2026年07月28日
株式会社商船三井(社長:田村 城太郎、本社:東京都港区、以下「当社」)は、名古屋港水族館が行うアカウミガメの回遊経路調査(註1)に、当社自動車船(船名:「LIBERTY ACE」リバティエース)による海上輸送で協力しました。この取り組みは2023年に始まり、今年で4回目となります。





日本時間7月10日 一頭ずつゆっくり放流
6月29日、名古屋港金城ふ頭で本船に積み込まれたアカウミガメ30頭は、10日間の船旅を経て、日本時間7月10日、同じく名古屋から乗船した水族館関係者2名と本船の乗組員の手によって太平洋に放流されました。
1987年、日本で標識を装着したアカウミガメ1頭が米国カリフォルニア州サンディエゴ沖で確認されたことを契機に、日本沿岸で産卵するアカウミガメが太平洋を横断して北米沿岸まで回遊する経路について研究が進められてきました。その後、エルニーニョ現象に伴う海水温の上昇によって形成される暖水域を、アカウミガメが「熱回廊」として利用して回遊するという「熱回廊仮説」が提唱されました。
この仮説の検証を目的として、名古屋港水族館は米国スタンフォード大学をはじめとする国内外の研究機関と連携し、アカウミガメの回遊経路や生態に関する調査を実施しています。当社は2023年より毎年、日本からカリブ海方面へ向かう自動車船を利用して、本調査に協力してきました。
放流されたアカウミガメは、2~4歳で甲長40~60cm、体重10~20kgと比較的大きく、飼育下で育った個体であっても、放流後は速やかに野生環境へ適応できる性質を備えています。昨年7月に放流された28頭のうち、21頭が現在も追跡可能な状態にあります(註2)。2年ぶりにエルニーニョ現象が発生したと言われる今年、放流されたカメたちは太平洋をどのように泳いでいくのでしょう。

海を事業活動の場とする当社グループにとって、生物多様性を含む海洋環境保全の取り組みは、当社グループと未来社会のための重要な使命です。その実現に向けて、海洋生態系の保全に資する科学的調査の支援に取り組んでいます。
当社の航路網や輸送機能を活用することで、研究機関だけでは実現が難しい実海域での調査に協力し、絶滅危惧種であるアカウミガメの回遊経路の解明、ひいては生物多様性保全に向けた科学的知見の蓄積に貢献してまいります。
(註1) 「熱回廊仮説」に関する調査プロジェクト「STRETCH」(Sea Turtle Research Experiment on the Thermal Corridor Hypothesis)では、2023年から今回まで、太平洋上を航行する当社自動車船から合計111頭のアカウミガメを放流しました。甲羅に取り付けた送信機から発信される位置情報で回遊経路を探り、海洋環境のデータを詳細に分析することによって、絶滅危惧種であるアカウミガメの効果的な保護活動に結びつけています。
(註2) こちらのサイトから、2023年からこれまでに放流されたアカウミガメの位置情報を確認できます。また、放流時の船内の様子などもご覧いただけます。

「BLUE ACTION MOL」は企業の成長と持続可能な社会を両立させる、商船三井グループのサステナブルアクションの総称です。この言葉に、地球上の環境や生き物のために、グループが思いを一つとして社会貢献活動を推進する意思「for ALL」を込め、商船三井グループの社会貢献活動を「BLUE ACTION for ALL」と設定し、重点分野に基づいた取り組みを推進しています。
社会貢献活動 | サステナビリティ | 商船三井