これまでの当社船舶技術の歴史

  • 1987
    PBCFの開発

    プロペラの後流にフィンを取り付けることで、プロペラハブ渦により失われるエネルギーを回収することに着目した最初の省エネ装置の開発に成功しました。製品化以降、4,300隻以上(※)に採用され、燃料消費を削減し、海運の温室効果ガス排出削減に貢献しています。
    (※:2024年時点)

  • 2003
    風圧抵抗軽減PCC(※)

    自動車運搬船の風圧抵抗を軽減し、斜航(※)を軽減することで、省エネを実現した新デザインの自動車運搬船「COURAGEOUS ACE」を竣工し、約5~8%の省エネ効果を実航海で実証しました。以降、当社の新造自動車運搬船のすべてに採用されシンボルとなっています。
    (※:PCC=Pure Car Carrier(自動車運搬船) 斜航:風や潮流などの影響で船の中心線と進行方向に角度が生じた状態で船が進行する状態)

  • 2009
    船舶維新

    CO2削減を目的に、3つのコンセプトを掲げる船舶維新が発足しました。

    • ISHIN-Ⅰ:自然エネルギーを利用したハイブリッド自動車船
    • ISHIN-Ⅱ:LNG燃料を使用したフェリー
    • ISHIN-Ⅲ:次世代の資源輸送を担う大型鉄鉱石専用船
    ISHIN-Ⅰ
    ISHIN-Ⅱ
    ISHIN-Ⅲ
  • 風力補助推進システムの開発
    産学連携により風力補助推進システムの開発に着手しました。
  • 2012
    “EMERALD ACE” 竣工

    ISHIN-Ⅰの取り組みとして世界初の新造ハイブリッド自動車運搬船が竣工しました。太陽光発電システムとリチウムイオン電池を組み合わせた給電システムを搭載し、自然エネルギーの利用と大型蓄電池の船上での利用を実証しました。

  • 2014
    “WARRAMBOO” 竣工

    ISHIN-Ⅲの中核技術である高効率排熱エネルギー回収システムを搭載した大型鉄鉱石船が竣工しました。

  • 2016
    船舶維新NEXT

    船舶維新NEXT -MOL SMART SHIP PROJECT-が発足しました。
    高度安全運航支援技術と環境負担軽減技術を2軸として営業力強化・企業価値向上につながる技術開発を推進。現在までの数多くのプロジェクトの基盤となっています。

  • 2017
    新型PBCFの開発

    1987年に開発したPBCFは2017年に改良型を開発、販売を開始しました。既に900隻を超える受注実績があります(※)。フィンの高さ、形状、ねじり部分を改良し、更なる性能向上を実現しました。
    (※: 2024年時点)

  • 2018
    「ウインドチャレンジャー」プロジェクト
    「ウインドチャレンジャー」プロジェクトとして、2009年より開発を進めてきた風力補助推進システムの製品化に向け、本格的に開発を開始しました。
  • FOCUS

    運航データ利活用に向けたプロジェクト「FOCUS」を始動しました。
    船上でのデータ取得と船陸間のデータ連携を深化させ、運航船から得られる詳細な航海・機関データを基に、造船工学手法による高精度な運航モニタリングや推進性能分析を行い、安全運航の強化と環境負荷の低減を実現しました。

  • 2022
    「ウインドチャレンジャー」初号機の就航

    風力補助推進システム「ウインドチャレンジャー」の商用機第一号を搭載した10万トン型石炭専用船「松風丸」が竣工しました。
    実航海で1日最大17%の、1航海において平均5~8%の燃料節減効果を達成しました。

  • 2023
    “さんふらわあ くれない” “さんふらわあ むらさき” 竣工

    ISHIN-Ⅱ、船舶維新NEXTの取り組みとして、国内フェリー初となるLNGと重油、それぞれを燃料として使用できる高性能Dual Fuelエンジンを搭載したフェリーが竣工しました。

  • 2024
    「ウインドチャレンジャー」搭載2隻目の就航

    ウインドチャレンジャー搭載2隻目のばら積み船「Green Winds」が竣工しました。