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ポーランド Gaz System向け新造FSRUの長期用船契約を締結
~2027-28年に竣工し、ポーランドのエネルギーセキュリティに貢献~

2024年04月25日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、ポーランド国営ガスパイプライン会社GAZ-SYSTEM S.A.(本社:ポーランド ワルシャワ、以下「Gaz System(読み:ガス システム)」)との新造FSRU(註1)1隻の長期用船契約を締結しました。本船は2027年竣工を目指しHD Hyundai Heavy Industry(本社 : 韓国)にて建造され、当社が船舶管理を担う予定です。

本件は、ポーランドのグダンスク港から沖合3 km程度の場所に新規浮体式LNG受入ターミナルを建設するものであり(以下「本プロジェクト」)、本船はそのターミナルにおいて受け入れ基地と貯蔵施設という中心的な役割を果たすものとして投入されます。ポーランドにとって初めてのFSRU導入となるもので、同国のエネルギーセキュリティの戦略的強化に寄与するとともに、欧州委員会により地域レベルで貢献するインフラ開発プロジェクトである”Project of Common Interest”(註2)に指定される等、欧州委員会にとっても関心の高い地域密着型のインフラプロジェクトとなります。

本プロジェクトの位置関係(Courtesy of GAZ-SYSTEM)
FSRUのイメージ写真(右がFSRU)

当社グループは、海運業を中心に様々な社会インフラ事業を展開し、環境保全を始めとした変化する社会のニーズに技術とサービスの進化で挑むことをグループビジョンとしています。本件はグループビジョンに加え、経営計画「BLUE ACTION 2035」で掲げる海洋事業、非海運事業の拡大、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」での戦略の一つ「グループ総力を挙げた低・脱炭素事業拡大」にも合致する取り組みです。また、欧州・アフリカの地域組織主導の元で推進されているプロジェクトとして「BLUE ACTION 2035」で掲げる地域戦略の先駆け的な存在となるプロジェクトです。当社グループは、人・社会・地球のサステナブルな発展に貢献し、青い海から豊かな未来をひらきます。

(註1) FSRUは、Floating Storage and Regasification Unitの略で、LNGを洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行い陸上へ送出することができる浮体式設備です。陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、コストを抑え、かつ工期を短くできるという利点があります。
本FSRUについては、2024年2月2日付当社プレスリリース「ポーランド Gaz System向け新造FSRU1隻の定期用船契約に関する優先交渉権を獲得」もご参照ください。

(註2) EU加盟国の2カ国以上に便益をもたらし、CO2排出削減といった環境性、市場統合と競争活性化などの経済性、そして供給の安定に寄与する開発事業で、EUのEnergy Infrastructure Regulation(EU Regulation No347/2013)が認定をします。

【本船概要】

主要寸法 全長294.00m 船幅46.00m
船型 船型170,000m3メンブレン型
造船所 Hyundai Heavy Industry
竣工予定 2027年

商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Human & Community -人の活躍と地域社会の発展」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。