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火災早期検知に向け、新造LNG燃料自動車船の貨物艙内へAIカメラ搭載を決定

2023年11月15日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、火災早期検知に向け、現時点で新造発注が決まっており2024年以降 順次竣工予定のLNG燃料自動車船10隻(註1)の貨物艙内へ カメラおよびCaptain's Eye(CEO:Uri Ben-Dor、CTO:Doron Oizerovich、本社:イスラエル)の開発したAIシステムを導入します。今後、既存船や以降手配する自動車船への導入も検討していきます。

今回導入を決めたCaptain's EyeのAIシステムは、カメラに捉えられた映像をAIが異常と判断した場合、本船上の乗組員および陸上の管理者に警報を発信します。現在 当社の自動車船には、火災警報装置(煙検知器)が全船に搭載されていますが、本システムを導入することで、より早い煙検知が可能となります。また、本船および陸上両方から貨物艙の映像を確認できるため、迅速な初期消火作業につながります。

Captain's EyeのAIシステムは、主に機関室や甲板上での異常を検知するためのシステムとして、海外の商船等で導入されています。当社は、同社と共同で自動車船「ONYX ACE(オニキス エース)」に搭載されている貨物艙内カメラを用いてAIシステムの煙検知の実証実験を進めてきました。複数回にわたる実験を通じてAIシステムの機能改善を進め、少量の煙での検知にも成功するなど有効性を確認できたため、自動車船への同社AIシステムの搭載を決定しました。

今後も当社は自動車船の貨物艙内における火災対策を推進し、当社運航自動車船隊の安全運航を確立させます。

実験用に出した煙を検知した際のモニター画面

(註1) LNG燃料新造自動車船について、当社は2022年5月9日付プレスリリース「LNG燃料自動車船4隻の追加建造を決定~2030年までに「LNG燃料船90隻」を着実に推進~」で発表している8隻に加え、2隻新造発注することを決めています。


商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。