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フィリピンでの新人船員教育訓練「職員候補生プログラム」6期生卒業式典を挙行
~安全運航を支える中心的な存在としての活躍を期待~

2017年03月21日


卒業式典であいさつする当社社長 池田 潤一郎

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区)は、船舶運航での高い安全水準を支える船員の育成を目的として「職員候補生プログラム(3rd Year Program)」を導入しており、フィリピン国内の提携商船大学から選抜した3年次の学生を対象に、当社訓練施設Magsaysay Institute of Shipping(MIS)(*1)にて教育・訓練を実施しています。

このたび、第6期生がMISでの座学課程を修了し、安全運航を支える中心的存在としての活躍が期待される88名の卒業式典が執り行われました。式典には、Development Bank of the Philippines, PresidentのCecilia C. Borromeo氏をはじめ、MARINA, Deputy Executive Director for STCWのAtty. Maximo I. Bañares, Jr.氏、当社社長 池田潤一郎、取締役 専務執行役員 橋本剛、専務執行役員 根本正昭他が出席しました。

式典では池田から卒業生へ、「海運業界の現状は厳しいものであるが、皆さんの若い熱意とエネルギー、アイデアで切り開けるものと信じている。船員となれば安全運航への責任が重くのしかかるであろう。そんな時はMISで培った知識・技能をいかんなく発揮してほしい」とメッセージを伝えました。

また、根本からは「今日という日は船員としての第一歩に過ぎない。学業で成功を収めることは称賛に値するが、それだけが重要というわけではない。受け身ではなく、どうしたら良い結果を導けるのかを常に考えて行動すること。仕事を通じて、目標とする船員に近づけるよう志を高く持ち、自分の価値を高めていってほしい」と伝えると共に、当社グループの社員が永続的に継承していく価値観として制定した「MOL CHART」(*2)を紹介しました。

本プログラムは、フィリピン政府の推進するAcademe-Industry Linkage Program(*3)の下、大学教育相当として認可されたプログラムです。選抜された学生は、大学教育課程の後半2年間を当社教育施設ならびに運航船舶にて教育を受けます。卒業生は今後、当社の居室増設訓練船(15隻)や運航船を利用した乗船訓練を経て、当社の船員として採用される予定です。なお、2018年6月の開校を目指して準備中の自営商船大学MOL Magsaysay Maritime Academy(MMMA)(*4)は、AILPを通じて培った実績と知見をもとに、これを発展的に拡張し、さらに高い水準の船員を安定的に育成することを目指すものです。

(*1) Magsaysay Institute of Shipping (MIS)
1993年に当社がMagsaysay Maritime Corporationと共同で設立。乗組員に対して実務訓練や規律訓練を行う。2007年からフィリピン国内の特定商船学校と提携し、補講による学生の能力向上や教員に対する技能的なサポート、海事カリキュラムの強化等を通じて、同国の海事教育体制の整備・強化に貢献している。

(*2) 「MOL CHART」2015年4月1日付プレスリリース「MOL CHARTを制定

(*3) Academe-Industry Linkage Program
産・学の提携により、学校側は学生の質を向上させ、産業界側はより質の高い学生の雇用を図る制度。

(*4) MOL Magsaysay Maritime Academy (MMMA)
2016年3月9日付プレスリリース「フィリピンでの自営商船大学設立を決定


来賓とともに記念撮影に収まる卒業生たち