チーフ・
サステナビリティ・
オフィサー
メッセージ

サステナビリティ経営を通じて
経済価値と社会価値を創出し、
企業価値向上を目指します

執行役員
チーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSuO)
引間 透

当社グループは「青い海から人々の毎日を支え、豊かな未来をひらきます」という企業理念の下、創業以来、海上輸送を通じて日本や世界の物流を担い、グローバルな社会インフラ企業としての責務を果たしてきました。事業範囲や規模が拡大した現在も、引き続き当社グループが持続的に成長していくためには社会とともに発展・成長していくことが不可欠であると認識し、経営計画「BLUE ACTION 2035」においてサステナビリティを経営の中心に据えています。

昨今、エネルギー価格の高騰や地政学リスクの顕在化を契機として、脱炭素をはじめとしたESGへの取り組みに逆風が吹いているとする向きもあります。しかし、現実世界において異常気象が激甚化及び頻発化しており、世界の人々の生活が脅かされていることは紛れもない事実です。当社グループはグローバルな社会インフラ企業として、持続可能な社会の実現に向け、気候変動対策を始めとするサステナビリティへの取り組みを引き続き推進していきます。

一方、企業が持続可能であるためには収益性の確保が不可欠です。企業と社会のサステナビリティの両立を図るには、経済価値と社会価値を同時に創出し、事業成長を目指していくことが重要です。しかし実態としては、社会価値は高まる一方で経済価値が低下するというトレードオフに陥りやすい傾向があります。このトレードオフの関係をいかにトレードオン、すなわち経済価値と社会価値が同時に実現される関係に転換していけるかが、持続可能な社会を整備するための必要条件だと考えます。そうした仕組みの構築には、当社単独での取り組みにとどまらず、海運業界として、あるいは業界の垣根を超えてパートナーシップを築き協働していくことが重要だと考えています。特に脱炭素の分野では、当社グループは先駆的な役割を果たすべく国際的な場で積極的に意見を発信し、制度や規制の導入を通じた業界全体の脱炭素化のための働きかけを継続的に行っています。こうした活動を行うことで、志を同じくするパートナーとともに市場を創出し、サステナビリティがビジネスとして成立する仕組みづくりに貢献していきたいと考えています。

当社グループは、サステナビリティへの取り組みを事業成長のドライバーに活かすことで長期的な競争優位性を確立し、様々なビジネス機会において取引先や将来世代などあらゆるステークホルダーの皆様に選ばれる企業になることを目指しています。そのためにも、外部環境の一時的・短期的な変化に左右されず、長期的な視点をもって、自らの企業理念に従い、海を起点とした社会インフラ企業として世界経済の発展に貢献するとともに、環境をはじめとする社会課題の解決を通して企業価値向上に努めてまいります。

引き続き、当社グループに対するご理解とご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。