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Q5:市況以外にリスクはありますか?

市況以外のリスクと商船三井の安全運航体制

海運業における市況以外のリスクとしては、為替や燃料油価格等の変動を挙げることができますが、お客様や社会からの信用にも影響を及ぼし得るリスクとして、船舶運航上のリスクがあります。大洋を航行する船舶は荒天などによる海難事故や海洋汚染を起こすリスクと無縁ではいられません。また、航路によっては戦争、テロ、海賊などに遭遇する地政学的リスクにもさらされます。

例えば、中東から日本などアジア諸国向けの原油は大型タンカーで約3週間をかけて運ばれてきますが、様々な紛争や政情不安、海賊遭遇のリスクがある海域を通過します。荒天遭遇ということでは、「スーパー台風」などの異常気象が年を追うごとに激しさを増しています。このような環境のもとで安全に貨物を輸送し、お客様と社会の信用に応えるには、警戒のレベルを一層上げる必要があります。

商船三井は独自の取り組みとして、全運航船の位置・動静や気象・海象情報等をリアルタイムにモニターし、本船や陸上関係者に伝える安全運航支援センター(SOSC)を設置しています。海技者2名(うち1名は船長経験者)が常駐し、365日24時間体制で、荒天・津波などの気象・海象情報や、海賊・テロなどに関する情報を把握し、「船長の視点」で本船や陸上関係者に連絡することで、世界のあらゆる海域で航行する800隻を超える当社グループ運航船の安全運航を支援しています。高度化する船舶機器を操作する機関士がマニュアルにない現象に遭遇した時や、船長・航海士が想定外の異常気象に遭遇した際に、当社での乗船履歴が長い船長経験者の知見や判断が、大きな力となります。

今日、政情不安や異常気象といった不確実性が増す一方で、LNG船に代表されるように輸送技術は高度化しています。「船長を一人にしない」をスローガンとする商船三井の安全運航支援センターは、海上で働く船員を強力にサポートし、日夜、当社運航船の安全運航を支えています。

【4ゼロ】
“世界最高水準の安全運航”を目指し、商船三井が掲げる継続的目標。
重大海難事故・油濁による海洋汚染・労災死亡事故・重大貨物事故をゼロにすること。
安全運航管理センター(SOSC)

当社のリスク管理や安全運航について更に詳しくお知りになりたい方は以下をご覧ください。