2024年12月25日
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)がフィリピンのMagsaysay Maritime Corporation(註1)と共同運営する自営商船大学「MOL Magsaysay Maritime Academy」(以下「MMMA」)が、2024年12月13日に、国土交通省の「機関承認制度」における特定船員教育機関として認定されました。
従来は、海外の船員養成機関を卒業した者が船員として日本籍船に乗るためには、国土交通省が実施する承認試験等に合格する必要があります。上記認定によりMMMAの航海科・機関科で所定のカリキュラムを修了・卒業し、比国の海技免状を取得した船員は、日本の承認試験等が免除され、日本籍船の船舶職員(船長・航海士または機関長・機関士)として乗ることが可能となります。
上記認定を取得するためには国土交通省の厳しい基準をクリアする必要があり、今回の認定は、MMMAの教育体制や訓練設備、学業成績(註2)などにおいて、その教育プログラムの質の高さと長期的な信頼が国土交通省から認められた証となります。
当社グループは、今後も大学教育を通じたフィリピン人船員の育成に引き続き尽力し、日本商船隊の安全運航を支える優れた船員の育成に努めてまいります。また、MMMAを通じてサステナビリティ課題の一つである「人の活躍と地域社会の発展」にも繋がる船員育成・雇用創出に尽力し、社会インフラ事業の責任ある担い手として、「安全」なオペレーションで人々の毎日の“あたりまえ” を支え続けます。
【MMMAの概要】
学校名:MOL Magsaysay Maritime Academy Inc.(4年制の商船大学、全寮制)
所在地:フィリピン Cavite州 Dasmariñas市 Salitran(首都マニラから南に約30km)
学生数:1学年あたり最大300名(航海科、機関科各々で約150名)
開校:2018年8月
学長:Dr. Michael C. Morales
(註1)フィリピン最大級の船員配乗会社。1997年に船員配乗会社Magsaysay MOL Marine, Inc.を同社と共同で設立。
(註2)2024年5月にコロナ禍以降5年ぶりに開催された、Philippine-Japan Manning Consultative Council, Inc主催の「MSAP: Maritime Schools Assessment Program(フィリピン海事教育機関向け全国共通テスト)」に本学として初めて参加し、航海科・機関科ともに全国第2位の快挙を達成。
商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Human & Community -人の活躍と地域社会の発展-」にあたる取り組みです。