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トランジション・リンク・ローンによる資金調達を決定
~トタル向け世界最大級のLNG燃料供給船第2船の建造資金に活用~

2021年11月01日

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、当社100%保有子会社 Emerald Blue Maritime(読み:エメラルドブルーマリタイム)が保有する世界最大級のLNG燃料供給船第2船「Gas Vitality」(以下「本船」)の建造資金として、トランジション・リンク・ローン(以下「本ローン」)による資金調達契約を締結しました。

本ローンはフランスのSociete Generaleを主幹事行、株式会社三井住友銀行を幹事行、また、両行をCo-sustainability Coordinatorとし、組成にあたっては、「商船三井グループ環境ビジョン2.1」(註1)で掲げた目標をサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲットとして設定するトランジション・ファイナンス・フレームワークを策定しました。その適格性については、以下1~4全ての基準に準拠する旨、「DNVビジネス・アシュアンス・ジャパン」による第三者認証(註2)を取得しています。

  • 国際資本市場協会(ICMA)
    「クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック」
  • 金融庁、経済産業省、環境省
    「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」
  • 国際ローン市場協会(LMA)他
    「サステナビリティ・リンク・ローン原則」
  • 環境省
    「サステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」

本船は、昨年2020年4月に竣工した第1船「Gas Agility」の姉妹船で、昨日2021年10月31日中国の滬東中華造船(Hudong-Zhonghua Shipbuilding)にて竣工し、Total Energies Marine Fuels(読み:トタルエナジーズマリンフュエルズ)に用船されております。(註3)最先端技術・環境性能を搭載した最新鋭LNG燃料供給船として、本船は今後のLNG燃料船の普及拡大を促進する重要な役割を担っています。

当社グループは、本年6月に2050年ネットゼロ・エミッション達成を目指しサステナブルな社会を実現するための道標として「商船三井グループ環境ビジョン 2.1」を策定し、国際海事機関(IMO)が取りまとめたGHG削減目標への貢献と整合する形で、さまざまな取組みを進めています。具体的な取り組みとして、国内外でのLNG燃料供給体制の整備推進を通してLNG燃料の普及を進めるとともに、クリーン代替燃料の導入戦略(図1)として2030年までにLNG燃料船を約90隻投入する予定です。今後もグループ一丸となってお客様や社会の環境負荷低減のニーズに応え、脱炭素化社会の実現に貢献していきます。

【本船概要】
船名・竣工日:Gas Vitality(2021年10月31日竣工)
造船所:滬東中華造船(中国)
船籍・船級:フランス・BV(フランス船級協会)
全長・型幅・型深:135.9M・24.5M・16.0M
載貨重量:8,780DWT
カーゴタンク容量:18.600立米
カーゴタンク方式:メンブレンGTT Mark III Flex

(図1)

(註1) 商船三井グループ環境ビジョン 2.1
https://mol.disclosure.site/ja/themes/101

(註2) 詳細は以下ウェブサイトをご参照ください。
https://www.dnv.jp/Images/JP_MOL_Transition_SLL_SPO_2021Oct26_publish_rev1_tcm29-210700.pdf

(註3) 詳細は以下プレスリリースをご参照ください。
~2021年10月26日付Total Energiesと商船三井がフランス初となるLNG燃料供給船の命名式典を実施~”Gas Vitality”と命名~