VLEC向け船員教育プログラムが世界初のSIGTTOスタンダード認証を取得
～高度化・多様化する液化ガスの安全輸送に適応した優秀な船員を育成～

2016年03月18日

株式会社商船三井（社長：池田潤一郎、本社：東京都港区、以下「商船三井」）は、新たに運航することとなったVLEC（Very Large Ethane Carrier）（*1）向けに、船員教育プログラム“LEG（Liquefied Ethane Gas）/ LPG Training Course”を立ち上げました。今般、このプログラムがSIGTTO（*2）の定めるLEG船員 / LPG船員に必要とされる能力基準を満たすものであることが認められ、研修の実施主体である株式会社MOLマリン（*3）に対して、DNV GL（*4）による認証が発給されました。

商船三井はSIGTTO準拠のLNG船員教育プログラム“LNG Carrier Standard Training Course”（*5）を長きにわたり運用してきましたが、今回これに“LEG / LPG Training Course”を加えることで、液化ガス輸送に関するすべての研修について、SIGTTO認証を取得した標準コースを自社研修施設で開講できる世界で初めての船社となりました。

商船三井は、インド・リライアンス・インダストリーズとともに、米国積みインド向け液化エタンの海上輸送プロジェクト（*6）に参画しており、2016年末より順次竣工するVLEC6隻には今回認証を受けた“LEG / LPG Training Course”を修了した船員が乗船します。

商船三井グループは、今後も拡大が見込まれるエネルギー輸送需要に応えるべく、船員教育プログラムの見直しおよび運用を継続的に行うことにより“世界最高水準の安全運航”を支える船員の育成に努めていきます。

(*1) VLEC（Very Large Ethane Carrier）
約80,000m³以上の積載能力を有する液化エタン輸送の専用船。

(*2) SIGTTO（Society of International Gas Tanker & Terminal Operators Ltd.）
国際ガスタンカー運航者及び基地操業者協会の略。LNG、LPGの生産・輸送から消費まで事業全体の安全確保を目的とした協議を行い、LNG船員研修の国際基準である「SIGTTOスタンダード」等を策定している。

(*3) 株式会社 MOLマリン
商船三井100%出資連結子会社。事業内容は、海洋事業・港湾事業・船舶運航・船舶管理及び貨物輸送事業に関するコンサルティング、船員・海技者の教育・養成、労働者派遣、船舶運航、船舶管理。
ウェブサイト：http://www.molmc.co.jp/index.html

(*4) DNV GL
リスクマネジメントに関する第三者機関であったノルウェー・Det Norske Veritasとドイツ・Germanischer Lloydの合併によって設立。第三者認証機関、船級協会、オイル・ガス分野のリスクマネジメント、風力・電力送配電分野のエキスパートを主とする世界有数のサービス・プロバイダー。

(*5) 2007年3月14日付プレスリリース
LNG船船員研修プログラムSIGTTOスタンダード認証を取得

(*6) 2014年12月25日付プレスリリース
インド・リライアンス社と液化エタン長期海上輸送契約を締結～世界初の大型エタン専用船6隻に関与～