこした電力を溜めておく「蓄電池」、風速に応じた電力制御、制動制御を行う「制御装置」、今後の開発に生かすための「データ収集装置」で構成される。本装置で発電された電力は、一旦蓄電池に蓄電され、蓄電池から船橋に実験用に設置した冷暖房装置に給電される。発電装置の発電量、及びその他データは自動的にデータ収集装置に記録される。陸上における実験データに、船上における風力を加味した試算では、年間7,000〜9,000kWhの発電が可能であり、船橋に設置した冷暖房装置に利用する。
風車:直線翼垂直軸型 (高さ2m× 幅2.5m)
定格出力:3kW
発電機:永久磁石式同期発電機(塩害、振動、動揺対策を施した舶用仕様)
2.経緯(背景)
当社は、船舶における環境対策(CO2、NOx、SOx等排出削減)の一環として、風力を発電源とする自然エネルギーの導入を検討してきた。
海上での厳しい環境に対応できる装置として完成させるため、舶用電機のスペシャリスト西芝電機(株)と共に、東海大学関和市教授の指導を受けながら開発を進めた。
実船への適用は、”TAIHO MARU”を建造した(株)大島造船所の協力、また傭船者である日本製紙(株)の快諾を得て完了した。また日本海事協会(NK)から、舶用機器として実船での利用可能との承認を取得した。
3.今後の取り組み
今回の実験航海を皮切りに、本装置の発電能力に関するデータの収集・解析を継続し、将来的には本船居住区等における補助的電源として位置付け、搭載対象船を広げて活用法を探って行く。
本装置について、以下のとおり公開を予定している。
1)2004年4月14日(水)〜16日(金)
国際海事展「SEA JAPAN」(於:東京ビックサイト)の西芝電機(株)ブースにおいて、パネルによる展示実施。
2)2004年4月14日(水)11:30〜12:00 上述「SEA
JAPAN」の「ニューテクノロジーセミナー」で講演。(東海大学、西芝電機(株)、(株)商船三井の共同講演)
3)2004年度の電気学会等で本開発機器及び実験結果を発表予定。
4.ご参考
「舶用風力発電装置」搭載船の概要
木材チップ専用船‘TAIHO MARU’
1996年9月 (株)大島造船所建造
総トン:40,322トン
主機関連続最大出力:9,900馬力(110rpm)
速力 約14ノット
以 上
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