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フィリピンでの新人船員教育訓練「職員候補生プログラム」5期生卒業式典を挙行
~安全運航を支える中心的な存在としての活躍を期待~

2016年03月10日

卒業式典であいさつする当社会長 武藤光一
卒業式典であいさつする当社会長 武藤光一

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区)は、船舶運航での高い安全水準を支える船員の育成を目的として「職員候補生プログラム(3rd Year Program)」を導入しており、フィリピン国内の提携商船大学から選抜した3年次の学生を対象に、当社訓練施設Magsaysay Institute of Shipping(MIS)(*1)にて教育・訓練を実施しています。

このたび、第5期生がMISでの座学課程を修了し、安全運航を支える中心的存在としての活躍が期待される85名の卒業式典が執り行われました。式典には、フィリピン政府高等教育委員会Executive Director IVのAtty. Julito D. Vitriolo, Ceso IV氏をはじめ、フィリピン開発銀行 First Vice PresidentのPaul D. Lazaro氏、当社会長 武藤光一、専務執行役員 根本正昭他が出席しました。

式典では武藤から卒業生へ、「海運は、人々の日々の暮らしに不可欠なモノを安全・確実に運ぶことで、世界中の人々の豊かな暮らしを支えるという重要な使命を担っており、その世界に挑戦する皆さんを歓迎する。今後、荒波に遭遇したとしても、MISで培った知識・技能をいかんなく発揮し、道を切り開いていっていただきたい」とメッセージを伝えました。

また、根本からは「いくらマニュアルが整備され、テクノロジーが発達しても、船舶は時に予期せぬ自然の驚異にさらされることがある。そんな時こそ、人間の五感や培った経験、さらにはMISで身に付けた“シーマンシップ”を駆使し、困難を乗り越えて欲しい」と伝えました。

本プログラムは、フィリピン政府の推進するAcademe-Industry Linkage Program(AILP)(*2)の下、大学教育相当として認可されたプログラムです。選抜された学生は、大学教育課程の後半2年間を当社教育施設ならびに運航船舶にて教育を受けます。卒業生は今後、当社の居室増設訓練船(15隻)や運航船を利用した乗船訓練を経て、当社の船員として採用される予定です。なお、2018年6月の開校を目指して準備中の自営商船大学MOL Magsaysay Maritime Academy(MMMA)(*3)は、AILPを通じて培った実績と知見を基に、これを発展的に拡張し、さらに高い水準の船員を安定的に育成することを目指すものです。

スピーチする社長 池田潤一郎と現地グループ会社代表者
来賓とともに記念撮影に収まる卒業生たち

(*1) Magsaysay Institute of Shipping (MIS)
1993年に当社がMagsaysay Maritime Corporationと共同で設立。乗組員に対して実務訓練や規律訓練を行う。2007年からフィリピン国内の特定商船学校と提携し、補講による学生の能力向上や教員に対する技能的なサポート、海事カリキュラムの強化等を通じて、同国の海事教育体制の整備・強化に貢献している。

(*2) Academe-Industry Linkage Program(AILP)
産・学の提携により、学校側は学生の質を向上させ、産業界側はより質の高い学生の雇用を図る制度。

(*3) MOL Magsaysay Maritime Academy (MMMA)
2016年3月9日付プレスリリース「フィリピンでの自営商船大学設立を決定」