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ユニパー社とFSRUの長期傭船契約を締結
~ドイツ北西部ウィルヘルムスハーフェン港での洋上LNG受入基地プロジェクトに向けて~

2020年05月26日

株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)は、2020年5月20日、欧州ガス・電力最大手のUniper SE(本社:ドイツ・デュッセルドルフ、以下「ユニパー」)がドイツ北西部ウィルヘルムスハーフェン港で推進する洋上LNG 受入基地プロジェクト(以下「本プロジェクト」(註1))の事業化に向けて、100%出資子会社を通じてFSRU (註2)1隻の20年間の発効条件付き長期傭船契約をユニパ―100%出資子会社であるLNGターミナルウィルヘルムスハーフェン(以下「LTW」)と締結し、同時に大宇造船海洋株式会社(本社:韓国・コジェ、以下「DSME」)と新造FSRU 1隻の発効条件付き造船契約を締結しました。

ユニパーは、ドイツで唯一の深水港であるウィルヘルムスハーフェン港にてドイツ初の洋上LNG受入基地を推進しており、商船三井はLNG貯蔵容量263,000m3、年間再気化能力100億m3を持つ大型FSRUを保有・操業して参画することを予定しています。

本FSRUはドイツ国内及びウィルヘルムスハーフェン港の特別な環境許認可に即したテーラーメイドな設計に基づき建造され、傭船開始次第、同港沖合に新設される桟橋に係留の上、LNGの受入・貯蔵・再ガス化を担います。
再ガス化された天然ガスは海底・陸上パイプラインを通って、ドイツ国内のガスパイプラインネットワークに供給されます。これにより、陸上に再ガス化用の設備を建設する必要がなくなり、環境負荷を極小化するメリットが見込まれます。
また、本プロジェクトサイトはドイツ国内の長距離ガスパイプラインネットワーク及び主要ガス貯蔵設備の近くに位置する事から、比較的容易且つ低価格でのガスネットワークへの統合が可能となります。

ユニパーは今後本プロジェクトのマーケティング活動を実施し、最終投資決定を目指します。

商船三井は世界最大のLNG船事業者およびアジアで唯一のFSRUの保有・運営会社として、LNG海上輸送のみならず、LNGの多様な調達を指向するお客様のLNGバリューチェーンの構築に貢献していきます。

(註1) 2018年12月18日に本プロジェクトの覚書締結。同日付プレスリリース「ユニパー社とドイツにおける洋上LNG受入基地に関する覚書、及びLNG輸送契約を締結~ドイツ初のLNG洋上受入基地の共同検討を開始~」参照。

(註2) Floating Storage and Regasification Unitの略。浮体式LNG貯蔵再ガス化設備。洋上でLNGを再気化し、陸上パイプラインへ高圧ガスを送出する能力を持つ。

【本FSRU仕様概要】
全長:341メートル
全幅:55メートル
LNG貯蔵能力:263,000立方メートル
送ガス能力:28百万立方メートル/日
造船所:大宇造船海洋(韓国)

【Uniper社の概要】
社名:Uniper SE
設立:2016年。E.ON SE社からの分離独立により設立
代表者:Andreas Schierenbeck(アンドレアス・シエレンベック氏)
所在地:ドイツ・デュッセルドルフ
事業内容:電力、排出権証書、天然ガス、液化天然ガス、石炭、貨物などの商品取引事業

【本FSRUの位置関係図】