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シンガポールにおけるFSRU事業に対するプロジェクトファイナンス契約を締結
~重点投資分野である海洋事業の更なる成長に向けて~

2025年12月23日

株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、シンガポール・ジュロン港で操業予定の新造FSRU(註1)1隻(以下「本船」)について、株式会社国際協力銀行(以下「JBIC」)、株式会社三菱UFJ銀行(以下「MUFG」)、DBS Bank Ltd.(以下「DBS」)、Oversea-Chinese Banking Corporation Limited(以下「OCBC」)、および Standard Chartered Bank(Singapore)Ltd.(以下「SCB」)から構成される銀行団との間で、2025年12月22日付でプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結いたしました。

本FSRU事業(註2)は、シンガポールにおける初のFSRU導入を実現するものであり、国内発電量の約95%を輸入天然ガスに依存する同国にとって、将来の電力インフラを支える重要な基盤となります。

本船イメージ(提供:Hanwha Ocean Co., Ltd.)

今回の融資は、FSRU事業を通じてお客様によるLNGの多様な調達と安定供給の確保を支援する当社の使命に加え、日本企業のアジア地域における事業展開を支援するJBICの理念、そしてアジアにおけるエネルギートランジションの進展と脱炭素化への貢献を重視するJBIC、MUFG、DBS、OCBC、SCBの取り組みが一致したことで実現に至りました。公共性の高いエネルギーインフラを国際協調の枠組みのもとで整備する本プロジェクトは、地域の持続的成長に寄与する象徴的な案件でもあります。

当社グループは、海運業を中心に様々な社会インフラ事業を展開し、環境保全を始めとした変化する社会のニーズに技術とサービスの進化で挑むことをグループビジョンとしています。本件はグループビジョンに加え、経営計画「BLUE ACTION 2035」で掲げる海洋事業、非海運事業の拡大、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」での戦略の一つ「グループ総力を挙げた低・脱炭素事業拡大」にも合致する取り組みです。当社グループは、人・社会・地球のサステナブルな発展に貢献し、青い海から豊かな未来をひらきます。

(註1) FSRUは、Floating Storage and Regasification Unitの略で、LNGを洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行い陸上へ送出することができる浮体式設備です。陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、コストを抑え、かつ工期を短くできるという利点があります。

(註2) 詳細は2024年10月23日付プレスリリース「シンガポール初のFSRU長期定期用船契約を締結~同国のエネルギー安定供給に貢献~」をご参照ください。


商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題(マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Human & Community -人の活躍と地域社会の発展-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。