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就航船へのSOXスクラバー搭載検討を開始
~国際ルール発効に先行した環境対応への取り組み~

2016年06月06日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、一般財団法人日本海事協会(会長:冨士原康一、本社:東京都千代田区)、南日本造船株式会社(社長:池辺隆太郎、本社:大分県臼杵市)、株式会社三和ドック(社長:寺西勇、本社:広島県尾道市)、バルチラジャパン株式会社(社長:大西良彦、本社:東京都中央区)と5社共同で就航船へのSOXスクラバー(註1)搭載の検討を始めました。

今後より一層厳しくなるSOX排出規制(註2)の国際条約発効に先んじる取り組みで、構造上他船種と比べて搭載難易度が高い自動車船を対象とし、かつ、新造船と比べ搭載がより困難な就航船で検討します。

搭載に当たっての詳細設計を完了させるとともに、3Dスキャニングなど最新技術を用いて作業効率化にも取り組みます。また、日本海事協会と、SOXスクラバー製造で世界トップクラスの実績を誇るバルチラジャパンと共同で行うことで、より多角的な検討とし、その成果が船級ルールやガイドライン整備の一助となることを目指します。

商船三井グループは、環境負荷低減、安全運航に寄与する技術の開発および導入に今後も積極的に取り組み、安全、安心な輸送サービスを提供していきます。

(註1)SOXスクラバー
排ガス中に含まれるSOX (硫黄酸化物)を除去する装置。本装置を使用することで、低硫黄燃料を使わずとも、国際条約で規制されるSOX排出規制を満たすことが可能となる。

(註2)SOX排出規制
船舶からのSOX排出については、船舶からの海洋汚染等を防止する国際条約である海洋汚染防止条約(MARPOL条約)附属書Ⅵ(大気汚染防止)において規定され、北米等の大気汚染物質放出規制海域(ECA:Emission Control Area)では硫黄含有量が0.1%以下の燃料油を使用する必要がある。一般海域(ECAを除く全海域)では、2020年もしくは2025年に使用燃料油の硫黄含有量上限が、現行基準の3.5%から0.5%へ引き下げられる見込みで、既に就航している船舶にも適用される。