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省エネを実現するPBCF(Propeller Boss Cap Fins) 受注実績3,000隻を達成

2015年05月20日

株式会社商船三井
商船三井テクノトレード株式会社

株式会社商船三井(社長:武藤光一、本社:東京都港区、以下「商船三井」)、株式会社西日本流体技研(社長:松井志郎、本社:長崎県佐世保市)およびナカシマミツワプロペラ株式会社(社長:中島祐介、本社:三重県名張市)が開発し、商船三井テクノトレード株式会社(社長:青砥修吾、本社:東京都中央区)が販売しているプロペラ装着型省エネ装置PBCF(Propeller Boss Cap Fins)の受注実績がこのたび、3,000隻を達成しました。

PBCFは船舶のプロペラに装着する省エネ装置です。これによりプロペラ後方に発生するハブ渦が消えプロペラ効率が改善し、船舶の燃料消費量を3~5%削減することで、例えば大型コンテナ船では年間9,000トン以上のCO2排出量を削減します。

ハブ渦の比較


装着前


装着後

装着後は中心部の渦が消えます。


装着されたPBCF
(丸で囲まれたものがPBCF)

PBCFは1986年に研究開発を開始し、翌1987年に販売を開始。国内船主を中心に採用実績を重ね、販売開始19年目の2006年に受注1,000隻を達成しました。その後、燃料価格の高騰およびCO2排出量削減に向けた世界的な意識の高まりを背景に、海外の船主・運航者にも幅広くPBCFが認められ採用された結果、1,000隻達成から5年目の2011年には2,000隻、更にわずか4年後の今年、3,000隻を超える受注を達成しました。

PBCFの特長は以下の通りです。

  • 3~5%の燃料消費量削減効果、ならびにCO2排出量削減効果
  • プロペラトルクの軽減効果
  • プロペラの通常ボスキャップと取り替えるのみで、簡単な付帯工事による 取付けが可能。船殻など他の部分の改造不要。
  • プロペラと一体で作動、可動部無し。
  • プロペラの形状に合わせ、最適設計システムによりオーダーメイドで製作する。 受注から納入までのリードタイムは3~4ヶ月。
  • 取付け後メインテナンスフリー(ドック時に外観点検して磨く程度)、効果は永久。
  • 船尾振動、水中騒音の軽減効果
  • 舵の侵食(エロージョン)の解消効果

通常のボスキャップと同様にボルトのみでプロペラに固定され、極めて簡単に装着が出来ること、また、可動部も無く装着後のメンテナンスも不要であることなどから、PBCFは販売開始から約30年経った現在に於いても、船舶の省エネ装置としては異例の売れ行きを誇り、ベストセラーとして確固たる地位を築いています。

商船三井グループは、中期経営計画「STEER FOR 2020」で掲げる「変革を通じた確かな成長」の実現に向け、環境負荷を低減する次世代船構想「船舶維新」プロジェクトにも取り組んできました。PBCFはその重要な要素技術の一つです。商船三井グループは、今後も様々な環境技術の開発に取り組み、船舶からのCO2排出の削減に寄与することで、地球環境の保全に貢献します。

【ご参考】
商船三井テクノトレード株式会社 会社プロフィール

英文名 : MOL Techno-Trade, Ltd.
創業 : 1948年6月11日
資本金 : 4億9000万円
主要事業 : 船舶用の燃料油・潤滑油・各種機器・資材・部品・通信関連機材等の販売の他、陸上用空調機器・産業用機器の販売、不動産仲介販売、国家石油備蓄基地貯蔵船の管理業務等を行う。
環境関連の取扱商品にはPBCFの他、遮熱塗料、船上発生廃棄物減容機、省エネ照明器具などがある。安全関連の商品としては撒積船ホールド用点検足場・メンテナンス 足場などを取り扱う。
会社ホームページ http://www.motech.co.jp/
PBCFオフィシャルサイト http://www.pbcf.jp/index_jp.html